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概要編集

 三谷幸広による漫画作品。ドラえもんズの漫画作品であり、コロコロコミックで掲載されていた田中道明による『ドラえもんゲームコミック ザ・ドラえもんズ』とは別作品(ちなみに、映画になったのはコロコロ版)。


 コロコロ版が比較的低年齢層に向けたコメディチックな内容だったのとは対照的に、「小学五年生」「小学六年生」で掲載された本作はシリアスな展開が多く、地球が幾度と無く滅亡の危機に瀕したり、ドラえもんのび太死亡することすらあった(ただし大長編及び映画作品でもドラえもんやのび太は1度死亡している)。また、子供たちにも分かるように社会科理科に関した知識が描かれることも多かった。


 本誌掲載版は宮崎まさるシナリオを書いているが、「小学四年生」に掲載された前日譚「ロボット養成学校編」は一切宮崎氏は関わっておらず、三谷氏のやりたい放題になっている。少なくともドラニコフの暴走を止めるために破壊しようとするドラメッドとか、悪魔を奪われそうになり、精神透視された結果「何も考えてない! 偽物だ!」と言われてしまうドラリーニョが見られるのは本作だけである。


 コロコロ版やアニメとは一部設定が異なり、黄色いドラえもんネズミを見てビビりまくったり、マタドーラと王ドラが仲が良かったりと、アニメしか見ていない人が見たらこんがらがりそうなシーンも多い。

 また、ドラえもんズ(含むネコ型ロボット)の設定も原作及びアニメ版と異なる部分が多い。例えば原作及びアニメ版ではドラえもんは深海底や宇宙空間でもひみつ道具無しで問題無く行動しているが、本作ではテキオー灯」等のひみつ道具無しでは水中や宇宙空間で活動出来ない(溺れたり窒息してしまう)設定になっている。


主要人物編集

ドラえもんズ編集

初期は「ドラドラ7」の初期名称で呼ばれた時期も。

本作は基本的にオムニバス形式のため、長編エピソードや養成学校編を除くとドラえもん+のび太+ランダムで1名のトリオで行動することが多い。

のび太も含め全員が主人公というスタンスであり、シリアス長編でも「特に活躍するキャラ」が決まっていることもある。

(「ロストワールド」のドラリーニョ、「消えた王国」のドラメッド、「伝説の豪華客船」のキッド、「大流星の謎」のマタドーラなど)


ドラえもん編集

ご存知『ドラえもん』本編の主人公。本作でも主人公を務めるが、全体的に影が薄く活躍も少ない。

本編では驚き役、アイテム係、オチ担当(だいたいネズミorドラ焼き関連)と言った感じで、「僕には何の個性もない!」と言っていたシーンまである。

とは言え、親友のピンチには必ず立ち上がり助けに向かい、自分の身を犠牲にしてまで親友達を助けたエピソードも存在する。

特技はサーフィン


野比のび太編集

基本的には原作及びアニメ版と同じ。キッドと射撃で張り合ったりするのはいつものこと。

「ロボット養成学校編」では出番はほぼ皆無だが、本誌掲載版では数多くのエピソードに登場する。


ドラ・ザ・キッド編集

高所恐怖症なくせに宇宙を目指すガンマン。本作では西部開拓時代アメリカに駐在するタイムパトロールという設定。現地では保安官シェリフ)のアシスタントとして平和を守っている。ドラミとは相変わらずの仲。


王ドラ編集

真面目で照れ屋の中国カンフー。20世紀の中国で暮らしている。基本的に「あ、あれは!」「知っているのか雷電!」役。医術を学んでいるため大長編では回復係。

ミミコさんという看護師ロボット彼女がいる。


エル・マタドーラ編集

大戦前のスペインレストラン(なぜか牛丼が売ってる)「カルメン」で下働きをしている怪力無双闘牛士プレイボーイだが店主ののカルミンには頭が上がらない。普段は寝てばかりだがネズミロボット相手にを振るう「闘チュウ」を日課としている努力家で、裏では快傑ドラという覆面ヒーローに扮してを討つ。

王ドラとは左程仲も悪くない代わりに、キッドとしょっちゅう喧嘩している。


ドラリーニョ編集

安定のアホノビーニョという少年の元で暮らしており、住んでいる時代はドラえもんが滞在する20世紀~21世紀と同じで、「タイムマシン」を使わずに「どこでもドア」でドラえもん達の所へ遊びに来たりしている。アホではあるが純粋で心優しいことはアニメ版と同じ。

「小学五年生」「小学六年生」で連載されている話で主役を務める時はアホさ加減が弱くなり、その分しっかり者となって敵と真面目に向き合い、時には頭脳プレイを見せることもある。


ドラメッドⅢ世編集

本作一のネタ要因。怒れば巨大化するのは原作通りだが、本作では地球より大きくなってを素手で破壊するなどというシリアスな笑いの領域に片足突っ込んでる。に弱いのは相変わらずだが、「水怖いであーる!!」と逆切れして巨大化したこともある(ドラえもんとネズミの関係に近い)。

ただし「小学五年生」「小学六年生」で連載されている話では、巨大化能力を有効に使い仲間を守ったりピンチを打開するのに貢献する。

普段は中世アラビアでアラシンという少年のお世話をしている。魔法使いなので手品自然現象に詳しい。


ドラニコフ編集

寡黙一匹狼。旧ソ連時代のシベリアボランティア活動をしており、ドラえもんズの中では唯一定職がない流浪人。少し惚れっぽい所がある。丸い物を見ると狼男に変身する性質は原作と同じだが、「小学五年生」「小学六年生」で連載されている話では、その特性を活かし仲間たちを守ったりピンチを切り抜けるのに貢献する。


ドラミ編集

ドジな兄を支える優等生。キッドとの仲は相変わらず。


寺尾台校長編集

ロボット養成学校の校長ハゲネタでよくからかわれる。

ドラえもんズをダメダメなメンバーと扱うこともあるが、実際には彼らの個性や良いところをしっかり理解している。


各長編エピソード一覧編集

巻数タイトル内容
1妖界大決戦記念すべき初エピソード。日本に伝わる妖怪伝承が元ネタ。
2時空の魔神大航海時代を舞台に、掲載当時日本を騒がせていたあの伝説がその真相を露わにする。
3戦国の覇王戦国安土桃山時代を舞台に歴史改変を目論むバンパイアサイボーグの恐怖の計画。
4ロストワールド当時大ヒットした超大作映画に華麗に乗っかった恐竜大決戦もの。
5旅の霊夫どちらかと言えばアクションより謎解きがメイン。原作の名エピソードにして映画化もされた『帰ってきたドラえもん』の明かされなかった後日談でもある。
6クレオパトラの祈り恐らく長編の中でも一番とんでもない設定の話。古代エジプト最後の女王・クレオパトラの隠された真実が明かされる。
7伝説の豪華客船またも当時人気の超大作映画に乗っかったパニックサイコホラー。
8消えた王国シルクロードに消えた幻の王国と、20世紀終盤に発生した人類史上最大の不祥事を絡めた意欲作。
9大流星の謎エーゲ海を舞台に、あらゆる命を石と化す恐怖の宇宙生物との対決を描く。
10女王の伴侶への道RPG風のストーリー。昆虫人間の惑星での戦いを描く。
11時間犯罪者イタリアの児童文学「ピノッキオの冒険」をモデルに時間犯罪者との戦いを描いた話。
12人類滅亡を阻止せよ!タイトル通り22世紀からやってきた時間犯罪者による隕石落としを防ぐというもの。


関連項目編集

ドラえもん SF

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