概要
ゾーニング(zoning)は、基礎自治体の領域内に線引きし、土地利用について一定の許可や禁止で条件づけながら、住宅地域、工業地域など、いくつかの区域 (zone) に分割していく過程。
ネット用語としてのゾーニング
性的描写、暴力・グロなどの描写は人によって大きく許容範囲が違い、また未成年に対する影響も意見が分かれる。
そこである程度の基準の性描写、暴力描写にレイティングを設定し、「見たくない人が見ないですむ」「見せたくない人に見せないですむ」「未成年の購入・閲覧を制限する」措置がよく取られる。一般書店やレンタルビデオ店ではR-18商品の棚を分けて未成年への販売及びレンタルを拒否したり、オンラインのサービスでは身分証明書のコピー送付が必要となるところもある。自主規制の一種。
同人誌では現在各即売会の規定等により、R-18作品の頒布にあたっては現在身分証明書を提示した年齢確認が必須となっている。
Pixivにおけるゾーニング
腐向け、百合、性的倒錯やグロなど好みの分かれる作品などにはタグをつけ、それらを好まない人がマイナス検索などで見ないで済む様にすることが好ましい。
また、性描写のある作品に関してはPixivの規定でR-18タグを付けることが義務づけられている。
特に二次創作の過激なキャラいじり、暴力や汚物絡みなどの特殊嗜好を含むもの、キャラ改変、ヘイト創作などは嫌う人も多いため、無用なトラブルを防ぐためにも、好き嫌いが分かれるタイプの作品は以下の配慮を施しゾーニングを図ることが望ましい。
ゾーニング配慮例
- 各二次創作のジャンルごとに用意された棲み分け用の専用タグを付加し、「棲み分けのため、原作名をタグ付けしないこと」などのローカルルールが敷かれている場合はそれに従う。特に、原作が低年齢向けの一般作である場合、子供用教材のキャラクターや実写ドラマなどのいわゆる「半ナマ」と呼ばれるデリケートなジャンルの場合、タグ棲み分けを厳しく注意される傾向がある。低年齢向け原作のR-18コラ二次創作作品に関しては実際に公式から注意喚起が出た作品も存在する。また、実在する生身の人物を二次創作の題材にする『半ナマ』では、著作権の他に肖像権やプライバシーなどにも関わるため、アニメや漫画などの二次元作品における二次創作と比して、より一層の徹底した配慮を施すことが作り手側の間で遵守すべきルールとして周知徹底されていることに留意しておく。これらのルールを守らなかった場合、最悪、対象となった個人や、個人が所属する芸能事務所などの機関から名誉棄損や肖像権侵害などで訴えられる可能性も大いにあり得る。また、低年齢向け作品の場合は閲覧制限をかけずに未成年が見てしまった場合、保護者や市民団体からの抗議などで表現規制強化に繋がる危険性もある。こうした事情のため、上記に該当するジャンルでは特に本番シーンがなくても、腐向け要素やお色気要素に留まるレベルでもあえてR-18タグを付けて閲覧制限をしている作品も多いので、「R-18タグついてるのにエロがないじゃないか!」と怒らないように。
- .露骨なエログロや腐向けなどの特殊嗜好のイラストなどでは、タイトルでそれらの要素が含まれていることを明記する。また、キャプションで注意を促したり、漫画機能で表紙をつけすぐ目に入らないようにワンクッション置く。
- 小説の場合はキャプションや本文の1枚目のページに注意書きを書いてワンクッション置く。
など。
これらの他にも作品によって様々なルールが存在するため、原作からの逸脱要素が少なからず含まれるジャンルで二次創作を行う場合には、各作品ごとの投稿時のローカルルールを確認し、きちんとそれに沿う形で投稿することを心がけよう。
また、二次創作に関するガイドラインが版権元や原作者から明確に表明されている場合、必ず熟読しておく。
見る側の問題点
いかに一般の目に触れないように考えられた物でも、問題となる単語(R-18や各種フェチ用語、「腐向け〇〇」の様な棲み分けタグなど)で直接検索されたり、隔離された場所(書店の18禁コーナーや専門の同人誌即売会など)に購入者を装って侵入した場合はゾーニングが意味をなさない。創作物が他人に見せる事が前提の物である以上、「見せたくない人には見えない」のなら逆に「見てほしい人には見える様になっている」のは当たり前である。そしてわざわざ「見てほしい人」のふりをして隔離された区域に侵入した上で「見たくない俺が(私が)見れたんだからゾーニング出来てないぞ」と訴える「見せたくない人」は残念ながら一定数存在する。
気に入らない作品のさらなる規制、あるいは発禁を狙った行為とされているが、実際の所この手の規制は特定ジャンルのみの規制、という事はコスト等の関係上あり得ないため、仮にこの訴えが通った場合「訴えた側が愛用しているジャンルごと規制」という誰も得しない結果(過去に実例あり)となってしまう。
最後に
自分の好きなものが全ての人々に受け入れられる事はないことを念頭に置き、上記のような特殊な嗜好を含んだ創作物を好まないファンに対する思いやりと配慮を心がけて創作活動をしよう。