戦士は剣を手に取り胸に一つの石を抱く
消えゆく記憶をその剣に刻み
鍛えた技をその石に託す
物語は剣より語られ石に継がれる
今、その物語を語ろう…
作品解説
ファイナルファンタジー(FF)シリーズの外伝的作品であり、FFTシリーズおよびイヴァリース関連作品の第一作。
後に『ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争』として、PSPでリメイクされた。
また、PS版がゲームアーカイブス、獅子戦争がスマートフォンで配信されている。
シナリオは基本的に一本道で、選択肢による大きな分岐はない。
戦闘画面はクォータービュー。
キャラ(ユニット)の育成にはFFお馴染みのジョブチェンジシステムを採用している。プレイ感覚としてはメインスタッフが同じなせいもあってか『タクティクスオウガ』に近い。
本作の特徴としてFFTは戦争をテーマにしているため、敵は基本的に人間であることが多い。そのため全体的な作風としてはFF4などに近い内容かもしれない。また政治的な陰謀の話も入る。
もちろんFFの名を冠しているためチョコボ・ゴブリンなども登場しモンスターも話に絡むのだが、この要素はモンスターが敵となることが多い従来のFFシリーズとは一線を画した部分だと言える。
ストーリーは重厚で社会派。タクティクスオウガのメインスタッフとして有名な松野泰己氏がシナリオ・ディレクターを担当しているため、雰囲気が近いとも言われる。
本作のテーマが上記のものであるため、王道な部分もあるが総合して主要キャラクターが残酷に殺害されるなど血生臭い描写が多い。
特に第一章「持たざる者」のシナリオは序盤から身分・貧富の格差や差別が描かれるなど暗い展開が多く、これらの理由から本作が鬱ゲーの候補として挙げられることも。
物語の始まり
かつて、イヴァリース国を二分した大乱「獅子戦争」。
その争いを最後に制したのは、平民出の若き英雄ディリータである――後世に残された歴史書にはそう伝えられている。
しかし、グレバドス教会にて400年の間、隠匿されていた書物「デュライ白書」には、従来の正史とは異なる、まったく別の内容が記されていた。
いわく、歴史には名も残されていない、名門ベオルブ家の末弟こそが真の英雄であると。
だがその人物は、教会の主張によれば神を冒涜した "異端者” であるのだという。
正史が歴史の「光」とすれば、デュライ白書は「闇」の部分を伝えているのかもしれない。
プレイヤーは "異端者” ラムザ・ベオルブとなり、歴史学者アラズラム(CV若本規夫)と共に歴史の真実を探る旅へ赴くこととなる。
主な登場人物
アグリアス(アグリアス・オークス) →「ラムザ様は本当に頭の良いお方」
ムスタディオ・ブナンザ
ラファ・ガルテナーハ
マラーク・ガルテナーハ
ベイオウーフ・カドモス
労働八号 → 「ムスタディオをやっつけろ♥」
ガフ・ガフガリオン
アルガス・サダルファス
メスドラーマ・エルムドア
ウィーグラフ・フォルズ (ラムザの宿命のライバル的存在)
メリアドール・ティンジェル
イズルード・ティンジェル
ヴォルマルフ・ティンジェル
・・・他、多数の人物が登場する。
他シリーズからの登場キャラ
ラムザ一団に加わる主人公格の人物達。
FF7<PS版、獅子戦争両方>
クラウド・ストライフ・・・FF7の主人公。雷神シドに比べると弱い。
花売りの少女(エアリス・ゲインズブール)<名前・姿・初登場シーンともに同じであるが、同名の別人として登場。>
FF12<獅子戦争のみ>
バルフレア・・・FF12の物語の主人公。FFTではムスタディオの上位変換的キャラ。
FFTA2<獅子戦争のみ>
ルッソ・クレメンズ・・・FFTA2の主人公。密漁に特化している。
FFTのジョブ
FFTには、ナイト・白魔道士・忍者といったFFシリーズおなじみのジョブに混じって、本作独自のジョブも数多く見られる。以下の項目ではそれらの一部を紹介する。
基本技を使う。終盤はあまり使われないジョブ。
名前どおりのジョブ。回復アイテムを使うには、各アイテムに対応したアビリティを取得する必要がある。
遠距離攻撃が可能な弓を使う。いわゆる「ため攻撃」のアビリティ「チャージ」は使いこなすのが難しい。
主にステータス異常を引き起こす魔法を扱う。魔法の名称が独特。ちなみに陰陽"師”ではない。
敵を仲間に加えたり、ステータス異常を起こすアビリティを得意とする。
CT(チャージタイム)を消費せずに魔法を発動させるアビリティ「算術」の使い手。
全ての剣技を使いこなす剣聖シドと並ぶバランスブレイカーである。
獅子戦争で追加されたジョブ
キャラ専用
モブハンター
ルッソの専用ジョブ。
ジョブ特性として「密猟」を持つため、「両手持ち」や「二刀流」などの強力なサポートアビリティをセットしたまま「密猟」を行うことが可能で、対モンスター戦では強力な戦力となる。
固有アクション「エンゲージ」はチャプター4におけるラムザの見習い戦士の固有アクション「ガッツ」と全く同一(アルテマもラーニング可)。
ちなみに原作でのルッソは固有ジョブを持たない。
当然『獅子戦争』での「エンゲージ」の能力も使えない。
空賊
バルフレアの専用ジョブ。
ジョブ特性として「メンテナンス」を持つ。
忍者並みのスピードを持ち、「最速の空賊」の名に恥じない実力を持つ。
固有アクション「ターゲット」は機工士の「狙撃」とシーフの「盗む」(名称は「〜を頂く」になっており、成功率は「盗む」より若干高い)のアビリティが両方入っており、独自のアビリティ「乱れ撃ち(威力半分の通常攻撃を四回)」も習得可能。
武器は銃以外に剣、騎士剣、槍、自動弓、弓も装備可能。
また、「ミラージュベスト」と銃「ラル・アルゲテイ」は、通信機能を使用しない場合、バルフレアの初期装備としてしか入手できない。
汎用
たまねぎ剣士
女性専用を含めた全てのアイテムと専用のオニオンシリーズを装備できる唯一のジョブであるが、専攻するアビリティを持たず、アビリティをセットすることもできない。
可能な行動は「たたかう」のみであるが、行動してもExpやjpは獲得できず、ジョブのレベルは他ジョブをマスターすることで上昇する。
全てのジョブをマスターし、レベルが8になると全ての能力(正確には能力の補正)が急上昇する他、移動力や回避率などの通常変化しないステータスも上昇する。
成長率も急激に上昇するがEXPが取得できないため、レベルアップにはワイルドボーの「食べてもらう」を活用するしかない。
これに加え、専用のオニオンシリーズを装備すれば能力上他のジョブの追随を許さない存在となるが、能力以外はそれまでの特徴を受け継いでいるので「たたかう」を無効化できるリアクションアビリティを持つ敵には無力である。
ちなみに「共同戦線」で敵として登場するたまねぎ剣士は、何故かアビリティをセットして登場している。
暗黒騎士
自身のHPを削ってダメージ量を増やす「暗黒」を使う。
両手持ちで扱う暗黒剣を専用の武器とする(ただし、暗黒剣は通信対戦及び共同戦線を行うことでしか入手できない)が、剣や騎士剣も装備可能。
大ダメージを与える技のほか、範囲攻撃やHP、MPを吸収する技もあり、実質仲間になることがない固定ジョブダークナイトの強化版とも言えるジョブ。
「聖剣技」や「剛剣」などノンチャージで強力な遠距離攻撃が可能な「剣技」系を持つ固有キャラに隠れがちだったラムザや汎用キャラも、このジョブになることで同等の活躍が見込めるようになった。
PS版で吟遊詩人もしくは踊り子でのみ習得できたムーブアビリティは、『獅子戦争』ではそれぞれ暗黒騎士のムーブアビリティとして登場しており、女性キャラに「Move+3」を付けることが可能になった。
なお、「暗黒」は実質「剣技」と同様の扱いで剣・騎士剣・暗黒剣のいずれかを装備していなければ使用できない。
このジョブの条件となる「殺害数」は、戦闘不能のキャラがクリスタルまたは宝箱に化した時点でカウントされる。
条件が厳しいだけあって、アビリティは強力で物理攻撃力の補正率、成長率共に最強ジョブである剣聖並に高いが、他の能力値の補正率、成長率は総じて低く、特にHPの低さとジョブ自体の回避率が0なのが玉に瑕(そのため盾やマントのような回避率を上げる装備や白刃取りなどの回避アビリティは必須)。
サポートアビリティ「捨て身」は「攻撃力UP」と「魔法攻撃力UP」の特性を併せ持つ上、ダメージ量1・5倍増加と攻撃強化系アビリティとしては最強の性能を誇る。
しかし、自身が受けるダメージ(物理・魔法攻撃共に)も1・5倍増加してしまうため、永久プロテス・シェルの効果を持つ装備品、もしくはターン前に「引き出す」の清盛の発動は必須。
余談
PSP版ではユニット最大数が24名になった(PS版は16名)。
名前設定で「BGMききたい」にすると、サウンドモードにとべる。
曲名や※作曲者のコメントがおもしろい。
<※YmoH.S (崎元仁氏) REZON (岩田匡治氏) Mitsui (三井ゆきこ氏) myu (三浦優子氏)の四人>
関連動画
PS版OPムービー
スマホ版獅子戦争トレーラー
FINAL FANTASY TACTICS S トレーラー
召喚魔法、詠唱メッセージ
外部リンク
以下二つはFINAL FANTASY TACTICS Sの紹介サイト
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