概要
タイムトラベルものは、時間移動がテーマになっている。つまり、時間移動を利用した犯罪が存在することになる。未来の技術を過去で悪用したり、証拠を過去に葬ったり、歴史を勝手に変えたり、さまざまであろう。すると対策も必要になり、そうした組織もできることになる。
登場作品
- タイム・パトロール - ポール・アンダースンによるSF小説。「タイムパトロール」という語句の由来となった作品。
- ドラえもん - 下記参照。
- T・Pぼん - 下記参照。
- スーパージェッター - 30世紀のタイムパトロール隊員ジェッターを主人公とする。
- クレヨンしんちゃん - 映画第3作『雲黒斎の野望』にて30世紀のタイムパトロールリング・スノー・ストームが登場。野原一家と共に時間犯罪者と戦う
- タイムパトロール隊オタスケマン - 善玉と悪玉が同じタイムパトロール隊に属しながら、互いの正体に気づかずに戦うタイムボカンシリーズ4作目。
- タイムギャル - 1985年にタイトーからリリースされた業務用のアクションゲーム。主人公レイカは「歴史保安警察」の一員。
- 未来戦隊タイムレンジャー/仮面ライダー電王/仮面ライダージオウ- 歴史を改竄しようとする悪と戦う特撮テレビドラマ。
- 恐竜戦隊コセイドン - 劇中での肩書は「タイムGメン」。
- 電脳少女☆Mink - 劇中での通称は「サイバー・セキュリティー」。この作品における時空転移装置は「超次元を網羅するサイバー・ネットワーク」であるため。
- クロノアイズ - 現代人の主人公に説明しやすいとこう表現したが、正式名称は時空監視機構クロノアイズ。隊員曰く「タイムパトロールというネーミングはダサい、我々をそのダサい名前で呼ぶな!」。
- 御先祖様万々歳! - 21世紀中頃に設立された「厚生省時間管理局対時間犯罪特殊機動捜査班」所属のタイムパトロール隊員室戸文明が登場。
- ドラゴンボールゼノバース - ドラゴンボールの歴史が改悪され、その積み重ねによって宇宙が崩壊するのを防ぐために可能な限り原作の歴史(作中では正しい歴史と呼ばれる)に近い状況に再修正していく。主人公(プレイヤー自身)やトランクスがタイムパトローラーに該当する。ドラゴンボールヒーローズ及びスーパードラゴンボールヒーローズではトランクスの他に、別の時空の孫悟空、孫悟飯、孫悟天、ベジータ、パン、バーダックも該当する。
- パワプロクンポケット6 - 主人公がタイムパトロール所属であり、時間犯罪者による歴史改変を防ぐ為に現代へタイムスリップする。
- 海腹川背 - 『さよなら海腹川背』から登場したキャラクターの横山埜鼓が時空警察の潜入調査員である事がプロフィールに記されている。
- ARIEL - 劇中での名称は「時間管制局」。
- F-ZERO - 劇中での名称は「時空警察」。
- コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ - メインキャラクターの1人である芳村兵馬は、25世紀のタイムパトロールに所属する歴史警察官(だった)。
- レッドサン ブラッククロス - 「時間警察(時警)」または「クロノポリス」とも。佐藤大輔をはじめとする時間犯罪者が引き起こす文書型歴史改変に対し、作品の裏側で対処を試みていたとされる。
- ポプテピピック - 第2期最終回「Endless_Love」ではタイムパトロール隊が登場している。
- Fate/GrandOrder - 組織名『人理継続保障機関フィニス・カルデア』。
- クッキーラン - 組織名『時の管理局』パトロール以外にも時空を管理している課や施設管理課などがある
ドラえもん
ドラえもん達がピンチになると駆けつけて助けてくれる。そのため、劇場版ではデウス・エクス・マキナ的な扱いを受ける。
歴史を変えようとする犯罪者達を逮捕したり、時空間のパトロールをしている。タイムマシンとしての能力を持つ巡視艦「タイムマリン」(メイン画像)が主力装備。
人間以外の隊員もおり、ザ・ドラえもんズのドラ・ザ・キッドも隊員の一人。
しかし、そんな組織が存在しているにもかかわらず、歴史を簡単に変えることが出来るひみつ道具が多数存在しており、これらの道具が子供の小遣いレベルの価格で一般販売されている。
それ以前に「ドラえもんやセワシこそ歴史改変(のび太しずかの結婚)を企む時間犯罪者では?」という指摘もある。
しかし、仮にドラえもんが本当に「歴史改変を企む時間犯罪者」だったとしたら、タイムパトロールといった公的機関の助けを得られるはずもなく、TC7巻収録「帰ってきたドラえもん」ではドラえもんが「急にまたこっち(のび太達が住む時代)へ来ても良いことになったんだ」と発言していることから、「少なくともドラえもんはタイムパトロールから問題視されていないのでは?」という意見も存在する(ただしドラえもんが再び現代に遡れるようになったのは、のび太が「ウソ800」を使用して「ドラえもんはもう(現代に)帰って来ない」と発言したことが原因だが)。
方倉設定(『ドラえもん百科』における設定)ではあるが、タイムパトロール隊から許可書が発行されているという設定も存在する。それはそれでタイムパトロール隊の権限が強すぎる気もするが。
それだけでなく、ドラえもんやのび太は作中で「タイムマシン」を使用して何度も歴史を変えているが、原作版の作中ではそれらの行為がタイムパトロールから問題視されたことはなく、その理由も明言されたことはない。
一部考察本によるとそもそもジャイ子とのび太の結婚自体捏造であるという説もある。
大長編・映画版にてドラえもん達は地球の危機を何度も救っていることから、ファンの間では「ドラえもんは現代(20世紀~21世紀)で人類を何度も救った功績があるから、タイムパトロールがあえて見逃しているのでは?」という意見も存在する(実際に『鉄人兵団』では、タイムマシンで歴史を変えたことで地球の危機を救っているし、これがなかったらタイムパトロール自体が現れなかったかもしれない)。
映画『新恐竜』では、とある理由により過去を改変をしようとしたのび太に対し、タイムパトロールはついに事態を鑑みてのび太を拘束してしまい、タイムパトロールがドラえもん側を逮捕するという前代未聞の事態が起こる(『ドラえもん』を題材としたゲーム作品『のび太と時の宝玉』でも、黒幕からの圧力によりタイムパトロールがドラえもん達を捕まえようとしたことがある)。
しかし『T・Pぼん』と同じくチェック・カードをかざし、のび太の歴史的な影響力をチェックすると強く発光した為、非常に高い歴史への影響力を示すことが判明した。
これによりタイムパトロールはドラえもん達を拘束せず事態を静観することを選び、後にタイムパトロールがのび太の歴史干渉を目撃した際に「アレが正しい歴史なのだ」というコメントを残している。
すなわち「ドラえもん達の歴史改変は時間犯罪に含まれるのでは?」という長年の疑問に対し「ドラえもんが過去に介入することは既に正史に組み込まれている為、特例として見逃されている」という回答が公式から間接的に示されたという事になる。
しかし『新恐竜』と同様に公式が制作した映画を例に挙げるなら、『パラレル西遊記』ではドラえもん側の歴史改変で人類が滅亡してしまった(ただしこの作品では「歴史を変えるとパラレルワールドに分岐する」という設定になっているが)こともある為、「ドラえもんの過去への介入が正史に繋がっている」という回答には疑問が生じてしまう。
また「ドラえもん達が過去に遡り行動を起こすことが正しい歴史に繋がっていた」という展開は『新恐竜』に限った話では無く、大長編版では『魔界大冒険』や『竜の騎士』、映画版では『南極カチコチ大冒険』で既に描かれている(『新恐竜』の終盤における展開自体が「とある大長編及び映画作品のオマージュでは?」という指摘も存在する)。
そもそも『新恐竜』で示された回答は水田わさび版アニメ限定の描写であり、上記の通り原作版の作中ではタイムパトロールがドラえもん達の歴史介入に言及する描写は存在しないことに注意。
登場作品一覧
『恐竜』
『日本誕生』
『創世日記』
『南海大冒険』
『ふしぎ風使い』
『恐竜2006』
『新・日本誕生』
『新恐竜』
『空の理想郷』
『のび太と時の宝玉』
『ギガゾンビの逆襲』
『石器時代のホテル』
T・Pぼん
既知の歴史に沿うように歴史を修正する物語で(例えば「最初の日本人」が無事に日本列島にたどり着くことを陰ながら手助けしている)、時間犯罪者と戦う事がメインの組織ではない。
と言うかTP隊自身が歴史操作をやっているとも言える。特に第一話では、TP隊の存在を知った主人公・並平凡の口を封じる為に過去に戻って主人公の両親の結婚の妨害を企んだ事も(主人公が消滅すると(風が吹けば桶屋が儲かるレベルの話だが)世界が滅亡すると言う事が判明したので取りやめになったが)。
一応、歴史の大筋に影響を与えない程度でなら一般人(中には玉藻の前やウトナピシュティム一家などの大物もいた)を助けることもあるが、前述の通り人命よりTP隊の秘密の方が優先の組織である。消滅させられそうになった主人公から「人殺し」と言われた初代ヒロインは「最初から居ない事になるんだから人殺しじゃない」と笑顔で返しているぐらいである。
もっとも、一度凡を救うために二代目ヒロインがヴラド・ツェペシュが支配していたワラキアに敵軍の進行を早めた際には、ヴラドの死が数年早くなった影響で大勢の人が串刺し刑を逃れ、それどころかむしろ人口が増えたということもあって、大きなお咎め無しで黙認するに留まっている。
なお、本来ならば増えすぎても困る(その増えた人口の中から凶悪犯罪者や非道な独裁者が新たに生まれる可能性もゼロではない)のだが、このケースの場合「歴史の修復力が奇跡的に働き、現代ルーマニアの人口が12人増えただけ」と最終的な結果がごく微増程度であったことも、不問に付された要因であろう。
上記の『ドラえもん』におけるのび太の例を『T・Pぼん』に当てはめて考えると、「最初の歴史でのび太は自らが設立した会社を(自身の不始末で招いた)大火事で失い倒産させた(その結果、債権者が野比家をカッ剥ぐ取り付け騒ぎまで起こった)」という事実があるので、この犠牲者(場合によってはご臨終という可能性もある)を軽減させるために、人道的見地から改変を許可されたのではないかという考察もある。
逆に言えば、のび太がやらかした出来事は、その規模の大きさにもかかわらず、起ころうと起こるまいと人類が辿る歴史には大した影響が出ない、ということになるのだが。