概要
広告を商品の宣伝では無く、社会問題の啓発に利用する目的の民間団体。
問題啓発という特性上やむを得ない事ではあるが、時々トラウマ級に不気味で怖いCMを制作する事で有名である。アメリカの公共広告団体であるアド・カウンシル(Ad Council)を模範として設立されたと言われている。
歴史
1971年7月に「関西公共広告機構」として大阪で設立され、1974年1月に「公共広告機構」に改称してその活動の幅を全国に拡大した。現在では全国に8つの事務局(北海道・東北・東京・名古屋・大阪・中四国・九州・沖縄)を設置し、多くの企業・団体によってバックアップされている。
当初のロゴマークはハートと鳩をかけたようなマークで、時たま白バックに鳥が飛んでロゴマークになる(または融合する)演出のCMが存在していた。1987年2月の団体創立15周年記念事業でロゴマークが変更されて現在に至っている。
2009年7月に団体名を「ACジャパン」に改称した。ちなみにACジャパンの「AC」とはAdvertising Council(アドバタイジング・カウンシル)の略であり、繋げるとAdvertising Council Japan(アドバタイジング・カウンシル・ジャパン)となる。
怖いCMを制作する事で昔から有名(時には放送中止となる程のトラウマ級のCMも制作されていた)だったが、近年はあまりインパクトの無いマイルドなものが多数を占めるようになってきている。あまり怖いと視聴者から苦情が入るからというのが専らの噂である。
CM放送に関して
ACのCMが放送されるのは何らかの事情で企業がCMを自粛する・番組がスポンサーを確保できない時などで、初期時代のBSデジタル放送ではスポンサー不足の為に大量に放送されていた。
非営利目的のCMで穴埋めをする事になるので、ACのCMはその時に使用・放送される。つまり自粛企業が多ければ多いほど、ACのCMが急増するという事になる。急増時の実例では1989年1月の昭和天皇崩御・1995年1月の阪神淡路大震災、2011年3月の東北地方太平洋沖地震発生後・2023年中のジャニー喜多川性的虐待問題の事務所騒動時など、災害時や大きな事件、事故などが起きた場合に多くなる。特に東北地方太平洋沖地震の際は70パーセント以上の企業がCMを自粛し、代わりにACのCMが大量に放送された。
ジャニーズの事務所問題の場合は、問題について「人権侵害」と多くの企業が捉え、事務所所属タレントの広告起用が見送られたり、タレントの出演している・あるいはしていたcmの放映を企業が自粛する動きも相次いで行われたため、代わりにACのcmが大幅に増加した。
あの有名なMステにも流さざるを得ない事態となったこともあった。
COVID-19で緊急事態宣言が出された2020年5月頃にはスポンサーが減少したのか、ACジャパンの広告・違法アップロードの注意喚起CMが流れる確率が高くなった。同年7月からは何故かビビッドアーミーのCMがよく流れるようになり、値段を下げたスポンサー枠に入り込んだのかもしれない。
それ以外でも特定のCMにおいてCM出演者の不祥事などで差し替えられるケースが多く、出演者以外ではスポンサー会社の社長が逮捕されてCMが流せなくなったようなケースも存在する。
(JRA競馬中継(UHF局及びBS11枠)では、CMスポンサーが放送局によってついているケースがあるのだが、テレ玉に関してはリベレステが単独スポンサーだったため……事件発生後はACジャパンのCMが埋め合わせに入るという非常事態になった)
NHKで唯一流れる広告
公共放送故にCMを扱わない事で有名なNHKだが、会員に入っているので例外としてこのCMが流れる事がある。ただしACジャパンのロゴでは無く、「公共放送 NHK」・「NHK環境キャンペーン」に差し替えられる。
関連動画
見える気持ちに。
あなたでいいのだ。
黒い絵
日米共同キャンペーン
(C)AC JAPAN