概要
1954年に阪神競馬場で創設された、4歳(現3歳)馬限定の重賞。格付けはGⅢ。
その名の通り、毎日新聞社より寄贈賞の提供を受けている。
創設から1970年までは6月の東京優駿(日本ダービー)直後に行われており、「残念ダービー」的な競走だった。
その後1971年より施行時期を3月上旬(1972年は4月)に繰り上げられ、関西における皐月賞・桜花賞含めた春のクラシック前哨戦のひとつとなり、1987年からは3月下旬に変更し、同時期に行われるスプリングステークスと違って優先出走権が得られるトライアル競走ではないが、このレースが皐月賞における東上最終便の性格を担うようになった。
施行距離は創設以来芝2000m(1971年は芝1900m)だったが、2007年より阪神競馬場外回り芝1800mに変更された。
創設時の負担重量はハンデキャップだったが、翌年から馬齢別定(獲得賞金1800万円ごとに1kg増)に変更、現在に至っている。
このレースを勝ってクラシックに滑り込み、のちに牡馬クラシックを勝った馬や天皇賞・宝塚記念などを勝った馬も輩出するなど、関西でも出世レースのひとつでもある。
また、クラシック登録がなかったオグリキャップがペガサスステークスの次走に選んだのがこの毎日杯だった。
余談だが、70年代の名騎手・福永洋一が落馬して重傷を負い、現役最後のレースとなってしまったのが1979年の同レースである。また、彼に憧れていたとコメントしたこともある武豊が2011年と2012年の低迷期を招くこととなった原因と言われているのが、2010年の同レースでの落馬による重傷である。しかし、2013年の同レースで勝利し、再び復活することとなるなど、武豊の経歴に影響を与えたレースの一つでもある。
競走条件
出走資格:サラ系3歳
JRA所属馬
地方競馬所属馬(2頭まで)
外国調教馬(優先出走)
負担重量:別定
馬齢(牡・せん56kg、牝馬54kg)
日本馬:収得賞金1800万円以上の馬1kg増
外国馬:重賞競走1着馬1kg増
主な歴代勝利馬でその後のGⅠ(級)勝ち
年度 | 馬名 | その後のGⅠ(級)勝利 | 備考 |
---|---|---|---|
1968年 | ダテホーライ | 宝塚記念 | |
1970年 | ダテテンリュウ | 菊花賞 | |
1971年 | ニホンピロムーテー | 菊花賞 | |
1977年 | ハードバージ | 皐月賞 | |
1979年 | ハシハーミット | 菊花賞 | |
1986年 | フレッシュボイス | 安田記念 | |
1988年 | オグリキャップ | 有馬記念2回、マイルCS、安田記念 | 顕彰馬 |
1999年 | テイエムオペラオー | 皐月賞、天皇賞(春)2回、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念 | 顕彰馬 |
2001年 | クロフネ | NHKマイルカップ、ジャパンカップダート | |
2004年 | キングカメハメハ | NHKマイルカップ、日本ダービー | |
2008年 | ディープスカイ | NHKマイルカップ、日本ダービー | |
2010年 | ダノンシャンティ | NHKマイルカップ | |
2013年 | キズナ | 日本ダービー | |
2017年 | アルアイン | 皐月賞、大阪杯 | |
2018年 | ブラストワンピース | 有馬記念 | |
2021年 | シャフリヤール | 日本ダービー、ドバイシーマクラシック |
関連項目
同時期に行われる皐月賞トライアル
若葉ステークス- リステッド競走
毎日新聞とその系列紙提供のJRA重賞
京都金杯 ステイヤーズステークス - 系列のスポーツニッポン提供。