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重賞

じゅうしょう

競馬の競走のうち、毎年決まった時期に開催される特に格の高いレースを指す。国際的には上位から順にGⅠ・GⅡ・GⅢと格付けされる。
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概要編集

競馬の競走のうち、特に格の高いレース。「グレード競走」とも言う。

英語では Group races または Pattern races であり、パターン、すなわち毎年同じ時期に同じ条件で行われる「繰り返しねて開催される」が名の由来。


競馬の競走は元々、国や団体ごとにバラバラの基準でレース体系を定めていたが、競走馬の国外挑戦や輸出入が活発になるにつれ、国際的な統一基準が整備されていった。


国際的に認められた重賞(国際重賞)は上位からGⅠGⅡGⅢ(ジーワン、ジーツー、ジースリー)と表される。

欧州を始めとする多くの国ではグループ(Group)、北米や日本など一部の国ではグレード(Grade)の略であり、グループ制のG1・G2・G3に対してグレード制はGⅠGⅡGⅢとローマ数字で表記されることが多いが、この2つは基本的に同格とされる。

それ以外にも各国・団体独自に定めた重賞がある(ダートグレード競走など)。


また、新設直後などで格付けが得られない重賞競走の場合は「重賞」・「新設重賞」として開催されるほか、積雪などの悪天候で芝からダートに変更された場合は格付けが無くなる(1998年のエルコンドルパサーが1着になった共同通信杯4歳ステークスなど)場合もある。


重賞は高額の賞金が設定されており、またこれに勝利することは競走馬にとって「タイトル」となり、明確な実績・栄誉となるものである。


ダートグレード競走編集

日本の地方競馬で行われる統一重賞はJpnⅠJpnⅡJpnⅢ(読みはジーワン…で区別しない)と表記する。


競走馬の出世の道編集

※以下は、主に日本のJRA(中央競馬)について。


才能を秘めた馬でも、デビュー戦から重賞にバンバン出走とはいかない。

競走馬にはクラス分けと、それを決めるための「収得賞金」という数値(馬の格付けのための概念であり、実際にその馬が獲得した賞金総額とは異なる)がある。優先出走権などの特殊条件を除けば、レースへの登録(出走希望)を行った馬の中から収得賞金の高い馬ほど出走枠が得やすくなる。


収得賞金は基本的に勝ち馬のみ(重賞に限り2着馬まで)に加算されるため、これを首尾よく稼いでいくことが大レース出走への道のりとなる。

重賞なら2着でも収得賞金が上乗せされる制度に乗り、「主な勝ち鞍:未勝利戦」のままオープンに昇格し、古馬GⅠに出走するような珍事(例:エタリオウ)も起こっている。


2・3歳競走は基本的に収得賞金の大小がそのまま馬の出走優先順位に反映されるので比較も楽だが、古馬のオープン特別以上のレースでは少々計算が異なる。一部特例もあるが、基本的には

  1. その馬の収得賞金
  2. 過去1年間で得た収得賞金
  3. 過去2年間のGⅠレースで得た収得賞金

以上の1+2+3の合計額がその馬の最終的な「持ち点(正式には出走馬決定賞金という)」になる。つまり、その馬の戦績全体も評価しつつ、最近勢いのある馬や最高峰のGⅠで活躍した馬の方がレースに出やすくなるようにしているのだ。


レース体系編集

オープン馬(収得賞金1601万円以上)

レース格付け得られる収得賞金
GⅠ順位による賞金の半額(2着まで)
GⅡ順位による賞金の半額(2着まで)
GⅢ順位による賞金の半額(2着まで)※
リステッド競走(L)2歳戦800、3歳戦1200、3(4)歳以上戦1400万円
オープン特別九州産馬2歳戦500、2歳戦600、3歳戦1000、3(4)歳以上戦1200万円
障害競走一般競走600万円、特別競走750万円

※2歳馬のGⅢは1着馬に1600万円加算・2着馬に600万円加算で固定。


条件馬(収得賞金1600万円以下)

レース格付け得られる収得賞金
3勝クラス(1600万円以下)900万円
2勝クラス(1000万円以下)600万円
1勝クラス(500万円以下)500万円
新馬・未勝利クラス400万円

目指せオープン馬編集

どんな馬も、デビュー時は収得賞金0円、上記の表で一番下の「新馬・未勝利クラス」所属の条件馬である。条件馬のあいだは基本的に同じクラスの馬同士で走り、勝利すれば1つ上のクラスに上がっていく。4勝を積み上げれば、晴れていっぱしのオープン馬入りである。


レースに出走枠の空きがあれば「格上挑戦」も認められている。大きなレースで一気に収得賞金を積み上げ、合計が1601万円に達すれば飛び級でオープン馬入りを果たすことも可能。


例1:レイパパレの場合(地道型) ※実際には条件戦4連勝でオープン入りというのは稀で、勝ったり負けたりを繰り返してオープン入りを果たす例が大半。

  • 1戦目:新馬戦で勝利。⇒ 1勝クラスに昇格。
  • 2戦目:1勝クラス戦で勝利。⇒ 2勝クラスに昇格。
  • 3戦目:2勝クラス・糸魚川特別で勝利。⇒ 3勝クラスに昇格。
  • 4戦目:3勝クラス・大原ステークスで勝利。⇒ オープン馬入り。

例2:ソダシの場合(飛び級型)

  • 1戦目:新馬戦で勝利。収得賞金+400万円。⇒ 1勝クラスに昇格。
  • 2戦目:GⅢ札幌2歳ステークスで勝利。収得賞金+1600万円。

 ⇒ 合計2000万円でオープン馬入り。


例3:エタリオウの場合(重賞善戦型) ※もちろん累計1勝のままオープン入りするのはかなり稀。

  • 2戦目:未勝利戦で勝利。収得賞金+400万円。⇒ 1勝クラスに昇格。
  • 6戦目:GⅡ青葉賞で2着。収得賞金+1100万円。⇒ 3勝クラスに飛び級昇格。
  • 8戦目:GⅡ神戸新聞杯で2着。収得賞金+1100万円。

 ⇒ 合計2600万円でオープン馬入り。


一方、格下出走は不可。例えば、オープン馬になったが年を取って力の落ちた馬が、3勝クラスのレースなら勝てるからそこで小銭を稼ごうというのは認められない。

(かつてはオープン馬から条件馬への降級制度があったが、廃止された。)

ならGⅢやリステッドで…と目を向けてもそうは問屋が卸さない。GⅡ以下は騎手の重量である斤量が一定でなく実績に応じて増すのが普通であり、GⅡなら60kgを超えることはまずないがGⅢ以下になると60kg以上になることもあり、走りづらくなるし馬への負担も大きくなる。

勝利を重ねなくても実績が評価されてハンデが重くなることもあり、安易な格下挑戦を戒めているといえる。例えばステイゴールドが初めて重賞タイトルを獲ったGⅡ目黒記念(2000年)の場合、重賞未勝利にもかかわらず出走馬で最重斤量(58kg)を背負っていた(この時獲得賞金は5億5466万)。

参考までにJRA古馬GⅠの斤量は基本的に57kgで牝馬あるいは3歳だとそれぞれ-2kg(3歳牝馬は-4kg)である。


勝ち上がり比率で言えば、毎年4,000頭以上の馬が入厩してくるが、各世代ごとにおおよその頭数を言うと


  • 新馬・未勝利戦 ⇒ 1勝クラス:約1,500~1,600頭(およそ3分の2が脱落)
  • 1勝クラス ⇒ 2勝クラス:約800~900頭(1勝クラスの半数近くが脱落)
  • 2勝クラス ⇒ 3勝クラス:約450頭前後(1世代のうち、上位約10%程度)
  • 3勝クラス ⇒ オープン馬:約200頭前後(1世代のうち、上位5%程度)
  • オープン馬 ⇒ 重賞ウイナー:上位2%未満
  • 重賞ウイナー ⇒ GⅠウイナー:およそ0.2%(500頭に1頭、理論値)

となり、当然ながら上級クラスに行けば行くほど、狭き門となってくる。


制限・例外規定編集

「収得賞金0円(=未勝利や未出走)」の馬が重賞に出走することは認められていない。

「デビュー戦で日本ダービー制覇だ!とんでもない新星が現れた!」なんてのは、漫画ですらシステム上不可能なのである。


例外はまだ馬が若い段階のレースであり、2歳夏の重賞(函館新潟札幌小倉2歳ステークス)と、3歳春GⅠのトライアル競走(例えばGⅠ皐月賞に対するGⅡ弥生賞)は収得賞金0円でも出走できる。これにより、「この馬だって速いのに、新馬戦に別の怪物馬がいて勝てなかった」とか「期待の馬なのに、体調不良でデビューが遅れてしまった」とかいった未勝利馬にも、2歳重賞獲得やクラシック三冠競走出走の道は残されるし、2着で収得賞金を獲得できれば初勝利がクラシックというのも理論上は可能である。

実際そこまで甘くはなく、中央では未勝利・未出走馬が重賞を勝利した例は存在しない。地方の交流重賞では、キングオブサンデーが北海道2歳優駿(JBC2歳優駿の前身)に勝利している。


極端な実例として、障害競走のスター・オジュウチョウサンは2018年に有馬記念出場を目指したが、その時点で平地競走の収得賞金が0円だった(平地と障害は収得賞金が別計算)。

そのため有馬記念の出走資格を得るには何でもいいから平地のレースに勝つ必要があり、「(この時点で)中山グランドジャンプ3連覇・中山大障害2連覇、獲得賞金額5億円超の馬が1勝クラス(500万円下)のレースに出走」という珍事が起こった。

(なお無事に勝利し、平地の収得賞金を得たことで有馬記念出走が可能に。ファン投票で選出され、有馬本番は16頭中9着だった。)


また、2018年の弥生賞では森秀行厩舎の未出走馬・ヘヴィータンクが出走し、話題となった。しかし、レース本番では9着馬から124馬身を離されたタイムオーバーの大ブービーに終わった。

これには少しカラクリがあり、最大の目的は「出走奨励金」にあった。出走奨励金は競走で6~9、10着に入着した馬に贈られるが、通常、タイムオーバーを起こした馬に出走奨励金は交付されない。しかし、当時のルールでは「平地のオープン競走はタイムオーバーを起こしても10着までは出走奨励金を交付する」という特例があった。弥生賞はフルゲート割れを起こしており、出走頭数はちょうど10頭。制度の対象内である。ヘヴィータンクはこの制度の特例を利用し、タイムオーバーでありながらも出走奨励金の108万円を確保した。

流石に制度の穴を突くようなやり方は批判を浴び、JRAは後日、「未勝利(未出走)馬はオープン競走であっても、タイムオーバー判定ならば出走奨励金は不支給とする」とルールを変更した。

(なお、森調教師は上記のキングオブサンデーで同様の事を行い、勝利した前例がある。)


海外の場合編集

海外でも未勝利・未出走馬が重賞に出走する事は可能である。本場英国のダービーで未勝利馬が出走して2着に入線した実例も存在する。

後に大種牡馬となるヌレイエフもデビュー戦でトーマスブライアン賞を勝利。南米ではオルフェネグロが、未勝利馬ながら2歳G1・ブラジルジョッキークラブ大賞を制覇している。


最多勝利記録(日本国内のみ)編集

中央:スマートファルコン 19勝

地方:ハクサンアマゾネス 21勝

ばんえい:オレノココロ 25勝


関連タグ編集

競馬 GⅠ GⅡ GⅢ 三冠馬

ダートグレード競走 JpnⅠ JpnⅡ JpnⅢ

主な海外競馬重賞の一覧:海外競馬の主な重賞はこちらを参照。

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