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マインドシーカー

まいんどしーかー

マインドシーカーとは超能力開発ができるという画期的なファミコンソフトである。
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概要編集

1989年4月18日ナムコ(現バンダイナムコゲームス)によって発売されたファミコンソフト。


当時の超能力ブームもあり、キャッチコピー超能力を開発するというものでエスパーキヨタ(これについてはリアルのエスパーであり監修でもある清田益章に由来する)の指示に従い、超能力のトレーニングを行い、最終的に道行く人々に超能力を披露しつつ最終的にパワースポットと呼ばれる場所で最終試練を突破すればクリアという、ジャンルとしては選択型のアクションゲームである。


しかしながらその選択のほとんどは超能力を使えないと分からないものであるため、結局のところ究極運ゲーである。


内容編集

超能力開発センター編集

最初の段階では超能力開発センターという場所でトレーニングを積むことになる。トレーニングは3種類で念力、予知、透視である。


念力はAボタンに念力を込めて押してランプを点灯させる、というものである。もちろんいうまでもなくファミコンのコントローラーに念力を感知する機能などない。実際は1/2の確率で成功判定するだけである。


予知では5つのランプのどれが点くか、というものをあてるものであり、透視は伏せられたカードの裏面を5つの中から予測するものである。実際にはどちらも5択であり、5分の1の確率で当たりとなる運試しに等しい。(一応内部的に行われている処理は異なるらしいのだが、プレイヤーにとっては実質関係ない)


サイCity編集

一つ目の試練を乗り越えると街に出ることになり、人々に超能力を見せながらパワーを高めていくことになる。内容は若干バリエーションに富んではいるが結局のところトレーニングの3種類とほぼ同じで念力、予知、透視である。

街にはサイポイント(経験値)を賭けるカジノもあるが、これまた駆け引きもないただの運ゲーなのであまり意味はない。


既にこの段階でも鬼畜なのだが……。


パワースポット編集

ここまでの苦行を乗り越えてサイパワーを高めるとたどり着く最終試練である。まず最終試練へ続く扉を40回中24回開けることができれば第一関門突破である。ちなみに開くかどうかは1/2であるため平均で40回やれば20回は開くことになる。しかしながら残る4回増やすのはかなりしんどく成功率は13%くらいである。


そして第二関門は再び扉開けであり上の第一関門同様ノルマは40回中24回である。失敗してももう一度チャレンジできるとはいえ、再び13%程度の確率に賭けなければならない。


そして既に運の勝負となっている最終関門は5つの中から正解の扉を選んだ上で、またしても40回中24回扉を開ける、という苦行である。最終関門については失敗すると第二関門からやり直しであるため、第二関門と最終関門は連続突破が要求される。


不正解の扉を選んでもミスであるから、成功する確率は上述の扉を開けられる確率を2/15としたとき、2/15×1/5×2/15となり、4/1125すなわち、0.356%くらいの成功率となる。これは具体的には10000回挑戦すれば35回くらいは成功するというものである。

とはいえど、第二関門からのやり直しを何度も繰り返すとして、200回挑戦すれば51%の人がクリアでき700回挑戦すれば92%の人がクリアできる計算となる。暇と根気さえあればあながち無謀とは言い切れない回数かも?


そしてこれをクリアすれば見事クリアとなり、エスパーキヨタによる有難いメッセージを見ることができる。ちなみにその内容がこちら。


メッセージ編集

うちゅう は バランス のみだ。

そこに ふかさとして の リズム がある。


くうかん が そくど を もつのであって

ひかり が そくど を もつのではない。


ぶっしつ は ひかり を めざし

ひかり は ぶっしつ を うみつづける。


せいめい も うちゅう も

ぜんたいとして じぞくしている。


そんざいとは ちょっかん の だいめいしである。


げんご は はどう の ていちゃくである。

エスパーキヨタの有難いお言葉


総評編集

ファミコンを使った超能力開発ソフトという名の超運試しである。結局クリアしても超能力が身につくことなどなく、途方もない無駄な時間と運を使っただけである。

超能力などなくても確率で各試練を突破できるので根気強くプレイし続ければいつかはクリアできる。奇跡的な悪運でなければ。(一部、超能力に失敗するとサイポイントを下げてくるキャラもいるが、彼らに遭遇するかどうかも運である。)つまり誰でも根気のトレーニングは可能である。


現在であれば色々と企業態度が問題になりそうなこのソフトはジャンルが超能力開発、ということもあって購買層の大半である子供達に超能力などない、という教訓を与えたといっていいだろう。


つまらなさの観点ではファミコンゲーム史上屈指のクソゲーと言える。


製作背景編集

さらに言うならば監修である清田益章氏はテレビ番組でトリックを使ったことを暴かれている。よって本人に超能力があったのかすら怪しい。


その一方、ナムコは詐欺や冗談のつもりはなく、真面目に超能力測定ソフトとして作っていた模様。透視パートでは実際にレイヤー構造で正解を隠すなど、本当に該当の超能力があるならクリアできる作りになっている。グラフィックやサウンドもまともなクオリティで、決して悪ふざけではないことがうかがえる。(だとしても透視能力者が見られるのは画面の向こうのブラウン管であり、これを見抜けるのは透視能力者ではなく装置なしでハッキング可能な電気的能力者であろうというツッコミは密に、密に)


また、発売年には複数のファミコン雑誌に紹介記事が掲載されているが、ネタや冗談として扱った物は皆無であり、各社ともに真面目に超能力開発ソフトとして紹介している。


なぜ大の大人がそんなマジで…と首を傾げたくなるが、当時はデューク大学が本気で超能力の研究をしていた時代、理系大学生が空中浮揚するおじさんに心酔していた時代である。まだエスパーの実在を期待する者が少なくなかった。乱数発生器を用いた実験なども行われ「機械やコンピュータに干渉できる能力」というのも信じられていた。ならばファミコンも…というわけである。


本作のデザイナーであり清田氏の親友でもある鈴木浩司氏によると、本当に清田氏が超能力でクリアできるか?というテストプレイも、ちゃんと行われていた。しかし、清田氏がプレイしようとするたびに必ず謎の機材トラブルが起きてしまうので、テストを完了できなかったという。そして鈴木氏はこれをイカサマと見做さず「現象」と述べており、清田氏の実力や本作の性能を疑うようなコメントは今に至るまで行っていない。



余談編集

80年代のナムコは広報誌『NG』にてオカルト特集や超能力特集を繰り返し行うなど、もともとスピリチュアル系を好む空気があった。紙面で本作と類似した内容の「超能力講座」まで開いており、十分に本作を作る下地はあったといえる。


関連動画編集


関連タグ編集

ファミコン 運ゲー 超能力 クソゲー

PROJECT_G4:劇中でESPクイズというメールが送られてくるクイズが出てくる。

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