概要
正式表記は「農林水産省賞典 札幌2歳ステークス」。
1966年、3歳(現2歳)限定の重賞「北海道3歳ステークス」として創設。札幌競馬場の砂1200m(現在のダートとは質が異なる)で行われていた。昭和期の札幌競馬場には芝コースが存在しなかったため、その後も約20年間ダートで開催された。
平成初頭の改修で芝コースが新設されて芝1200m戦に変更になり、1997年に夏競馬の札幌競馬場と函館競馬場の開催順が入れ替わるタイミングで現行の芝1800m戦に改められた。
8月末~9月頭の、その年の札幌開催で最後に行われる重賞。
「○○2歳ステークス」とつく、ローカル4場開催の2歳GⅢの中では、平成期以降一番の出世レースとなっている。後にGⅠ馬に成長した勝ち馬としては、ニシノフラワー、ビワハイジ、ジャングルポケット、アドマイヤムーン、ロジユニヴァース、レッドリヴェール、ソダシ、ジオグリフなど。
重賞としては例外的に、収得賞金0円の未勝利馬・未出走馬でも枠に空きがあれば出走できる2歳GⅢのひとつ。
競走条件
出走資格:サラ系2歳
JRA所属馬(外国産馬含む)
地方競馬所属馬(後述)
外国調教馬(優先出走)
負担重量:馬齢(54kg)
外国馬・地方競馬所属馬が出走申込を行った場合は、出走申込頭数が4頭以下でも競走の取りやめを行わないことが競馬番組一般事項で規定されている。
地方競馬所属馬の優先出走権
地方競馬所属馬は、先んじて行われる函館2歳ステークスで2着以内、または札幌開催の2歳オープン特別「コスモス賞」・「クローバー賞」で2着以内に入ると優先出走権が与えられる。
また地方所属馬が札幌2歳Sを勝利した場合、阪神JF・朝日杯FS・ホープフルSの2歳GⅠのいずれかを選んでの優先出走権が与えられる。
年表
1966年(第1回):3歳(現2歳)重賞「北海道3歳ステークス」として創設。札幌競馬場砂1200m。
1969年(第4回):札幌競馬場のダートコース導入に伴いダート1200mに変更。
1983年(第18回):「札幌3歳ステークス」に競走名変更。
1984年(第19回):グレード制定でGⅢに格付け。
1989年(第24回):札幌競馬場の改修工事に伴い、函館競馬場芝1200mで開催。
1990年(第25回):札幌競馬場の芝コース新設により、芝1200m戦に。
1997年(第32回):現行の芝1800m戦に変更。
2001年(第36回):馬齢表記の変更に伴い「札幌2歳ステークス」に名称変更。
2013年(第48回):収得賞金0円(未勝利・未出走)の馬の出走を解禁。
2020年(第55回):新型コロナウイルス感染症流行の影響で無観客開催。
勝ち馬の例
1966年(第1回)リュウズキ
1976年(第11回)ヒシスピード
1990年(第25回)スカーレットブーケ
1991年(第26回)ニシノフラワー
1995年(第30回)ビワハイジ
2000年(第35回)ジャングルポケット
2005年(第40回)アドマイヤムーン
2008年(第43回)ロジユニヴァース
2013年(第48回)レッドリヴェール
2018年(第53回)ニシノデイジー
2020年(第55回)ソダシ
2021年(第56回)ジオグリフ
関連項目
キーンランドカップ:札幌競馬場開催の重賞
小倉2歳ステークス:同じく夏期ローカル開催の2歳GⅢ