ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

概要

馬に乗って(騎乗と言う)、馬を操縦する人。日本では一般的に競馬競走馬に乗る人を指す。

英語では「Jockey(ジョッキー)」と呼ばれるが、国外で行われる「繋駕速歩(けいがそくほ)競走」で二輪馬車に乗り馬を操縦する騎手を指す場合はジョッキーではなく「Driver(ドライバー)」と呼称される。


日本では『競馬法』に基づき、国家資格として農林水産大臣の認可を受けた日本中央競馬会(JRA)と地方競馬全国協会(NAR)、及びばんえい競馬に関して帯広市(主催者)がそれぞれ試験を実施、免許を交付している。


競馬騎手

JRA並びにNARのレースや調教の際に馬に乗って、ペースを調節したりムチを打ったりする。

レースに出場するときは、JRAではどの馬主の所有馬かを表す、NARでは着用騎手専用の勝負服と呼ばれる派手な服を着て、どのゲートの「枠」に収まっているかを色で表したヘルメットを被る。そのためJRAの同一レースで同じ馬主が複数頭の馬を出走させる「多頭出し」を敢行した際は同じ勝負服の騎手が多数出走することになり、枠(ヘルメットの色)まで被ってしまった場合は2色で彩られた「染め分け帽」を被ることで差別化する措置が取られる。

主戦騎手と言い、その馬に騎乗する騎手がはっきりと決まっている場合がある。(例としてディープインパクト武豊)


騎乗する馬・レースによって、馬具を含めた負担重量を変える必要があり、常に減量が求められる。その為、ご飯が食べられない場合も少なくなく(逆に1回の騎乗で体重を落としてしまう事があり、水分摂取などでその分を戻す作業も必要となる)、またばんえい競馬(ほぼ一律77kg)を除き負担重量が50kg〜60kg代前半というレースが大半という関係から低身長であればあるほど有利となる。一例としてJRA所属の騎手として最も高身長だった武幸四郎(2017年2月に引退)は身長177cmに対して体重52kgであり、かなり過酷な減量を強いられていた(成人男性だと本来この身長なら68kg台が一般的とされてるらしく、テレビ番組の企画で骨密度を測定したところ高齢者並みの数値を出したこともある)。


「見習騎手」に該当する選手は実測の負担重量から減量した計算となる負担重量として扱われる「減量騎手」という扱いになり、その「減量騎手」指定を解除されるまでの間に如何に技量磨くかが騎手生命の分かれ目となる。ここで成績を残せないと段々と騎乗依頼がなくなり、フェードアウトの形での引退を余儀なくされる。


競馬騎手になるには?

日本の場合、JRAなら競馬学校を、NARなら地方競馬教養センターの卒業後、騎手免許の受験が一般的。期間は競馬学校は3年間、地方競馬教養センターなら2年間であるが、入学試験の倍率が高く、しかも退学する生徒も毎年出ているほど厳しい。ちなみに両校とも全寮制である。

その後、騎手免許試験に合格すれば競馬騎手になれる。免許はJRAとNAR、帯広市で別々に作っており、またJRAは平地競走、障害競走に免許区分が分けられ、競馬学校では平地・障害両方の免許を取得するよう指導を行い、新人騎手は平地・障害両方の免許を取得した状態でデビューする。

一方NARは平地免許のみ取得となる(地方では障害競走を行っていないため)が、ばんえい競走区分の免許を作っていないため現在は帯広市が独自に作っている。しかしばんえい競走免許は受験の前提として厩務員経験なども求められ、試験の難易度も高いため平地以上に狭き門となっている。

免許期限は1年間で、更新の為の試験を受ける必要がある。

稀有な例ではあるが、海外の騎手免許取得後、JRAの騎手免許を取得することも出来る。2014年度からは外国人騎手には英語による1次試験(筆記)と、技術試験の免除が行われるようになり(面接試験は日本語で行われるため、日本語の習得は必須)、2015年度からミルコ・デムーロクリストフ・ルメールがJRAの騎手免許を取得し日本で騎乗している。


騎手の生活

これは、中央競馬に所属する一般的な騎手の1週間のスケジュールである。中央競馬はほぼ土日に開催される為、このようなスケジュールで回る事が多い。

月曜日

 ほぼ完全にオフ

火曜日~木曜日

 朝4時~10時:調教

 10時以降:厩舎作業

金曜日

 朝4時~10時:調教

 調教終了後~21時:競馬場へ移動し、調整ルームへ。ここから「軟禁生活」となる。

土曜日

 終日:レース

 レース終了後:再び調整ルームへ

日曜日

 終日:レース

 レース終了後:オフ


地方では平日開催、ナイター開催などの存在や、騎手が中央以上に厩舎の縛りを受けることが多いためまた異なったスケジュールとなっている。


※調整ルームとは?

八百長防止などの公正確保の為に外部との接触を一切遮断し、騎手のコンディションを調整する為の宿舎で、各競馬場に設けられており、一度入ったら外出は勿論、電話・ネットも禁止され、携帯電話も宿舎に預けなければならない(違反した場合騎乗停止となる。具体例としてルメール騎手はJRAデビュー予定日前日に調整ルーム内でTwitterを開き、30日の騎乗停止処分を受けている。)。また到着は21時までと決められており、公共交通機関のトラブルなど余程の事がない限り、到着時間に遅れる事は許されない。

宿舎内はおよそ6畳一間の個室が並び、騎手の希望に応じて禁煙と喫煙・和室と洋室が選択可能。いずれも布団(ベッド)とテレビ付きで、中にはゲーム機(ネットに接続していない事が条件)を持ち込む者も。

共用設備も充実しており、食堂兼娯楽スペースや簡易売店、トレーニングジム、サウナ付き大浴場も備わる。サウナはここで体重を調整する為に付いている。

美浦・栗東のトレーニングセンターにも同様の調整ルームがあり、美浦所属騎手が府中中山で、栗東所属騎手が阪神京都中京で騎乗予定がある場合、こちらを利用する事も出来る(美浦所属が栗東トレセンの施設を利用する事、あるいはその逆も可能)。この場合、早朝の調教・厩舎作業のみ宿舎からの外出が許され、作業終了後、マイカーもしくはJRAが手配したタクシーで競馬場へ移動する(当然、携帯電話は預けているが、トレセン出発時に一旦返却され、競馬場に到着後に再度預ける)。

地方でも調整ルームはあるが、連日開催となることも多い南関東競馬では、自宅待機した上で競馬場が手配したタクシーに乗って競馬場に移動すれば可というルールもある。他の公営競技でも調整ルームは「宿舎」として存在し、また前検制度が存在するため前日の昼から夕方にかけてを到着時刻としている。部屋の構造は競技によって様々(競艇の場合はリビングと個人の寝室から成る1部屋2~3人程度の半個室型)。やはり全ての公営競技で体重管理は必須の為、どの宿舎にもサウナが付いているそうだ。


騎手の収入

騎手の収入は

  1. レースの賞金
  2. 騎乗手当
  3. 厩舎での業務に対する収入

の概ね3種類がある。

1.はレースに出走して騎乗した馬が賞金獲得圏内に入線すれば貰える。平地競走では賞金の5%、障害競走では7%。

2.はレースの結果に関係なく支給されるもので、中央では2万円から6万円、地方では数千円程度が1レースごとに支給される。騎乗回数が増えれば増えるほど騎乗手当も多くもらえる。

3.は所属厩舎での馬の餌付けや寝藁の交換などの業務に対する報酬。


なお日本のジョッキーは世界的に見ても高収入で、2021年現在のランキングで獲得賞金ランキングのトップ3が1位武豊、2位横山典弘、3位蛯名正義と全員日本騎手で、トップ10に範囲を広げても日本のジョッキーが8人を占める。


調騎分離の原則

現在、日本の中央競馬・地方競馬共に騎手が調教師を兼ねる事は出来ない。騎手から調教師に転向する場合、騎手免許を返上しなければならない。

その逆も同じだが、中央競馬では調教師が騎手になった事例はゼロ(調教師定年後に騎手免許を受験した例はある)、地方競馬ではごく例外的な僅かなケースが存在するのみである。


主な騎手

※五十音順、表記は戸籍上の本名ではなく登録名(戸籍上の本名に旧字体または常用外漢字が含まれている場合でも、JRAでの登録が認められない為、常用漢字に修正して登録している騎手がいる為)

JRA

現役騎手(2023年現在)

※♀️は女性騎手

※■は障害競走専門騎手

あ行


か行


さ行


た行


な行


は行


ま行


や行


ら・わ行


元騎手

※■は調教師に転身した人物。

※†は故人。

※☆はJRA殿堂入りの人物。

あ行


か行


さ行


た行


な行


は行


ま行


や・ら・わ行


地方競馬


外国人騎手

※国籍別に記載

アイルランド


アメリカ合衆国


イギリス


イタリア


オーストラリア


中国(香港)


フランス


ベルギー


関連タグ

競馬 競走馬

関連記事

親記事

競馬 けいばまたはくらべうまなど

子記事

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 512401

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました