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ドルアーガの塔

どるあーがのとう

ナムコより発売されたアクションゲーム。また同作を含めたバビロニアンキャッスルサーガシリーズの通称としても用いられる。
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概要編集

ドルアーガの塔 ―The Tower of Druaga―は、1984年にナムコよりリリースされた業務用のRPG風アクションゲーム。


バビロニア神話を舞台にしたバビロニアン・キャッスル・サーガシリーズの第1作目及び時系列上の第2話に当たる作品。


namco×CAPCOMには、本作からノンプレイヤーキャラでイシターが、プレイヤーキャラでギルカイがペアユニットで、敵としてドルアーガ、ザコ敵として、ローパー、ゴースト、スライム、ナイト、マジシャン、クォックスとクォックスの分身のドラゴンが登場している。

CVは、ギルが石田彰、カイが田中理恵ドルアーガ立木文彦


2020年6月18日から配信予定の『NAMCOT COLLECTION』の第一弾配信タイトルに本作が含まれている。⇒公式サイト内タイトル一覧


ストーリー編集

バビリム王国に豊かな恵みと平和をもたらす至宝、ブルークリスタルロッドを狙い、スーマール帝国がバビリム王国を滅ぼし、天に掲げられたロッドを奪うため天に届く高い塔を作らせていた。

神々の長であるアヌ神は帝国の所業に怒り、雷で塔を破壊する。


しかし時すでに遅く、塔の影によってロッドの光は遮られ、ロッドに封印されていた悪魔ドルアーガが復活してしまう。


ドルアーガは魔力で塔を修復し、奪ったロッドを3つに分けて塔の最上階に隠し、自らも立てこもってしまう。


王国に仕える巫女カイはロッドを取り戻すべく塔に挑んだが、ドルアーガの魔力に敗れ石にされてしまう。


恋人であるカイを救い、バビリム王国に平和を取り戻すため、アヌ神より勇気を力に変える黄金の鎧を授かったギルは、単身ドルアーガの塔に挑むのだった……。


ゲーム概要編集

塔内部の迷路に落ちている鍵を拾い、扉を開けて次のフロアに進む。


これがゲームの流れであるが、ただ進むだけではエンディングに到達できない。


ゲーム開始直後はギルの移動速度も攻撃力も弱いため、宝箱を出現させてアイテムを入手し、ギルをパワーアップさせる必要がある。

一階の宝箱出現条件は「(同じ階に出現する)グリーンスライムを3匹倒す」とごく簡単。この「モンスターを既定の数倒す」のが基本的な出現条件である。

しかし階が進むごとに条件は難しくなっていき、当時のプレイヤーを悩ませた。

中でもとある階の「スタートボタンを押す」という条件で詰まったプレイヤーは数多い(嘘か本当か、どうしても条件が分からず頭にきて筐体を思いっきり叩いたところ宝箱が出現して唖然としたとか)。


宝箱の出現条件だけでも難しいが、更に宝箱から出てくる宝物には「クリアに必須のアイテム」「必須ではないが有用なアイテム」の他に、「取っても意味のないアイテム」「取ると大いに不利になるアイテム」まである。

またゲームをクリアするためには必須アイテムを手に入れてドルアーガを倒した後の60階で既定の手続きを踏む必要がある。これに失敗すると途中の階からやり直し(ZAP!)である。


このような理不尽なゲーム難易度からネットなどの情報網が今よりも未発達だった時代背景も相まって「攻略本がないと無理」とか「アーケードゲームの難易度としては妥当か」といった批判が今でも聞かれるほど。

後述のファミコン版であれば何度もやり直すのは時間さえあれば出来ることであるがアーケードゲームである以上、やり直すたびにお金を入れないといけなかったのである。


しかしながら、膨大な資金と時間を注ぎ込み、情報交換と試行錯誤を重ねて攻略していった多数のゲーセンプレイヤー達もおり、ゲーセンにおけるコミュニティの活発化に献身したこともまた事実。

次回作のイシターの復活は今作を上回る難易度とアーケードゲームでは異例のパスワードによるコンテニュー制度でドルアーガをクリアしたドMプレイヤーたちを歓迎している。


開発背景編集

開発者の遠藤雅伸によると、このゲームが開発された目的は、

「当時稼働率の下がっていた『マッピー』の基板のROM交換で開発コストを下げる」ことだったという(縦長の画面で横スクロールするなど、両ゲームの共通点は多い)。

つまり、元々大ヒットを狙っていたわけではなく、2000枚のROMが償却できればプロジェクト的には成功であった。

つまり上記の批判点は思わぬ人気が出たゆえの副作用だったわけである。


皮肉なことに本作の大ヒットにより基板の生産が追いつかず、追加生産も行われたという。


移植版、その他編集

当時のナムコゲームの例に違わず、多くの機種に移植された


ファミコン編集

もっとも有名な移植版だろう。横長な画面に合わせてフロアーの縦のサイズが狭くなっている以外はほぼアーケード同様にプレーできる。

攻略本が当時、ゲーム関連本としては初めてベストセラーに並んだ。

最大の特徴はクリアした時にエンディングの最後に現れるコマンドを入力することでプレーできる「裏ドルアーガ」の存在で、敵の数や体力は変わりないが、宝箱の出し方が表版より難解になった。


PCエンジン編集

基板の制約で長方形だったフィールドを円形に近い正方形に変更した他、装備がいつでも自由に変更できる、ストーリーデモの追加とキャラクターのバックボーンの反映などRPG要素を強め、別物といえるほどの改変を施した。

遠藤雅伸は「これが自分が一番やりたかった作品だ」と後のインタビューで語っている。


ゲームボーイ編集

残機制からHP制に変更されている。

メイジなどの呪文をくらったりしても、即死ではなく、HPが減る(0にならなければ死なない)だけとなっている。

残機が無くなった関係でミス=ゲームオーバーだが、即座にコンティニュー出来るので難易度的にはかなり下がっている。

10階ごとに中ボスが登場する、パスワードコンティニューを導入しているなどのオリジナル要素も多い。


プレイステーション編集

「ナムコミュージアムvol3」に収録、家庭用機としては初のアーケード版の完全移植作品。

この作品には「闇ドルアーガ」なるモードが搭載されているが、ファミコン版の裏以上に難解な難易度となっている。

これ以降の移植作品はドルアーガ単体の移植ではなく、ナムコミュージアムの中の一つとして出されることが多い。


テイルズオブデスティニー編集

前作でもドルアーガにちなんだアイテム等が登場していたが、今作では同作の戦闘システムによる「ドルアーガの塔」が実装された。ドルアーガでお馴染の3本のクリスタルロッド(うちGCロッドは時限アイテムなので取りこぼすとアウト)を集めることで、塔に入ることができる。

容量の関係でマップの再現は左半分のみ、マトックは本編で入手しているのでダンジョン内での入手が無しとなるが、それ以外は敵の出現パターンからアイテムの出現方法まで概ね再現されている。ヒントも各地の町でいくつか得られるので、原作のような完全ノーヒントということもない。

本編には関係しない裏技、おまけ的存在であるが、おまけと片付けられないほど本格的なもので、元ネタ同様、地道に60階を1階ずつ昇ることになる。

途中セーブなどはなく、60階をクリアするかアイテムで脱出するかしないと本編には戻れない。なのでまともにクリアするには、ドルアーガ本編同様かなりの時間がかかることになる。

BGMはもちろん当時のままの原曲が流れ、ドラゴン戦や57階や59階、60階も専用曲が流れる。ドルアーガを倒さず59階をクリアしたりすると、もちろんzapとなる。


なおクリアするだけなら、入る時に必要だった3本のクリスタルロッドを塔内で再び集めれば、ドルアーガ本編で必要だったエクスカリバー(アイテムとして存在するが)などは必要ない。


アーケードアーカイブス編集

アーケード版の完全移植作品だが便利な機能が付随されており、設定すれば画面の余白(元々縦画面のゲームなので、モニターには十分に余白が生まれる)にギルのバイタリティ数値(実機ではマスクデータであり可視化されていない)とマトックの使用回数、宝箱出現の通知(画面外で出現させた際に便利)などが表示される。

また、ボタンを押せば一発でマップ情報(現フロアのマップの全体図、敵キャラの構成、出現する宝箱、宝箱の出し方、宝箱から出現したアイテムの効果)を表示してくれる。


イラスト編集

ドルアーガの塔25周年おめでとう!


ゲームブック版編集

ゲームブック版は東京創元社の「ドルアーガの塔三部作」が代表格としてあげられる。作者は鈴木直人。

これはほぼ別物とも呼べるほどのアレンジが施されているものの、60フロア全てのマップが正確にマッピング可能な双方向型のダンジョン構成、様々な仕掛けや魅力的なNPCで独自の魅力を持った世界観を表現しており、今なお国産ゲームブックの名作として名高い作品。

本作の設定の一部は後のクロスオーバー作品でもある「namco×CAPCOM」にも取り入れられている。

オリジナルキャラクターとして、魔術師の青年メスロン、ドワーフの盗賊王タウルスが登場する。メスロンは後にスピンオフ作品として、作者のオリジナルゲームブック「パンタクル」シリーズで主役として登場する。


また、創元社の三部作とは別に、 勁文社・アドベンチャーヒーローブックスより「ドルアーガの塔外伝」がゲームブックで出ている。

ドルアーガの塔外伝3部作

ギルがドルアーガの塔に挑んでいたころ。王国従士長ノヴァは女神イシターから自分がギルガメスの双子の弟であることを告げられ、ドルアーガの秘密が隠されているという6階建ての塔を載せた城塞戦車ドルアガノンに潜入する、という内容。読者はこのノヴァとなって、ドルアガノンの塔に挑戦する。

エピローグの後も、タワー怪獣ドルアガドンや石像巨人ドルナイトなど、ノヴァが繰り返し6階建ての塔を攻略していくことが示唆されている(上記画像を参照)。

イシターによれば、何度も塔を制覇して秘密を知り尽くすことで、兄弟が力を合わせてドルアーガを倒すときが来るとの事。


TVアニメ編集

2008年4月より『ドルアーガの塔 〜the Aegis of URUK〜(ジ イージス オブ ウルク)』が、2009年1月より第2期『ドルアーガの塔 〜the Sword of URUK〜(ザ ソード オブ ウルク)』が放送された。

ただし、アニメ版の原作はGONZOの子会社ゴンゾロッソ(当時)が運営していた(遠藤氏も監修として参加している)MMORPG版である(時代的には『ザ・ブルークリスタルロッド』の平行世界で、アニメ版の80年前)。そのためギルやカイは脇役扱いになっている(しかもギルの扱いが悪い)。


ストーリー編集

勇者ギルと巫女カイの物語が伝説として伝承された80年後の世界。

5年に一度だけ天上のアヌ神の加護により、塔内の魔物は力を失ってしまうアヌの夏。その3度目のアヌの夏が訪れようとしている時、塔内都市メスキアではギルガメシュ王により建国されたウルク国の軍がドルアーガ討伐のため3度目の出征に備え、冒険者達が塔の最上階に眠るという伝説の秘宝「ブルークリスタルロッド」の噂を聞きつけ賑わっていた。

彼らの目的はドルアーガの討伐なのか、それとも「ブルークリスタルロッド」の奪取か。


今、剣と魔法の大冒険が始まる!!


主な登場キャラクター編集


主題歌編集

第1期編集

  • OPテーマ 「SWINGING」

作詞・作曲 - トシヒロ / 歌 - ムラマサ☆

  • EDテーマ「登頂者たち」

作詞 - 山田ひろし / 作曲・編曲 - 渡部チェル / 歌 - KENN

第2期編集

  • OPテーマ「Questions?」(第1話 - 第11話)

作詞 - 山田ひろし / 作曲・編曲 - 渡部チェル / 歌 - 中村優

  • EDテーマ「魔法使いですけど。」(第1話 - 第11話)

作詞 - 山田ひろし / 作曲・編曲 - 渡部チェル / 歌 - カーヤ(折笠富美子)

  • 最終回エンディングテーマ「SWINGING」(第12話)

作詞・作曲 - トシヒロ / 歌 - ムラマサ☆


各話リスト編集

第1期:〜the Aegis of URUK〜編集

話数サブタイトル
第1話ジルの冒険
第2話塔内都市メスキア
第3話旅立ちの前に
第4話バンド・オブ・ハンド
第5話ジウスドラの罠
第6話雷光の架け橋
第7話片羽と踊れ
第8話伝説の塔
第9話イレブンナイン
第10話夏の終わりに
第11話ただ一枚の盾として
第12話YOU ZAPPED TO ...

第2期:〜the Sword of URUK〜編集

話数サブタイトル
第1話ギルガメスの塔
第2話王都メスキア
第3話夢の町メルトランド
第4話幻影の中へ
第5話影の国
第6話四つの刺客
第7話常春の館
第8話二人はかつて
第9話夢の終わりに
第10話ラストリゾート
第11話神をうつもの
第12話つないだ手は…

関連動画編集


関連タグ編集

ナムコ レトロゲーム 宝箱 マトック 神話 メソポタミア神話 バビロン


サンシャイン60 階層は60階とドルアーガと偶然にも一致・・・ではなく、(ドルアーガの発売当時の)日本一の高さのビルにちなんで60階になった。


同シリーズの別作品(時系列順)編集

カイの冒険ドルアーガの塔イシターの復活ザ・ブルークリスタルロッド


登場キャラクター編集

ギル カイ イシター ドルアーガ サッカバス(サキュバス)

スライム編集

グリーンスライム/ブラックスライム/レッドスライム/ブルースライム/ダークグリーンスライム/ダークイエロースライム

ナイト編集

ブルーナイトブラックナイトミラーナイトハイパーナイトレッドナイトリザードマン

マジシャン編集

メイジ/ソーサラー/ドルイド/ウィザード

ゴースト編集

メイジゴースト/ドルイドゴースト/ウィザードゴースト

ドラゴン編集

クオックス/シルバードラゴン/ブラックドラゴン

ローパー編集

グリーンローパー/レッドローパー/ブルーローパー

ウィスプ編集

ブルー・ウィル・オー・ウィスプ/レッド・ウィル・オー・ウィスプ


アニメ版(Aegis of URUK、Sword of URUK)関連編集

ジル(ドルアーガの塔) カーヤ ニーバ クーパ ファティナ



外部リンク編集

Nintendo Switch版作品ページ


Wikipedia

ニコニコ大百科

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