プロフィール
馬名の「アル・アイン」はアラブ首長国連邦の都市名で、母・ドバイマジェスティから連想したもの。アインはアラビア語で「泉」を意味し、その名の通り砂漠のオアシス都市として古くから栄え、古代遺跡群がユネスコ世界文化遺産に登録されている地である。
ドバイマジェスティはアメリカ合衆国生まれの競走馬で短距離戦線で活躍、引退後に日本に輸入され繁殖牝馬となった。後に、アルアインの全弟として2021年の日本ダービー馬シャフリヤール(2018年生)も産んでいる。
戦歴
2・3歳
2016年(2歳)、栗東トレーニングセンター池江泰寿厩舎からデビュー。新馬戦・500万円下戦と順調に2連勝を挙げる。
2017年(3歳)、年初のシンザン記念(GⅢ)で初重賞に挑むが、キョウヘイの6着。3月の毎日杯(GⅢ)で重賞初制覇、オープン馬入りを果たす。
4月16日の皐月賞では、単勝22.4倍の9番人気止まりだったが、道中中団からレースを進めると第4コーナーから進出開始、最終直線で先頭に立つと後続の追撃を振り切り、クラシック三冠初戦を勝ち取った。1:57.8はレコードタイムとなり、2024年にジャスティンミラノに0.7秒更新されるまで保持していた。
続く二冠目を狙った日本ダービーでは、3番手の好位置からレースを進めるが、先に抜け出したレイデオロを捉えられず5着。
三冠目の10月菊花賞は、ジャパンカップを目指したレイデオロ不在の中2番人気に推される。しかしこの日の京都競馬場は大型台風が接近中の極悪馬場であり(レース詳細はキセキ(競走馬)参照)、スタミナ切れで脱落する馬が続出する中でキセキの7着に敗れた。
4歳
2018年(4歳)は2月の京都記念(GⅡ)から始動するが2着。その後も大阪杯3着、香港・クイーンエリザベス2世カップ5着、天皇賞(秋)4着など、6戦して一度も掲示板こそ外さなかったものの勝ち鞍なしに終わった。
5歳
2019年(5歳)、3月の大阪杯では9番人気に留まっていたが、道中好位からレースを進めると直線で抜け出し、キセキらの追撃を振り切り勝利。皐月賞以来約2年振りの勝ち鞍と、GⅠ2勝目を挙げた。
この大阪杯が最後の勝利となり、同年の有馬記念11着を最後に引退。
皐月賞は周囲に比べての走歴の少なさと、2000mを走ったことのない距離不安から。大阪杯は約2年間勝ちに見放された実績から。GⅠ2勝は、どちらも9番人気に人気が落ちたところで挙げたものだった。
現在は種牡馬入りしている。