概要
血液が供給されない脳細胞は壊死し、身体機能に影響が出る。
損傷部位や範囲によっては死ぬ。
軽度の場合は自覚症状が無く、日常生活にも支障が無いが重度の場合は認知症に進行したり(この典型例が大山のぶ代である)、寝たきりになる危険性もある。
認知症の9割はアルツハイマー型か脳梗塞の後遺症に分類される。
年寄りの病気のようなイメージもあるが、若年層でも発症することがある。
発症初期に対応すれば助かるので、とにかくおかしいと思ったら病院へ行くのが肝心である。
特に4時間以内に対処できるか否かで治療も大きく変わる。
はやいうちに脳の血管が薬や手術で開通すれば、脳の細胞が壊死せずに済み、後遺症もなく点滴をして安静→リハビリで済むこともある。
逆に時間が経ってしまうと脳の細胞が壊死し、二度と蘇ることはない。そのため喋れなくなったり歩けなくなったりと、今まで出来ていたことができなくなる。その場合でも脳梗塞を起こした原因を探り今後の予防の為とリハビリの為に入院を推奨される(このリハビリとは、壊死してしまった脳細胞の代わりに生き残っている脳細胞を使って、できなくなってしまった事を新しく覚え直す為のリハビリである)。
出来れば無理に歩かず車などで送ってもらったほうがいい。
特に以下の症状が出た場合は、脳梗塞以外の脳出血系の発症である可能性も大きいので即行く事。
何も無かったらそれでよいのだから。
- ろれつが回らなくなる
- 片目が突然見えなくなったり、視界が狭くなる
- 半身がだらんとした感じになり、力が入らなくなり転びそうになる、これは特に危険な兆候なので、救急車を呼ぶことをおすすめする。
予防
- 心疾患や高血圧、糖尿病、脂質異常症などがある場合、こまめなリハビリ、治療をして服薬の指示が出た場合は従う
- 喫煙はしない。特に血管系の疾患になっていたり健康診断で引っかかった人、血縁者に罹患者が出た人は即禁煙が鉄則。
- 血行をよくするため、デスクワークや立ちっぱなし仕事、車に乗りっぱなしの仕事の人はこまめな運動やストレッチを行う。
- バランスの良い食事を心がけ、動脈硬化や高血圧につながる脂身や塩分の摂りすぎにならないようにし、所謂「血液サラサラ」に効果があると言われている野菜、便秘防止につながる繊維質をきちんととる。
- 遺伝的ななりやすさも指摘されており、血縁者に脳卒中が出ている人は特に用心して上記の対策を厳守の上、定期的な検診を行うことがより望ましい。
脳梗塞に罹患した有名人
※救命できず数日以内に亡くなった者には◇マーク
- 西城秀樹(歌手):一命はとりとめたものの数年後再発、療養しながら活動していたが他の病気も重なり最後は心疾患で死去した。
- イビチャ・オシム (サッカー監督):サッカー日本代表監督だった2007年11月に脳梗塞を発症。2010年ACジャパンの啓発キャンペーンに出演。「スピードが命なんだよ。サッカーでも脳卒中の対応でも。」
- 磯野貴理子(タレント)
- カルーセル麻紀(タレント)
- ラモス瑠偉(元サッカー選手)
- 石原慎太郎(作家、政治家)
- 高山善廣(プロレスラー)
- 佐藤秀峰(漫画家)
- 川地民夫(俳優)◇
- 大山のぶ代(声優):一命をとりとめたが後遺症により認知症に。
- 塩見三省(俳優)
- 夏木陽介(俳優):一命をとりとめたが、そのほかの病気も併発しており10年の闘病ののち死去。
- 長嶋茂雄(元野球選手、野球監督)
- 山本弘(作家)
- 辻谷耕史(声優)◇
- Tomoi(ドラマー、Laputa/C4)
外部リンク
脳梗塞かなと思ったら、すぐに救急車を! 日本脳卒中協会
【体験漫画】『33歳漫画家志望が脳梗塞になった話』がとても参考になると注目「これは怖い」
twitterに投稿された体験漫画のまとめ。作者は発症後7時間で緊急入院し1ヶ月半の入院を余儀なくされている。
なお、後に加筆修正の上単行本化された。