もしかして→空気銃
曖昧さ回避
- 『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。本項で詳述。
- 米村でんじろうによる理科実験器具。1.をモチーフとする。
- 爆走兄弟レッツ&ゴー!!に登場するミニ四駆、プロトセイバーJBが使う技。
※「エアロブラスト」(直訳すると「空気砲弾」) や「指鉄砲」(5期版)、カービィの「空気弾」、エメリッヒ版初代ゴジラの「パワーブレス」などは、性質的に似ているが、一般的には空気砲には含まれない。
概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC4巻収録「未来世界の怪人」。
「空気ピストル」の大砲版と言える道具で、大きな筒状の砲身を腕に嵌めこんで使用する。その名の通り砲身内部に圧縮空気を溜め込み、「ドカン」という発声をトリガーにして、砲弾として一気に撃ち出す武器。ただし原作版では、上記の初登場エピソード以外の作品では「ドカン」と言わずとも撃ち出せるようになっている。
また、この道具を装着している本人以外の人物だとしても、使用者の腕を持てば発射することが可能(TC22巻収録「のび太救出決死探検隊」)。
低出力なら人間や動物を軽く吹き飛ばす程度の威力だが(上記の「未来世界の怪人」、上記の「のび太救出決死探検隊」、TCカラー作品集1巻収録「お話バッジ」)、出力を上げれば大型ロボットを一撃で破壊可能。複数の空気砲で狙いを集中させれば宇宙船を撃墜することも出来る。また、大長編版『魔界大冒険』では迫り来る隕石の大群に対し空気砲で応戦しており、大長編版『宇宙開拓史』では(地球より重力が弱い星での戦闘ではあるが)円盤を一撃で撃墜している。
実際に大長編版『アニマル惑星』の作中では、宇宙船に乗っているニムゲ達が「信じられん!動物達があんな強力な武器を持っているとは!」と驚愕している。その一方、大長編版『鉄人兵団』の作中では、ドラえもんが「(次々に向かって来るロボットの大群が相手だと)空気砲では決定的なダメージを与えられない」と述べている。
「ショックガン」と同様にエネルギー制限がある(『鉄人兵団』)ものの、ひみつ道具の例に漏れず、22世紀では子供の小遣いレベルの価格で一般発売されている。
最初に使用したのはジャイアンで、上記の初登場エピソードにて未来から来た時間犯罪者が落とした鞄(様々なひみつ道具が収納されている)をジャイアンが偶然拾い、ドラえもんから空気ピストルを借りたのび太を返り討ちにしている。
大長編及び映画版でのバトルシーンでは、ショックガンと並びドラえもん一行の主力兵器として活躍している。
また、姉妹品として、圧縮した水を撃ちだす「水圧砲」という武器もあり、『海底鬼岩城』にてジャイアンが使用している。
派生作品
原作版以外の派生作品では、空気砲の性能が強化されている場合と、原作版より弱体化している場合がある。ここではその一例を記述する。
- 前者の例
映画版『アニマル惑星』では、空気砲1個で円盤を一撃破壊する様子が描かれている(大長編版では上記の通り、複数の空気砲で集中狙いした上で破壊している)。
大長編版『ふしぎ風使い』では、敵が乗り込んだ巨大な「タイムマシン」を撃墜している。また、映画版『新魔界大冒険』ではドラゴンを一撃で吹き飛ばすほどの威力を発揮しており、岩山を空気砲で破壊しながらトンネルを掘って突き進むという荒業も行っている。
『怪盗ドラパン謎の挑戦状!』では宇宙空間で使用しており、悪役が巨大ロボットの手で攻撃して来た際も一撃で破壊している。また『ドキドキ機関車大爆走!』では、迫り来る巨大な岩石を一撃で粉砕している。
田中道明版『ザ・ドラえもんズ』では、キッドが空気砲にアタッチメント「超強力波動化アダプター」を取り付けることで光線砲に切り替えている(この光線砲は「耐ショック耐閃光グラス」という道具を併用しないといけないほどに強力)。
1996年放送『ミステリーX'マス大作戦』では、キッドが空気砲を使用して鉄板(推定数cmほどの厚さ)に穴をあけたのだが、その際は穴がキッドの狙い通りの形にあいており、その後はエドのミスにより空気砲の弾が岩山に命中してしまい、そのまま山が崩れて岩石が転がって来る様子が描かれている。
また、水田わさび版アニメオリジナルエピソード「ドラえもんの長い一日」では、悪役のデンジャが「入れかえロープ」でドラえもんと入れ替わった際、自分の体を取り返そうと追いかけて来たドラえもん(身体はデンジャ)を追い払う為、三連結させた長砲身空気砲を制作・使用している。
- 後者の例
2008年版「強~いイシ」では、のび太に襲い掛かる「強いイシ」に対しドラえもんが空気砲を放ったのだが通用しなかった。また、水田版アニメオリジナルエピソード「アリガトデスからの大脱走」では、マジメーが操る岩石型のアリロボットに対しジャイアンが空気砲を放ったのだが、やはり全く通用しなかった。
『ザ・ドラえもんズスペシャル』では、ティラノサウルスやトリケラトプス、サイズモサウルスに対しキッドが空気砲を放つも全く通用しなかった(原作版ではTC44巻収録「恐竜の足あと発見」にて、ドラえもんが空気砲でティラノサウルスを撃退している)。
- ゲーム作品における性能
ハドソンが発売したファミコン版『ドラえもん』では、最初の開拓編で登場している。ショックガンよりも強力な武器だが「強力うちわ」よりも威力が劣る。
また、エポック社が発売したファミコンRPG『ギガゾンビの逆襲』では地底編で入手出来るひみつ道具として登場している。戦闘時に使用すると敵全体に45程度のダメージを与えることが出来る(交換所で手に入る「ばくだん」と同程度の威力)。
地底編では、隠しアイテムである「まじんのマイク」(ジャイアン専用の武器で、ノーコストで敵全体に55程度のダメージを与えることが出来る)と連携させることで敵を効率良く倒すことが出来るが、ドラ焼き(お金であり、ひみつ道具を使用する為のコストでもある)を消費する。
NINTENDO64ソフト『ドラえもん のび太と3つの精霊石』、『ドラえもん2 のび太と光の神殿』、『ドラえもん3 のび太の町SOS!』でも武器として登場している。『3つの精霊石』ではドラえもん専用の武器になっているが、『光の神殿』及び『のび太の町SOS!』ではドラえもん達全員が使用出来る武器になっている。
また『光の神殿』及び『のび太の町SOS!』では、ボタンを長押ししてチャージすると威力を上昇させることが可能。それだけでなく、後者ではゲームオリジナルひみつ道具として「ハイパー空気砲」が登場している。
『グランブルーファンタジー』とのコラボイベント『ドラえもん のび太の空飛ぶ船』では、水属性の格闘武器(レアリティはSSR)として登場している。装備すると水属性の攻撃力及び主人公のクリティカル率が上昇する。
外観
通常バージョン
大山のぶ代版アニメ初期及び水田版アニメに登場する一般的なタイプで、黒い砲身。
ドラ・ザ・キッド仕様
ザ・ドラえもんズのドラ・ザ・キッドが使用するバージョンで、通称「空気大砲」。シルバーの砲身にフロントサイトが付いているのが特徴。大山版アニメでは、このバージョンが出た後はドラえもんもこちらの空気砲を使用するようになったが、水田版アニメに移行した後は通常バージョンに戻っている。