ゲーム概要
源平合戦を主題にした浄瑠璃「出世景清」をモチーフとした純和風アクションゲーム。
魔族に魂を売り渡し、魔の力を持って平家を駆逐し日本統治を成し遂げた源氏一族の総大将・源頼朝を討ち取るため、天帝の命により地獄から蘇った平家の武将・平景清(ヨハネ・クラウザーⅡ世ではない)を操作し、討伐に必要な三種の神器を集め、行く手に待ち受ける物の怪を倒しつつ鎌倉へ向けて東上する。
一定の面毎に異なるアクションモードを採用した点が大きな特徴。
- 自キャラが高い頭身で表示され、剣の構えを上段下段と使い分けて巨大な敵キャラと戦う横スクロールの『BIGモード』
- トップビュー視点で迷路をくぐりぬけていく『平面モード』
- 小さく表示された自キャラを操作して横スクロールのフィールドを行く『小モード』
と、変化に富んだ面構成と、全編に渡って溢れかえる純和風の世界観、それを盛り立てる純和風のBGMは、当時としては他に類を見ないほどの独特な世界を生み出しており、多くのファンが着いた。
(このゲームのおかげで旧令制国名の一部を覚えたプレイヤーも多い)
アーケード版登場後、X68000版、PCエンジン版、ファミコン版(ジャンルがボードゲームになっており全くの別物)が発売された他、1992年にはPCエンジンで続編として『源平討魔伝 巻ノ弐』が発売された。こちらは全ステージが前作のBIGモードに相当し、ルート分岐などのない純粋な横スクロールアクションとなっている。
2005年に発売されたシミュレーションRPG『namco×CAPCOM』では、多数の敵キャラと共に出演を果たした。
どこか非情な、しかし現世の平穏の到来という希望に満ちた幕引きと共に始まるEDは、世の諸行無常を伝えると同時に当時のナムコの象徴であった、「悪魔」と呼ばれたほどの奇跡的なプログラミングを幾度も成し遂げた黒須一雄氏の退社と、面倒見の良さから来る人望と黒須氏に並ぶ実力から「神」と謳われた深谷正一氏の急逝を偲ぶものとなっており、更に深谷氏への弔辞を以て締めくくられていた。
神様は死んだ
悪魔は去った
太古より巣食いし
狂える地虫の嬌声も
今は、はるか
郷愁の彼向へと消え去り
盛衰の於母影を
ただ君の
切々たる胸中深くに
残すのみ
・・・・・・・・・・
神も悪魔も
降立たぬ荒野に
我々はいる
故深谷正一氏に
ささぐ。
※深谷正一氏の遺作はワープマン。この言葉は本作が先にリリースされた関係から、急遽入れられた。
ファミコン版
フィールドの道を移動し、門や城にたどり着き、その間にフィールドに出現し接触した敵と戦って倒し、最終的にラスボスの頼朝がいる相模へ向かう。
城には城主がいて、基本的には戦ってその国を得ることとなるが、領地にできない「帝の城」、決まった金銭を出せば無条件で得られる国もある。
RPGらしく、相模に近くなるほど強いモンスターが出現し、中にはボス並に強いものも。