概要
この団体は特定秘密保護法に反対していた学生活動組織「SASPL」を母体とし、安保関連法案(平成17年9月に可決された平和安全法制のことであり、自衛隊法、周辺事態法、船舶検査活動法、国連PKO協力法等の改正による自衛隊の役割拡大および存立危機事態への対処に関する法制の整備を目的とした法律の案、今まで制限が多かった自衛隊の海外での活動の枠を広げるための法案である)反対を主旨として首都圏の複数キリスト教系私立大学の学生を中心として結成され、特に東京でのデモや行進、国会議事堂前での抗議活動で有名である。
「デモはカッコイイと思わせる」のがモットーで、理想の民主主義を語る熱いスピーチの映像をネットに流し、新しい運動スタイルを目指すことを目的としているらしく、演説にラップを取り入れたり、洋楽ロックのCDジャケット風のTシャツをデザインしたりしている。
その後安保法が成立したため、今後は反原発などに合流する予定をTwitterで明らかにした。
とりあえず政府の方針に関わるものには片っ端から反対していく単純なスタンスと思われる。
2016年8月15日をもって活動を休止した。これに関しては、同年7月10日深夜に、スポーツニッポン系のCSテレビ局・TBSニュースバードでの参議院議員選挙特別番組において、実質的な代表の奥田愛基氏が明らかにしている。なお、この活動休止は、参議院議員選挙の前から決めていたようである。なお、東京の本部と関西の支部は休止するものの、沖縄の支部に関しては活動を続ける予定。
仕組み等
この団体は東京の本部のみで200名以上の組織員が存在するといわれるが、建前として特定の代表者は置かないとしている。
ただし広報などのため数人の主要学生メンバーが実名を公表した上でフロントマンとして活動しており、中でも代表的なメンバーとしてメディア露出も多く、先述の通り実質的な代表としての立場にある奥田愛基氏が挙げられる。
また2015年10月23日付で政治団体として届けられており、そちらの書類上では代表者を諏訪原健としている。
当初この団体をマスコミは「あまりつながりのない大学生たちが自主的に立ち上がった!」ともてはやした。しかし彼らは高校生以前に既に社会活動に参加しメディアの取材を過去に受けていた者も多い。彼らが取材に応じた新聞などの公開記事やメンバーのSNSの公開発言などから実際には主要メンバーの多くが同じ出身高校であり、その高校がいずれも「左翼色の強い教育」「学力よりも特定思想を優先した教育」「宗教色が強く、漫画やネット等も禁止の全寮制」「キリスト教私大に宗教推薦枠を持つ」等の特徴的な教育方針を持つ学校ばかりであったことが明らかとなっている。
またメンバーのうち数人は親が社会活動家や地方の政治家といった家庭の出身(親子である事実も公開情報で容易に解る)であり、公開されている経歴や在籍する学校(都内の文系私大や芸術系私大等)の高額な学費からかなり裕福な家庭であることが容易に推察できる者も多く、上記の出身校と合わせると平均的な高校生であったとは言い難い。
このことから「柵のない普通の大学生団体」と言う謳い文句が実態に即しているのかは疑問視する声が出ている。
また彼らを民主党、社民党、共産党などの党員が演説等でバックアップしている。特に民主党は「正式に今後も共闘、連携を強化する」と発表している。
SEALDs公式twitterで社民党、民主党、共産党等の参加が決定した街宣デモを宣伝しており特定政治団体とのつながりは疑いどころか言い逃れの効かない事実となった。
なお、民主党は後に維新の党と統合し民進党にリニューアルしているが、この人達ともある程度関わり合いはあるようである。
問題
この手の市民団体の常ではあるが、根拠の乏しい印象操作じみた言論や具体的な展望の無さ、活動の先鋭化が問題点として指摘されることが多い。
主張に関する問題
これについては当初から「素人集団が自己満足や自己陶酔目的で騒いでるだけなのでは?」といわれかねない状況であった。
活動の先鋭化
特定の代表などが存在せず責任の所在がはっきりしていない、更に所謂組織的な自浄にあたるプロセスを持たないため、彼らの支持者や同士の言動がエスカレートする傾向にある(「若気の至り」という言い訳が通用する年齢でもないと思うのだが)。
基礎的な知識の不足
メンバーがメディアに出て発言する際に、少し専門的な話になると全く付いて行けず、法案などが決まる過程や公式情報についても勉強が不十分と思われる発言が非常に多い。このため田崎史郎など左派とみなされるコメンテーター達にすら苦言を呈されている。またプラカードに使われる英語のキャッチコピーも、
- 「戦争を止める」と言おうとして「WE WILL STOP(我々は活動をやめる)」
- 「アベ政治を許さない」と言おうとして「I am not Abe(私はアベではありません)」
- ヘイトスピーチと書こうとして「HATE SPPECH(スッペチ)」
…といった、中学生レベルの間違いが頻発しており「基礎的な学力が足りないのでは」との揶揄を招いている。
その後~立憲民主党との癒着
SEALsメンバーは他の学生が勉学や就活をする時期に遊んでいた者が多く、そのほとんどが就職に失敗。受け皿として「ブルージャパン」という広告代理店が作られた。多くのSEALs浪人が就業し、リベラル系団体を応援するウェブ記事を制作していた。
2022年1月、同社に対して、立憲民主党から9億円の資金提供が行われていたことが判明。同党は「自民党が金を使ってネット工作をしている」と断定し、連日ネガティブキャンペーンを行っていたが、その最中に自らが本当に金でネット工作をしていたことが明らかになった。
なお、党代表は「個別の取引内容の公表は控える」として、知らぬ存ぜぬを決め込んでいる。
2023年現在、元メンバーの多くは普通に就職して一般市民として暮らしており、今の政治の思うところがあったり、過去の活動を誇りとする一方でSEALDsメンバーであった過去を隠したいと考えている者は多く、軽率に左派の甘言に乗って左翼活動に加担したことは彼らの人生において大きなハンデになってしまっているようである。
なお、そんな彼らの現状を記事にしたのは当時彼らの活動を持ち上げていた朝日新聞だったりする。
余談
- "SEALDs"の略称は Students Emergency Action for Liberal Democracy s とされ、英語の盾(shield)ともかけている。
- 日本共産党との連携を理由に、公安調査庁の監視対象となっている(こちらの74ページ目を参照)。そのせいか、志位和夫と引っかけた「志位るず」という言葉で皮肉られることがある。
- 実質的な代表であった奥田愛基氏の父親は以前から息子共々メディアに出ていた社会運動家の牧師である奥田知志氏なのだが、氏は2023年に発覚したcolabo及びその関連団体によるいわゆるWBPC問題において一連の問題に関与していると思われるNPO団体の多くに幹部として名を連ねていたため、当問題に関心を持つネット民から注目されている。
著名人の反応
- 有田芳生氏はしばしば団体を高く評価しており、政党との癒着が疑われた件について「なんら政治的背景はない」と弁護している。
- 小林よしのり氏は奥田愛基氏と対談し、悪い評価ではなかったらしいが、どうもこの団体側から嫌われている模様である。
- 堀江貴文(元ライブドア社長)氏は「このままいくと連合赤軍のようになるかもしれない」と危惧し、彼らの活動に一貫して警鐘を鳴らし続けている。
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