概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC13巻収録「ころばし屋」。
テンガロンハット、サングラス、スーツを身に付け、拳銃(水田わさび版アニメでは「空気砲」に似た銃)を持ったギャングを模した小型ロボット。背中の穴に10円玉を入れて、転ばせたい相手の名前を告げると、その人物を3回必ず転ばせる「ころばしのプロ」。
一見するとただ転ばされるだけと思われがちだが、ターゲットを見つけるとニヤリと笑う不気味さ、逃げても逃げても執念深く追いかけてくる怖さと、その血も涙もない転ばせっぷりにジャイアンが泣いて許しを請う程、実際のダメージは中々である。
一度引き受けた仕事は確実にやり遂げるよう作られているが、100円を支払えばキャンセルすることが可能。また、キャンセルは使用者以外の第三者でも行える(作中では、のび太がころばし屋に依頼料を支払った直後、手違いで自分が狙われてしまったのだが、その後はのび太から100円を受け取ったドラえもんがキャンセルを行っている)。
基本的には使用者が名前を告げた人物をターゲットにするが、使用者以外の人物が名前を告げた場合も効果を発揮してしまう。作中では、のび太が10円を入れた直後にしずかが彼の名前を呼んだ際、ころばし屋が反応してしまい、のび太(使用者)が狙われる羽目になってしまった。
ターゲットを指定する際、本名以外のあだ名を告げた場合でも正確に認識する。作中では、のび太がころばし屋に「ジャイアンを転ばせろ」と指示した際、他の人物と間違うことなくジャイアン(剛田武)をターゲットとして認識している。
派生作品を含めれば、水田版アニメ「宇宙ガンファイターのび太」では、ドラミがドラえもんのことを「お兄ちゃん」と呼んだ際、ころばし屋はドラえもんをターゲットとして認識している。
作中では、自分の仕事を邪魔する人物(ターゲット以外の人物)を一人転ばせているが、それが回数制限(相手を3回転ばせる仕様)にカウントされるかは不明。
スピンオフ作品『ドラベース』で登場した際は、スズえもんが依頼料を札束で払ったことで、銃がライフル銃にパワーアップしている。
関連道具
- ころばし屋Z
水田版アニメオリジナルひみつ道具。
パワーが強すぎる・仕事の邪魔なら部外者にも危害を加える(これについては原作版の「ころばし屋」も同様だが、このエピソードにおけるころばし屋はターゲット以外の人物には攻撃しない仕様になっている)・ターゲットを楽しみながら転ばせる・依頼取り消しが出来ないという複数の問題が発覚し製造が中止された。
また、手に持っている銃はころばし屋よりも大型化している他、更に威力の高いバズーカ型に換装可能。それだけでなく、名前しか知らないターゲットが存在する場所を時代まで正確に割り出せるだけでなく、単独でタイムトラベルを行い追跡する機能もある。
それに加えて、接着剤まみれになって動けなくなったとしても、脱皮のような方法で脱出するといった反則的な能力を持つ。
明らかにオーバースペック…というか、最早ころばし屋ではなく「殺し屋」である。
そして水田版アニメオリジナルエピソード「地底100マイルちょっとの大作戦」では、なぜかドラえもんのポケットに入っていた。
- 怪盗DXのころばし屋
『ひみつ道具博物館』に登場したひみつ道具。
怪盗DXに改造されている「ころばし屋」の為、お金を入れなくてもDXの命令で動くようになっている。
- ミニころばし屋
『ミニドラにおまかせ!』に登場したひみつ道具。
ミニドラが持つ「ころばし屋」であり、性能はオリジナルとほぼ同じだが、こちらは1円支払うだけで相手を転ばせてくれる。ただし、ターゲット以外の人物を転ばせた場合も回数制限(相手を3回転ばせる仕様)にカウントされてしまう。
- ころばし屋・ネオ
小説版『宝島』に登場したひみつ道具。
フロックが改造した「ころばし屋」。