概要
『月風魔伝』は、コナミが1987年に発売した和風アクションゲーム。
ストーリーは、魔神龍骨鬼に奪われた三本の波動剣を取り戻す為、若き戦士月風魔が鬼顔島・獄門島・三首島そして龍骨鬼が棲む狂鬼島を舞台に戦うというもの。
『月風魔・伝(げつふうま・でん)』であって、『月風・魔伝(げつふう・までん)』や『月・風魔伝(げつ・ふうまでん)』ではない。断じて違う。
トップビューのマップ画面を移動し、横スクロールアクション面や3D面に入ると言う、当時およそ考えられる基本的な画面構成をすべてゲームに持ち込んでいた。
発売当時からナムコの源平討魔伝との類似性を指摘されていたが、発売後10年以上が経過した頃にドリマガ誌上で当時の開発スタッフは同作の影響を受けた事を告白している。
ストーリー
西暦14672年・魔暦元年。地獄界より覚醒した魔王「龍骨鬼」が地上に出現し、人類は滅亡の
危機に立たされていた。地上の統治者「月氏三兄弟」のうち生き残った末弟の月風魔は、
奪われた一族の秘宝「波動剣」を取り戻して龍骨鬼を討ち、殺害された兄たちの魂を
鎮めるために魔歴元年と呼ばれる異形に満ちた世界を歩く長い旅に出る。
一見、時代劇・伝奇もので過去の時代を世界観にしていると思われがちだが、先述の通り西暦14672年とあるように我々の時代よりはるか未来の世界なのである。
おそらくコナミキャラの中で「月風魔」は最も未来の世界の人物であるといえる。
武器・アイテム
武器
守り太鼓 | 力の字型の音波を飛ばして攻撃する。 |
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岩の剣 | 行く手を阻む岩を破壊できる。 |
魔性のコマ | 月風魔が上方向に回転しながら体当たり攻撃をする。 |
手裏剣 | 前方に3WAYの手裏剣を投げる。 |
呪いの爆薬 | 地面に沿って走る爆薬を発射後、上3方向に破裂させる。 |
呪いの衣 | 一定時間ボス以外の敵に対して無敵になり体当たりだけで倒せるようになる使い捨てアイテム。 |
波動剣 | 剣を振ると大念動波と言う衝撃波を出す。ボス三体を倒して三本集めると使用可能になる。波動拳ではない。 |
アイテム
お守り | ”いのち”の減りが少なくなる。 |
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霊薬 | ”いのち”を一定量回復する使い捨てアイテム。 |
呪文の赤玉 | 3Dダンジョン面で敵を一撃で倒す使い捨てアイテム。 |
呪文の青玉 | 横スクロールアクション面で画面上の敵を一撃で倒す使い捨てアイテム。 |
ろうそく | 3Dダンジョン面の暗闇の場所が明るくなる。 |
守り玉 | 月風魔の周囲を回る防御効果のある火の玉を出す使い捨てアイテム。 |
方向石 | 3Dダンジョン面で進んでいる方角が表示されるようになる。 |
ワラ人形 | 1UP。 |
魂 | 敵を倒すと出現する。とると”いのち”が回復する。 |
きんちゃく | 敵を倒すと出現する。とると”おかね”が増える。 |
鬼面符 | 3つの島に渡る為に必要な通行手形。全部で3枚ある。 |
GetsuFumaDen: Undying Moon
2022年発売の月風魔伝のまさかの新作。ニンテンドースイッチとSteamでリリース。
今作は月風魔伝を愛するインディー開発会社「ぐるぐる」(初報の時点ではその名を明かされていなかった)とコナミが熱意を持って開発を進めている、第一作から約34年経っての新作である。
Steam版は2021年に早期アクセス版が販売され、アップデートを重ねたのち2022年2月17日を以っての正式版のリリースとなった。
浮世絵を意識したグラフィックが特徴の、ローグヴァニアライクの2DアクションRPG。
「月風魔伝」から1000年後の未来、再び龍骨鬼が復活した事で魑魅魍魎が地獄から溢れ出した。初代月風魔の時代から月氏一族は地獄を監視し続けていたが、この事態に二十七代目当主・月風魔は元凶を倒すべく地獄に潜る。
登場人物
月氏の二十七代目当主である月風魔。事態の解決と行方不明の兄を探すべく地獄に潜り込む。
月氏二十一代目の女当主で誉高く美しきくのいち。器量の良さも相まって皆人を虜にした。
彼女もまた地獄へと赴き消息を絶っており、彼女を失った地上では悲歎の声が響いたという。
月風魔伝では初の女性プレイヤーキャラ。
月嵐童(CV:小野塚貴志)
当代月氏の長兄で月風魔の兄。異変の発生と時を同じくして消息不明となってしまった。
備考
- 『ポップンミュージック18せんごく列伝』で本作のアレンジ版BGMメドレーが収録されている。ジャンル名および曲名は「月風魔伝」。担当キャラクターとして風魔(表記は「月風魔」)が出演しており、友情出演として独眼独頭と龍骨鬼とコンティニュー画面で登場している老婆が登場している。
- 他にも、遊戯王のモンスターカードとして出演したりしている。
- XBOX360の『悪魔城ドラキュラ ハーモニー オブ ディスペアー』では、DLCの追加キャラクターとして登場。その姿は往年のファミコン版のドット絵を再現したものだった。
- 『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では何故か曲だけ参戦。しかもサウンドテストで曲が『悪魔城ドラキュラシリーズ』に入っている。一応、『ハーモニー オブ ディスペアー』版だが。
- 『ボンバーガール』では大念動波剣を操るアサギが登場している。
- PS2の頃に『真・月風魔伝』という商標を出願していたらしいがこのタイトルを冠した作品は結局は世に出てくる事は無かった。