概要
フルネームはイズルード・ティンジェル。
戦乱のイヴァリースの裏で暗躍するグレバドス教会傘下の軍事組織「神殿騎士団」に与する若き神殿騎士。父に騎士団団長のヴォルマルフ・ティンジェル、姉にメリアドール・ティンジェルがいる。
敬虔なグレバドス教信者であり純粋に教会の正義を信じている。『ゾディアック・ブレイブの伝説』を体現する「新生ゾディアック・ブレイブ」の一員でもあり、教会の命に従い聖石を探しており、主人公ラムザと敵対する。
聖石「パイシーズ」を与えられているが、聖石が持つ本来の力については知らず、父の正体と真の目的についても知らなかったが、リオファネス城でのバリンテン大公との対立により、父ヴォルマルフがルカヴィ「統制者ハシュマリム」に変貌する姿を目の当たりにすることになる。
先の作戦での失敗もあり父からは見限られ、バリンテンの部下たちと同じく襲われるが、アルマが部屋に現れたときには辛うじて命を繋いでいた。既に目も見えず、自力で体を起こせぬほどの深手を負っていたが、それでも“あの怪物”だけは始末せねばならないと、必死に剣が何処かを訴えていた。いたたまれなくなったアルマから「怪物は兄が倒した。さっき広間でその死体を見た。」と慈悲による嘘をかけられると安心し、自身の持つ聖石を託し息を引き取った。
実姉であるメリアドールは、一時はラムザを「弟の仇」と思い込んで多少の諍いこそ生じるものの、後に同じくルカヴィとなっていたエルムドア侯爵との対峙を機に誤解を解き、父を討たんと行動を共にすることになる。
ユニットとしての性能
専用ジョブは『ナイトブレード』。
ここで使われる「ナイト」は騎士(Knight)ではなく夜(Night)の意。ヘルプメッセージには「闇の力にその身をゆだねた絶望の騎士。不気味に光る刃が敵を恐怖心ごと斬り捨てる」とある。
同社が過去に発売した『聖剣伝説3』の主人公ホークアイのジョブの一つと同名であるためか、よくシーフやニンジャ系統のジョブと勘違いされることもあるが、本作でのナイトブレードは剣装備の竜騎士といった性能で、アクションで「ジャンプ」を使用する。…なお、イズルードとの戦闘の舞台がオーボンヌ修道院の地下図書館であるため、一部プレイヤーからは「(天井のある)地下室でジャンプする男」とネタにされることも。
ファンからの人気
父のようにルカヴィになっているわけでもなければ、ローファルたちのように眷属として暗躍することもない。加えて、父の正体がわかった頃には物語から退場しているなど、「黒幕の息子」という重要な立ち位置とは裏腹に不遇な扱いが否めないキャラクターである。
しかし、ルカヴィの被害をこれ以上広げることを好とせず、満身創痍でありながらも自ら剣をとって戦おうとする騎士としての高潔さ、何よりその凛とした涼やかな顔立ちも相まって人気を獲得している。pixivでは上述のイベントにより、アルマとセットで描かれることが多い。
ファイナルファンタジー14のイズルード
『リターン・トゥ・イヴァリース』にて、本作のその後のラムザの物語が補完されている。
(ただし、原作FFTとは異なる部分も多く、別次元の出来事とも解釈できる。)
本作のイズルードは原作と違い生き残っており、ラムザ一団と共に行動していた模様。しかし、代わりに姉メリアドールの姿がなく、おそらく原作と彼ら姉弟の立場が逆転し、姉のほうがルカヴィの餌食になってしまったのかもしれない。ファンとしては原作では実現されなかった姉弟連れ添っての姿も見てみたかったところ。