解説
市民団体とは、社会運動(市民が自らの価値観・信念・関心に基づき、自分たちの生活の向上、コミュニティへの貢献、環境の保全、思想的営為の達成などの定められた目標に対し自発的に団結し、社会の上層部などに訴えかける事により社会を動かす行為)を目的とした団体。
ここで言う『市民』には、「ある特定の自治体(都道府県、市町村や特別市における区など)に属する人々」という意味と「ある特定の価値観・信念・関心を持つ民間の人々」という意味が存在し、昨今の状況においては市民団体は後者の意味合いのほうが大きく、前者を指す場合は特に『住民団体』あるいは『町(区、村、県など自治体の枠組みが入る)民団体』と呼ぶこともある。
その活動内容や組織形態は多種多様であり、特に登記を行わない任意団体として活動しているものが最も多いと思われる。法人化する場合は、一般社団法人または一般財団法人もしくは特定非営利活動法人(NPO)法人のどれかの形態をとることが多いが、一般社団法人・一般財団法人やNPO法人であっても、そのすべてが市民団体としての実態をもつわけではない。
団体としての財産を持つ事ができるのが、法人化のメリット。任意団体は契約や所有の主体となることができず、何か事業をする時は構成員の名義で契約をしなければならないし、団体の資産を構成員の名義で持たざるを得ないが、法人登記をすることで団体の資産を分けることができる。公益法人またはNPO法人として税金の控除も受けられる。
身近な団体
「市民」の持つ問題意識の数だけ市民団体があると言って良い。生活困窮者や難病患者の支援、女性や少数者の人権擁護、自然保護、平和運動など行政への働きかけを行っている団体も多いが、町内のボランティア集団や趣味のサークル、子育て支援、郷土の文化財保護を行っている団体、中には特産品開発、イベント開催による町おこしなどを行っている団体などさまざま。
興味があるならば、これらの団体は自治体のホームページなどに掲載されている場合があるため、一度調べてみることをお勧めする。