概要
英語の「フェブラリー(February)」の名の通り毎年2月に行われ、中山競馬場での代替開催を除いて全て東京競馬場ダート1,600mコースで開催されている。
現在はJRAのGⅠ競走として1年で最初に執り行われており、2000年のジャパンカップダート(現チャンピオンズカップ)の創設以降は春のダート王決定戦に位置付けられている。
1984年、GⅢの「フェブラリーハンデキャップ」として創設される。
1994年にGⅡ昇格と、現在の名称と負担重量が別定に変更。
1997年にJRAのダートレースとしては初のGⅠ化と、負担重量の定量化がされた。
1995年の指定交流競走指定で地方競馬の所属馬が、2007年の国際競走指定で外国調教馬の出走が可能となった。
2016年からブリーダーズカップ・チャレンジの対象競走に指定され、優勝馬には当該年のブリーダーズカップ・クラシックへの優先出走権と出走登録料・輸送費用の一部負担の特権が付与される。
本競走で上位を争った馬からは、アラブ首長国連邦のドバイで行われる国際招待競走「ドバイミーティング」へ遠征するものも出るようになった。
2011年の優勝馬トランセンドは、ドバイワールドカップで優勝したヴィクトワールピサと接戦の末に2着。
また1999年には岩手競馬のメイセイオペラが地方競馬所属馬(カク地)として初めて優勝した。
2022年にはカナダ調教のシャールズスパイトが外国調教馬(カク外)として史上初の参戦を果たした。
競走条件
出走資格:サラ系4歳以上(出走可能頭数:最大16頭)
JRA所属馬
地方競馬所属馬(収得賞金が1601万円以上、かつJRAが別に定める出走馬選定基準により選定された馬)
外国調教馬(優先出走)
負担重量:定量(57kg、牝馬2kg減)
優先出走権
出馬投票を行った馬のうち、優先出走権(次節参照)のある馬から優先して割り当て、その他の馬は「通算収得賞金」+「過去1年間の収得賞金」+「過去2年間のGI(JpnI)競走の収得賞金」の総計が多い順に割り当てる。
外国馬、およびレーティング順位の上位5頭(2012年より。牡馬・セン馬は110ポンド、牝馬は106ポンド以上であることが条件)は優先出走可能。
2014年より東海ステークスと根岸ステークスいずれかの競走における1着馬に、優先出走権が付与される。
歴代優勝馬
回次 | 開催年 | 馬名 | その他 | |
---|---|---|---|---|
GⅢ | フェブラリーハンデキャップ時代 | |||
1回 | 1984年 | ロバリアアモン | ||
2回 | 1985年 | アンドレアモン | ||
3回 | 1986年 | ハツノアモイ | ||
4回 | 1987年 | リキサンパワー | ||
5回 | 1988年 | ローマンプリンス | ||
6回 | 1989年 | ベルベットグローブ | ||
7回 | 1990年 | カリブソング | ||
8回 | 1991年 | ナリタハヤブサ | ||
9回 | 1992年 | ラシアンゴールド | ||
10回 | 1993年 | メイショウホム | ||
GⅡ時代 | ||||
11回 | 1994年 | チアズアトム | ||
12回 | 1995年 | ライブリマウント | ||
13回 | 1996年 | ホクトベガ | ||
GⅠ昇格後 | ||||
14回 | 1997年 | シンコウウインディ | ||
15回 | 1998年 | グルメフロンティア | ||
16回 | 1999年 | メイセイオペラ | (地方所属馬による初のJRAのGⅠ制覇) | |
17回 | 2000年 | ウイングアロー | ||
18回 | 2001年 | ノボトゥルー | ||
19回 | 2002年 | アグネスデジタル | ||
20回 | 2003年 | ゴールドアリュール | ||
21回 | 2004年 | アドマイヤドン | ||
22回 | 2005年 | メイショウボーラー | ||
23回 | 2006年 | カネヒキリ | ||
24回 | 2007年 | サンライズバッカス | ||
25回 | 2008年 | ヴァーミリアン | ||
26回 | 2009年 | サクセスブロッケン | ||
27回 | 2010年 | エスポワールシチー | 佐藤哲三騎手 | |
28回 | 2011年 | トランセンド | ||
29回 | 2012年 | テスタマッタ | 岩田康誠騎手 | |
30回 | 2013年 | グレープブランデー | 浜中俊騎手 | |
31回 | 2014年 | コパノリッキー | ||
32回 | 2015年 | コパノリッキー | 史上初の連覇 | |
33回 | 2016年 | モーニン | ||
34回 | 2017年 | ゴールドドリーム | ||
35回 | 2018年 | ノンコノユメ | 地方競馬移籍後も活躍 | |
36回 | 2019年 | インティ | ||
37回 | 2020年 | モズアスコット | ||
38回 | 2021年 | カフェファラオ | ||
39回 | 2022年 | カフェファラオ | 2頭目の連覇 | |
40回 | 2023年 | レモンポップ | GI初出場にして初のGI優勝 |
関連項目
競馬 JRA GⅠ 重賞 東京競馬場
ダート ダートグレード競走
(日本国内の国際ダートGⅠ競走)
チャンピオンズカップ 東京大賞典