ゴエモン新世代襲名
ごえもんしんせだいしゅうめい
2001年12月20日にプレイステーション用のアクションゲームとして発売された。
『がんばれゴエモン』シリーズの設定を一部使用した派生作品で、舞台背景も現代に似た近未来風であり、キャラクターが一新されている。
サブウェポンも小判ではなく専用のエネルギーゲージを用いる。
ゲームとしては過去作にはあまりなかったやりこみ要素が新たに加わり、タイムアタックやノーダメージ、「お尋ね者」というユニークモンスターの撃破など、様々な目標が存在する。
またBGMも名曲が多く揃っており、京都アニメーションの制作したOPアニメでも流れたメインテーマがボス戦では流れて戦闘を盛り上げてくれ、ゲーム性そのものも比較的良好。
…しかしながら、OPアニメの力の入り様と反比例してシナリオは「竜頭蛇尾」と言わざるをえず、売り上げも奮わずに新世代シリーズとしては大失敗となってしまった。
これはデザインの大幅な変更から旧作ファンの取り込みに失敗した点と、新規参入を狙ったにもかかわらず難易度が高かったという2点が原因だと見られている。
ロックマンとロックマンXのような成功例は過去にあったのだが、PS版ゴエモン本家シリーズが低迷していた時期に投入された事もあって、ファンからは外伝ではなくリブートとして受け止められてしまい、古参ユーザーの反発を招いてしまった。
加えてゲームは序盤から難易度が高く、初見殺しの多いボス戦に加え、インパクト戦も高性能な敵ボスに対してギリギリの戦いを行わねばならないため、新規ユーザーにとってはなかなかに敷居が高い出来栄えとなっている。
誤解されがちなので繰り返すが、難易度が高いものの、ゲームとしては良作である。
しかしこうした問題点から売上が振るわず、直近の他作品の責任も被せられて「新世代襲名が原因でシリーズが傾いた」と評される事が多い。
※実際は数年前にコナミ名古屋が『綾繁一家の黒い影』で「クソゲーを売る為に大物声優で釣る」地雷商法をやらかしたのが本当の原因。
結果、DSで発売された元祖ゴエモンの『大江戸天狗り返しの巻』では新世代キャラが牢屋に入れられ偽者として登場(口調も胡散臭くなっている)。
まさかの公式で自虐ネタである。悪魔城シリーズでもここまでやらなかったというのに。
こうした『開発チーム同士の内輪揉めをゲーム内で見せる』と言う事をやってしまったのは褒められた事ではなく、反発するファンも少なくなかった。これだけが原因と言う訳ではないが、結局元祖シリーズも復権する事なく打ち切りとなっている。
後にGBA版に移植された『ゴエモン ニューエイジ出動!』が発売されているが、データの容量からデモムービーや、ステージの削減等が行われている。
その一方、真のラスボスが登場するといったコミカライズから逆輸入された差異点などもある。
コミカライズは津島直人氏が担当。
氏の独自のメカニックデザインや可愛い女の子たちの活躍、格好良いゴエモンたちの姿が見れるのでオススメである。
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