概要
牧師(英:Pastor ) とは、キリスト教のプロテスタントでの役職の一つである。日本語では『迷える子羊たちの導き手』という意味合いから「牧」の字が当てられている。
牧師は、プロテスタントの教えを説き、教会を管理し、洗礼や礼拝などの儀式を手配するのが役割を行う人を言う。プロテスタントの教義から一般信徒とは異なる聖職者という扱いはされず、聖書の内容を教えられる教師(教役者)という位置づけとなっている。この役割は学校教員に比されることが多く、牧師に呼び掛けるときは「○○先生」と呼ぶのが通例となっている。
プロテスタントの教師になる方法としては、教派の設定した教師資格を取って伝道師となった後、キャリアを積んでから許可を受ける形が多い。牧師と認められるに至っていない教師を伝道師、特定の教会に所属しない教役者は巡回説教者あるいは伝道師と呼ばれる。
司祭との異同
プロテスタントの牧師はカトリックや正教会の司祭にかなり近い役割だが、教義の違いにより仕事が異なる。異なる理由(教義の違い)はプロテスタントの項目を参照されたい。
- カトリック教会には懺悔室がある。牧師は人生相談くらいは受けることがあるが、教会の仕事として懺悔を受けることはなく、懺悔室もない。
- 牧師は病者の塗油を行わない。司祭は行う。
- 司祭は男性しか認められない。牧師は、教派によるが、女性にも資格が認められることがある。イングランド教会は司祭と呼称しているが女性を認めている。
- カトリックの司祭は一般信徒と区別され禁欲を求められる聖職者であり、結婚しない。正教会は司祭になると結婚できない。プロテスタントの牧師は「聖書に詳しい信徒」程度の扱いであるため、結婚がむしろ奨励されている。
司祭との共通点
- 教会を管理しており、信徒に教えを説き、教会の儀礼の司会を行う。
- 洗礼を施す。
- パン(ほとんどはホスチアと言う薄焼きウェハース)とワイン(未成年は葡萄ジュース)を食べる儀式を行う(聖餐)。ただし意味合いは異なり、カトリックでは必須だがプロテスタントではそこまで重要ではない。
- 祓魔式を行う可能性がある。
関連タグ
牧師と関連深い人物・キャラクター
実在
フィクション