ヤエちゃん
いいぞやえちゃん
初登場は外伝作として発売されたファミコンRPG『がんばれゴエモン外伝 きえた黄金キセル(三作目)』。当初は誤解から敵対していたが和解してパーティメンバーになる。
その後、SFC版『ゆき姫救出絵巻』『奇天烈将軍マッギネス』で本家シリーズにゲスト出演し、SFC版シリーズ第3作目『獅子重禄兵衛のからくり卍固め』からプレイヤーキャラクターに昇格。
以後、レギュラーキャラクターとして定着し、シリーズに欠かせない人気キャラクターとなった。
シリーズや媒体によって容姿や衣装・性格が異なり、4人組で唯一外見の変遷が激しい。
日本の平和を影から守る隠密組織「秘密特捜忍者」のくの一。
かつては誤解からゴエモンと敵対していたが、誤解が解けてからはゴエモン一行の協力者となる。
職業柄、何事においても早耳で与えられた任務を忠実にこなすキャリアウーマンであり、抜群の推理力と隠密行動で得た情報でゴエモン一行を導くお姉さん的存在。顔つきもキリッとした逆八の字眉で常に理知的な表情を崩すことはない。
その一方、ゴエモンが目玉をむき出しにしてビビるほどの酒乱。また、普段は優しいが時折毒を吐いたり、ゴエモンとおみつの仲を愚痴ったりと子供っぽい一面も覗かせる。
あんドーナツ作りが趣味だったが、何度も作るうちに極めてしまい、今度はクロワッサン作りに凝るようになった。
エビス丸同様、親族・家族の存在が劇中で明かされており、同じく隠密として働く従姉妹のおゆき、故郷・由比忍び村の若長を務める姉・ヒトエ、が登場した。
立ち位置状、常に冷静なキャラを崩さぬツッコミ役で作中でボケ役に回ることはほぼ皆無だが、上述の酒乱設定の他、でろでろ道中の「電話相談室」やコスプレ要素における「やばい水着」、きらきら道中の「スキ・焼き」イベントなど、時折いろいろとネタ方面でいじられたりキャラらしかぬ暴走を見せたりすることもある。いろんな意味でスタッフにも愛されているようだ。
ちなみに初登場の『きえた黄金キセル』ではエンディングで裏技を使うと下着姿(?)になる。
『でろでろ道中』ではエンディング後にゲーム再開するとコスプレ衣装で着せ替え出来るようになり、セーラー服を購入するとパンチラする。
基本性能
忍者だけあり、忍者仲間のサスケ同様、機動力に優れたスピード型の性能の持ち主。
『きらきら道中』ではジャンプ力に調整が入り4人含めてジャンプ力が低めだがそれでもジャンプ力自体は高い方。同様の調整が入った『でろでろ道中』でもジャンプ力は低めだが、それでも2番目に高い。
人魚変化の術
ヤエちゃんを象徴する特殊能力。
人魚に変身して水中を自在に移動でき、高速移動によるダッシュアタックで敵を倒す事ができる。
変身は水上でしか行えず、地上で出すと変身に失敗して鯉のぼりの胴体にすっぽりハマりこみ、一切身動きが取れなくなってしまう。
『3』ではエビス丸の「ちびエビスンの術」と同じく、覚えていないと必ず進行できない箇所にぶち当たる(他の3人は水中に潜って移動できない)。その為、ゴエモンの「一触即発の術」サスケの「クナイ激炎波」と違い、修行による会得は「ちびエビスンの術」共々必須となる。
『でろでろ道中』でも性能は同じだが、移動中に強い慣性がかかるようになり、
ダッシュアタックの終わり際に微妙な隙が生じるようになったことで
操作に多少の慎重さを要するようになった。
実は『3』の時のみ地上での変身時に一切の攻撃を受け付けなくなるという特性があったのだが、どうやらバグもしくは設定ミスだった様で、『きらきら道中』以降は修正された。
3D化した『ネオ桃山幕府のおどり』『でろでろ道中』では地上での変身自体が行えなくなっている。
『東海道中 大江戸天狗り返し』では水中を泳ぐのではなく、水上移動ができるという能力になっており、常時、鯉のぼりにハマッた状態の姿で人魚への変身は事実上できなくなっている。
・・・色気もへったくれもねえ('д`)
今までと異なって立った状態で着ぐるみのように鯉のぼりを着込む形になり、地上で変身してから出ないと水上に入る事が出来ない。更に変身状態で地上を歩くと攻撃が一切不能になる上、ジャンプ・移動性能が低下してしまう。
ちなみに正式名称は「さかなおんなの術」だがヤエ本人はその名前を嫌がり「人魚変化の術」で通している。
また、『3』で彼女に術を教えてくれるにんにん村の道場主曰く「とっても便利な術だが生臭い」らしく、『きらきら道中』で術を教えてくれる惑星アクアンのたらいオヤジにも「ちょっと魚くさい」と言われてしまった。
ヤエバズーカ
シリーズ通してのサブウェポン。後述の漫画版から逆輸入された。
ヤエご自慢のバズーカ砲だが、『3』のみ、実弾ではなく空気の塊を打ち出す空気砲という設定になっている。
『3』では溜め撃ちは不可だが、通路を塞ぐ栓を吹き飛ばす事が出来る。
『きらきら道中』以降は溜め撃ちにより追尾性能がつき、付近の敵を最大三体までロックオンして同時攻撃できるようになる。
『でろでろ道中』では水中でも撃てるが溜め撃ちは不可。
また、おんぶアクション中はヒット後に拡散して周囲の敵を巻き込む「ナパームバズーカ」に変化する。
『3』『きらきら道中』『大江戸大回転』のゲーム内でのグラフィックはごく普通の軍用バズーカのようなデザインだが、『ネオ桃山幕府』『でろでろ道中』では、木製の銃身に金輪のパーツがついたいかにも和風なデザインになっている。
剣シールド
『3』『ネオ桃山幕府』での特殊能力。
剣をかざして防御体勢を取り敵の攻撃を完全無効化する。
防御中は移動不可で、ダメージ床などに対しては無効。
また『3』では敵本体との接触まで完全に無効化できるが、『ネオ桃山幕府』では敵弾を防げるのみ。
乱れさいころの術
巻物を消費して発動する攻撃用の術。『大江戸天狗り返しの巻』で使用可能。
チンチロリン(時代劇の賭博で行うあれ)を行ってサイコロを振り、画面内の敵にダメージを与える。
その他
初出作である『きえた黄金キセル』やその他RPG作品では、刀の他に弓、攻撃用・回復用の忍術を使いこなす。
テレビアニメ版では、人魚変化の術は登場しない。
バズーカ自体は似たデザインのものが登場するが、ゲーム本編とは用途や描写が異なり1話限りの登場のみで、シナリオの都合上、ヤエ本人は撃っていない。
基本的なデザインの変更が極めて稀な主要キャラクター陣の中では、衣装デザインが様々な変遷を辿っている。
ヘアスタイルと忍装束のデザインそのものは共通しつつ、『きえた黄金キセル』では黒髪に青地の忍装束に雪駄。
『ゆき姫救出絵巻』では青色の髪に紫地の忍装束(画像右側)。
『奇天烈将軍マッギネス』以降は黄緑色の髪に薄紫地の忍装束に白の地下足袋。
『ネオ桃山幕府』以降は緑色の髪に紫装束で落ち着いた。
なお『きえた黄金キセル』から『天狗党の逆襲』まではズボンスタイルと呼び、『もののけ道中』/『もののけ双六』以降はスカートスタイルと呼ぶ。
その後、『もののけ道中』『もののけ双六』ではマンガ版のオリジナル衣装を意識したと思われる露出度の高い忍装束に変更された。
また、この新衣装もデザインと配色が作品によって微妙に変わっており、『もののけ道中・双六』『大江戸大回転』では手甲と脚絆の色が黒、上着が袖ありで中に黒のハイネック風のインナーのようなものを着用し、細い帯を前にまわして締め、雪下駄を履いている。
ゲームクリア後に解放される着せ替えでセーラー服にすることが可能であり、白下着がパンチラする。
『東海道中』ではほぼ漫画版に近いデザインとなり。袖なしの上着に紫の手甲、白の脚絆と白足袋に雪下駄を着用し、幅の広い帯を後ろに回してリボン状に締めるようになった。
また、パチスロ版では他キャラがほぼゲームまんまのデザインなのに対して全体的な面で再デザインが施されており、これまでとやや異なる印象の顔立ちになっている(特に、前髪と目元周り)。
パチスロ2では何故か衣装、顔立ち共にキャラクターデザインが再度変更されている。
ちなみに白パンツもしくは白ふんどしを穿いており見えることがある。
派生作品『冒険時代活劇』では白い鉢巻き、ノースリーブに手甲、へそ出し、ジャージのようなラインの入った衣装を纏っており、これまでのイメージと異なるキャラデザインとなっている。有事には額当てに紫の忍装束と別デザインの露出の低い衣装に着替える。
髪の色はSFC時代は黄緑色だったが、3D化以降は濃いめの緑色になっている。
帯ひろ志
帯ひろ志氏によるコミックボンボン連載の漫画版では、身体の線がはっきりと出て露出度も高い、少々扇情的な衣装にアレンジされており、赤いブルマ(もしくは見せパン)のようなものを穿いている。ちなみに忍服の下にはブラなどは付けていない。
特に『きらきら道中』ではスカート丈がかなり短く、立っているだけでパンツが丸見えだった。逆に『ネオ桃山幕府』では丈が伸びているためあまり見えなくなった(それでも充分パンチラしているが)。
髪型も緑色のポニーテールという、ほぼ作者のオリジナルデザインになっていた。こちらのデザインもファンの間では人気が高い。ただし髪型に関しては『きらきら道中』から原作通りになった。
最初は目立たなかったが何気に胸も大きくなっていった。
『からくり卍固め』3巻の巻末漫画ではアダルティなヤエちゃんが描かれておりなんと忍服から胸ポチしている。
『ネオ桃山幕府』2巻で人魚の術で変身した時は、なんとおっぱい丸出しになる。さすがに乳首は見えず上手くボカされている。
実は破壊マニアであり、バズーカによる爆破など過激な行動が多く、うっかりやり過ぎてしまうことも。その際の口癖は「やりすぎちゃったかしら?(汗)」。だがこんなのは序の口であり『地獄編』2巻では国防軍に頼んで戦車隊を配備してもらったり、手榴弾で敵を倒すシーンがある。
恐ろしいのは自覚がないこと。『ネオ桃山幕府』ではバズーカで敵を吹っ飛ばした際に「快感(はぁと)」と恍惚な表情を見せている。
初登場は『ゆき姫救出絵巻』のすてえじ4(第4話)から。ゴエモンたちとは初対面という設定になっている。ゴエモンに好意を抱いていたり、柔和な表情からドジな一面などゲームよりも柔らかい雰囲気で描かれた。
この頃はおみっちゃんがヒロインというポジションであり、ヤエちゃんはすぐに離脱するので最終話間近まで登場しない。ちなみに武器はなんとメリケンサック(トゲトゲ付き)。
この話の完全版巻末漫画では、ゴエモンと久しぶりに再会し「ヤエちゃんにふさわしい男になるため頑張った」と告白に近い台詞を言われている。しかし『おみっちゃんのお腹が膨らんでいる』ことからゴエモンとおみっちゃんの仲を察し、潔く身を引こうとする姿勢を見せた(実際は単なる便秘でヤエちゃんの誤解だったのだが)。
その後、実質的なヒロインとなったため人質にされる展開も一度や二度ではなく、ロープで縛られたり十字架に磔にされたりしている(編集者が「わーい、縛られてるヤエちゃんだー」と喜んでいたくらいである)。最もすぐに救出されるのでおみっちゃんのように長く離脱することはない。
ただし出番は準レギュラー寄りで、ゴエモンたちに同行することは余りなかった。同行メンバー化したのは『からくり卍固め』から。この辺りはゲームのプレイアブル化に合わせたと思われる。
ゴエモンとは殆ど相思相愛の仲であり、『からくり卍固め』3巻ではゴエモンを元気づけるためとはいえ「とても勇気があってやさしくて、それにとってもハンサムだし、わたし好きよ!」と述べている。また同巻ではゴエモンの捏造回想話にて「オイラとヤエちゃんは出会うなりたちまち恋に落ちた」と述べている(ヤエちゃんには突っ込まれている)。
こんな風に友達以上恋人未満といった感じであり、大体ゴエモンの方からアプローチを掛けることが多い。
特にネオ桃山幕府編ではゴエモンとヤエちゃんのラブコメがメインに置かれているため、このカップリングが好きな人には必見。
最終話(漫画版最終回)では、最後の敵(ド・エトワール)との戦いに日本中の人々の声援で逆転勝利するも「ゴエモンさん…あなたを一人占めにすることなんて とてもできそうにないわね…」とゴエモンの魅力を改めて感じ取っている。
ゲーム本編とのイメージの相違が目立つ一方、『もののけ道中』以降で定着した露出度の高い新デザインの忍装束やサブウェポンでお馴染みのヤエバズーカなど、漫画版から逆輸入されていった設定も少なからずあり、アクションゲーム版におけるメインプレイヤーキャラとしての昇格も、漫画版での人気が大きく関係していると言っても過言では無い。
怒らせると非常に怖く、自分を辱めた相手に対しては容赦なくボコボコにする。たとえば『電子要塞コナミ城』では開発奉行ウメザキに身体を操られ脱衣させられてしまう(動画の6分16秒辺り)。危ういところで形勢逆転し、怒りの蹴りでウメザキに制裁を加えた。
ちなみに動画の漫画は、「宇宙海賊アコギング」編に収録されている。
上記の動画からもわかる通り、入浴シーンや服が破けるといったお色気シーンで当時の読者のハートを鷲掴みにし、第1回ボンボン女性キャラ人気投票では堂々の1位に輝いているほど(順位はリンク先の最下部に記載)。
ちなみに、FC版『2』におけるエビス丸の正体が後のシリーズにおける彼女にそっくりだと言われているが、公式で公開されている企画書内のラフ画では、ボンボン版のヤエちゃんと同じポニーテールになっており、当初は仮面を被って正体を隠しているという設定だったようである。
2004年に連載された「やわらか忍法SOS(全3巻)」ではヤエちゃんをモデルにしたと思しきヒロイン「アヤメ」が登場する。髪型とセクシーな忍服は似ているが、中身は気の強い暴力系ヒロインと別物。
デザインはでろでろ道中までの頃に準拠しているが、一部の登場キャラクターがきらきら道中をベースにしているためか、髪の色はSFC時代に準じた薄めの黄緑色になっている。
ゲーム版と比べると気の強い性格が強調されており、若干ツンツンしていて生真面目なお姉さん的な印象が強い。
特にマイペースでお調子者のエビス丸に対して少々キツめの接し方が目立ち、4話までの間は彼のことを呼び捨てにしていた。5話以降、原作通りさん付けになっているが、第18話でエビス丸を「あんた」呼ばわりしてキレるシーンがある(これ自体は相手のデリカシーのない発言が原因だが)。
ゴエモンに対しても呼称自体は「さん」付けなものの、パトロール中に寄り道をしようとする彼の耳を引っ張り上げて制止し強引に連れて行くなど、それなりに手厳しい接し方をしている。
また、敵側が召喚したモンスターに対し「大人しくしなぁああッ!!」と叫びながら切りかかったりと、男勝りな一面も。
戦闘描写においては、忍刀の他、手裏剣やくないなどゲーム本編では扱わない武器も多く使っており、身のこなしも含めていかにも忍者らしい立ち回りを見ることができる。
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