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プロフィール編集

性別女性
生年月日1933年10月16日
没年月日2024年9月29日
血液型O型
身長162cm
愛称ペコ
著名な家族砂川啓介(夫・2017年死別)
出身地東京府東京市渋谷区伊達町(現・東京都渋谷区恵比寿三丁目)
所属事務所アクターズ・セブン
活動期間1956年2016年

概要・人物編集

東京都出身。東京プロ、劇団でく、青二プロダクションを経てアクターズ・セブンに所属していた。


本名・山下羨代(やましたのぶよ)(旧姓・大山)。夫はNHKおかあさんといっしょ」の初代たいそうのおにいさんである砂川啓介である。愛称は「ペコ」。


俳優座養成所7期生。女優としてのデビューはNHKのドラマ『この瞳』(1956年)であり、声優としてのデビューは『名犬ラッシー』(1957年)の吹き替えである。

1960年代以降は声優としての活動が多くなったが、ドラマを中心に女優業も継続していた。また、タレント活動も積極的に行なっていた。


おかあさんといっしょ』では人形劇コーナー第1作目「ブーフーウー」の主人公の長男ブー(二代目)の声を担当したほか、第2作目「ダットくん」のサブキャラクターのゴンタくんの声、第3作目「とんちんこぼうず」の主人公で小坊主3人組の一人であるかんねんぼうの声、第4作目「とんでけブッチー」の主人公のブッチーの声、土曜版人形劇「ミューミューニャーニャー」のブル子さんの声も担当した。


言わずと知れたドラえもんの担当声優。1979年から2005年まで、実に26年にわたってドラえもん役を務めた。なお、「初代」とされることがあるが、正確にはアニメ第二作(テレビ朝日版)の初代であり、「ドラえもんの声優」としてはアニメ第一作から数えて3代目である。


現在のドラえもんの声優は水田わさびであるが、1979年から2005年にかけて放送されたドラえもんは「大山のぶ代版」とも呼ばれ、現在でも昭和世代および平成初頭に生まれた世代は「ドラえもんの声」と言えばこの人をイメージする人が圧倒的に多く、昭和世代の人がドラえもんのモノマネをする場合は大抵大山版である。ただし放送初期から1980年代前半までの声は別人の様に違う演じ方だったが、その声でモノマネする人は殆どいない。


ちなみに、「ぼくドラえもんです」「フフフフフ」、のび太が道具をいたずらにした際に言う「ぼく知〜らない」、そして次回予告の際の「楽しみに待っててね〜」は、実は大山のアドリブである。


ドラえもんのダミ声ともいえるような独特の声はほぼ地声である。本人はこの独特な声にコンプレックスを感じていたとも発言しているが、藤子・F・不二雄から「第1話を見ましたが、ドラえもんはああいう声をしてたんですね」と言われたことで克服できたという。


あまりにもハマり役であった為か、ドラえもん役にキャスティングされて以降、声優としてはほぼドラえもん役のみに専念しており、キャリアの割に演じた役は少ない。これは1980年頃に、他の声優の仕事で「ドラえもんらしい声で」というオファーを受け過ぎた事が原因となり、『おかあさんといっしょ』の雌犬のブル子さん以外の役を全て断ったことがきっかけである。

余程のことがない限りオリジナルキャストを採用する『スーパーロボット大戦』シリーズで無敵超人ザンボット3が参戦した際にも同作の主人公である神勝平役について、スパロボの寺田貴信プロデューサーも訃報が報じられた際オファーを出したが辞退の申し出があったこととその理由についても説明があり、(それを明かしてもいいのかは判断できないと理由までは明かさなかったが)理由に納得でき役に対する思い入れの深さがうかがえたとコメントして故人を偲んだ(後任は坂本千夏)。


また、ほとんど知られていないが、放送開始時に『サザエさん』の磯野カツオを担当していた。しかし、放送開始から3ヵ月ほどで一身上の都合により、本人の意思で番組から降板。同役は高橋和枝冨永みーなと引き継がれた。

なお、大山のぶ代の訃報が報道された後の10月13日放送にて追悼テロップが表示され、ネット上では「カツオ役していたことがあるんだ!」と驚きの意趣の声をあげる者も居た。


声優・女優業の他、料理研究家、脚本家メカニックデザイナー(『秘密結社鷹の爪鷹の爪GO ~美しきエリエール消臭プラス~』においてなどとしても知られ、脚本家としては『太陽にほえろ!』の脚本を5本共同執筆しており、後に『トリビアの泉』などでも紹介されている。


多数の著書があるが、勇退後に発表した自叙伝『ぼく、ドラえもんでした』以外は殆ど料理など食に関する本であり、中にはミリオンセラーを記録したものも存在する。後述の白鶴のCMに出演した際も、パッケージに料理についてのコラムが書かれており、料理研究家としての一面を見ることができた。

また、健康に気を使っており、NHKの『ためしてガッテン』によくゲストとして出演していたが、喫煙の習慣が有った(※脳梗塞を患った後は後述の病気の前兆なのか喫煙への関心が無くなっていたと夫のエッセイで語られていた)。


2005年にドラえもん役を降板して以降は、後進の育成やエッセイストしての執筆活動に専念。2008年に心筋梗塞と脳梗塞を併発して倒れたこともあり、声優活動からはしばらく遠ざかっていたが、ドラえもん役の降板から5年が経過した2010年に、『ダンガンロンパ』の悪役・モノクマ役でリターンを果たした。その際に、ドラえもん役に復帰するつもりはないという意向をハッキリと示している。


いわゆる「旧ドラえもん」キャストらとは仲が良く、特に同性の小原乃梨子野村道子とは親友であると公言している。小原とは相棒役にもかかわらず使っているマイクが一番遠い場所にあったため、一部週刊誌で不仲説が囁かれたこともあったが、実際には喫煙者の大山が(喫煙スペースが近い)ドア側、煙草嫌いの小原がドアから遠い窓側を利用していただけであるという。

他の交友関係については、養成所の同期である冨士眞奈美とは長年にわたって仲が良く、新人時代にはルームシェアをしていたという。デビューがNHKドラマである縁から黒柳徹子とも親交が深く、2015年に砂川啓介が『徹子の部屋』に出演した際には、黒柳にあてて音声メッセージを送っている。


認知症の発症と引退編集

2015年5月13日、TBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」にゲスト出演した夫・啓介により、アルツハイマー型認知症を発症し、自宅で介護を受けながら闘病していることが明かされた。実は2012年の段階で診断を受けていたが、「ドラえもん」としてのイメージを守りたいという意志からしばらくは内密にしていたという。


公表の一ヶ月後には、長年の共演者の一人・ジャイアン役のたてかべ和也が死去したが、自身は先述の病状が悪化していたこともあり、通夜・葬儀に参列できなかった。ただし、その代わりに直筆のメッセージを送ったとされているが、当の手紙が開封されずそのまま納棺されたため、手紙の内容については非公開となっている。


同年7月24日には、舞台版「ダンガンロンパ」の製作会社より、同月8日に辛くも復帰していたことが発表されたが、更なる病気の悪化も重なり、遂にはモノクマ役を降板。翌2016年以降のメディア作品からは、後任としてTARAKOが起用されている。が、彼女は2024年に亡くなりモノクマ役の後任は未定である。


なお、遺作は、2016年2月に配信された『おにくだいすき!ゼウシくん』3期1話(※3期は「一話限りの」と銘打たれており、他のエピソードは制作されていない)となっている。


2016年4月からは、啓介が病院で自身のガン治療に専念することになったのを機に、老人ホームに引き取られている。

夫婦の間に子供(30代の頃に2児を出産したがいずれも生後数ヶ月で夭折している)がなかったこともあり、啓介は「愛する妻を残して逝きたくない」と考え、時々大山と面会しつつ治療に励んでいた。しかし、その願いが果たされることはなく、翌2017年6月に脳梗塞で倒れ、7月に容体が悪化し帰らぬ人となった。

大山は、名義上その通夜と葬儀の喪主を務めたものの、愛する夫の死は大きな衝撃だったためか、通夜を控えた日に啓介の遺体と面会はしたが通夜と葬儀の場に姿を見せることはなかった。


老人ホームに入居したことが明かされた2016年で声優業からは事実上引退しており、90歳を迎えてからも老人ホームで静かな余生を過ごしていた。

夫に代わって面倒を見ているマネージャーが『文藝春秋』に寄せた手記によれば、認知症は進行しているが健康状態は良く、他の入所者との交流を楽しんでいたという。


死去編集

2024年9月29日午後4時23分、老衰のため逝去。享年92(満90歳没)。91回目の誕生日を迎える17日前の訃報であった。また逝去に関する報道は10月11日に行われた。

大山のぶ代さん、長い間楽しい時間をありがとうございました。


大山が亡くなる2ヶ月前には「ドラえもん」の野比のび太役と「ブンブンたいむ」のブンブン役を担当していた小原乃梨子が、3ヶ月前には「ブーフーウー」のフー役、「ダットくん」のコダマ役、「ミューミューニャーニャー」のニャーニャー役、「パーマン」のパーマン1号(須羽ミツ夫)役を担当していた三輪勝恵が、4ヶ月前には「とんちんこぼうず」のとんねんぼう役と「パーマン」のパーマン3号(星野スミレ)役を担当していた増山江威子が死去している。


これにより、「とんちんこぼうず」の小坊主3人組の声優が全員鬼籍に入る事となり、2024年現在で「ブーフーウー」の3匹の子豚の声優の中で存命中の方は黒柳徹子のみとなり、旧『ドラえもん』の主要メンバーの中で存命中の方は源静香役の野村道子のみ、「とんでけブッチー」のメインキャラ役で存命中の方は堀絢子のみとなった。


大山の訃報を受けて、長年親交がある野村道子、黒柳徹子、野沢雅子、大山からドラえもん役を引き継いだ水田わさび、現在の源静香を担当しているかかずゆみは哀悼のコメントを発表した。


YouTubeのドラえもん公式チャンネルでは、追悼として大山ドラ第1話である「ゆめの町ノビタランド」を期間限定で配信し、エンディングのアイキャッチの代わりに大山氏への感謝のメッセージを掲載した。


アルカノイド編集

アルカノイド(いわゆるブロック崩し)がうまいことでも知られており、自身の別荘にアルカノイドの筐体を置いていたほどである(現在は諸事情から筐体を手放しており、東京のゲームセンター「高田馬場ゲーセン・ミカド」に譲渡されている)。

自己記録の「およそ120万点」は、公式2位の記録に匹敵する。空港の待ち時間などで暇つぶしとして始めたのがきっかけで、それ以降ゲームセンターなどを巡り回ったという。

ただし、メカ音痴であるため、アルカノイド以外のゲームは殆どやらないと言う。


その腕前は『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)のコーナー「ムダベストテン」や『トリビアの泉』(フジテレビ系)、『ゲームセンターCX』の「たまに行くならこんなゲームセンター」などのバラエティー番組でも紹介し披露された。

『とんねるずのみなさんのおかげでした』では収録時間が終わってもまだ大山がプレイしていたという逸話が残されている。

『中井正広のブラックバラエティ』(日本テレビ系)では助っ人として400インチの巨大画面でブロック崩し(アルカノイドではなく、任天堂が1979年に発売した家庭用「ブロック崩し」)をプレイした。


2005年に新宿にあるセガのアミューズメント施設で一日店長を務めた際には、イベントとして多くの来客の前でアルカノイドの実力を披露し、2007年には『アルカノイドDS』発売記念イベントに招かれ、マスコミ達を前にその腕前を披露した。


余談編集

  • 長きにわたり「1936年生まれ」とされていたが、2015年に啓介によって実際の生年は「1933年」であることが明かされている。ただし現在も一部のプロフィールが1936年のままである。

  • アルカノイドのほかの趣味として麻雀があり、美空ひばりとは麻雀仲間であったとのこと。

  • 優れた味覚と嗅覚の持ち主であり、水を一口飲んだだけで産地を当てることができるほどであった。

  • ドラえもんや民放番組へのゲスト出演時での穏やかなイメージとは違い、芸や仕事に対しては非常に厳しい一面がある。かつてフジテレビ系で放映されていた「快進撃TVうたえモン」にて、声優になるという企画があり、大山が講師として参加していたが、余りの厳しさと迫力に司会の今田耕司から「デビルドラえもん」などと呼ばれていた。また、タレントの声優起用にも否定的で収録で、彼らがNGを出すと「台本ちゃんと読んでるのか」と怒鳴りつけることも多かったという(これに関しては安易なタレント起用で「声優の仕事を簡単そうに思われることが嫌だったのでは?」 という推察もある)。それから10数年…ほんとに悪魔のようなドラえもんみたいな生き物を演じることになるとは誰が予想していただろうか…
  • 認知症によって、モノクマ役は『ちびまる子ちゃん』の主人公・まる子を演じるTARAKOに声優が交代するが、そのTARAKOは大山が亡くなる半年前に急死している。

のぶよモノえもん


  • 32歳のとき男の子を妊娠したが7ヶ月で死産し37歳の時女の子が生まれたが体が弱いせいか生後三ヶ月でこの世を去っている。それ以降、子供を産むのが怖くてセックスレスになってしまい、子供は設けていない。

  • 近年声優を目指す声優志望者に野沢雅子と同様、この声優に限らず芸能の世界は厳しいから覚悟しなさいよと忠告している。

  • 彼女のドラえもんの声は有名人やアスリートだけでなく2017年には富山県で行われた植樹祭に出席予定だった天皇皇后両陛下(現上皇上皇后両陛下)がドラえもんに関するコーナーをご覧になり、関心を持ったエピソードがあり、SNSでも話題になった。


  • 日本酒の白鶴のCMに顔出しで出演していたことがある。そこでもドラえもんを思わせる演技を見せた。

ドラえもんとモノクマ以外の代表編集


関連タグ編集

声優 女優 歌手 タレント  脚本家 メカニックデザイナー エッセイスト 引退した声優

ドラえもん モノドラ ダンガンロンパ


関連人物編集

小原乃梨子 野村道子 たてかべ和也 肝付兼太:旧ドラえもんでの共演者

砂川啓介:夫

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