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全日本2歳優駿

ぜんにっぽんにさいゆうしゅん

川崎競馬場で開催される地方競馬のGⅠ級重賞競走(JpnⅠ)。メイン画像はモチーフ馬が当レースを制したアグネスデジタル(ウマ娘)(1999年優勝)。
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基本データ編集

コース川崎競馬場ダート1,600m
格付JpnⅠ
条件2歳
フルゲート14頭
JRA所属馬出走枠5頭
重量定量

概要編集

正式名称は「農林水産大臣賞典 全日本2歳優駿」。冬の川崎競馬場の主要重賞の一つ。

設定距離は初年が1,200mで、その後1951年の1,400m、1956年の1,500mへの変更を経て、1959年に現在の1,600mとなっている。

現在日本国内の2歳馬限定のダートレースとして唯一のGⅠ級競走であり、全国の地方競馬JRAの所属馬による2歳ダート王決定戦となっている。


1950年に重賞「全日本三才優駿」として創設。

初年はJRA馬の招待も行われたが、翌年に南関東の所属馬限定となる。

1985年に全国の地方所属馬の参加が可能となり、1988年に「全日本3歳優駿」に改称。

1997年にはダートグレード競走として統一GⅡ化され、JRA馬の恒常的な参加が可能となった。

2001年に日本競馬界の馬齢表記変更を受けて現在の名称に改称。

2002年にGⅠに昇格し、2007年にJpnⅠ表記に変更となる。


2017年にアメリカ合衆国のGⅠ競走で、アメリカクラシック三冠一冠目であるケンタッキーダービーの日本馬向けの出走機会として設けられた選定試合シリーズ、「JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY」の対象レースに指定。このシリーズでは指定された全競走の4着馬までに付与されるポイントの総数で1位になった馬は、先述したケンタッキーダービーへの挑戦が可能となる。

2018年からは国際交流競走となり、国内の地方競馬レースでは他に東京大賞典(GⅠ)があるのみである。

また一部で「めざせ!ケンタッキー」というサブタイトルが表記される事もあった。

2023年度より未来優駿シリーズの指定競走に加えられた。

二歳馬(デビューして数ヶ月)程度の地方と中央の育成施設等の差が大きく出にくい時点に行われるため、JpnⅠの中では地方馬が勝つ率が飛び抜けて高いレースでもある。


本レースを制した著名馬としては、アグネスデジタルフリオーソラブミーチャンルヴァンスレーヴなど。

直近では2022年に本レースを制したデルマソトガケが、翌2023年にUAEダービーを制した後、当年のBCクラシックホワイトアバリオの2着に入るという大健闘を成し遂げている。また、翌2023年に無敗のまま本レースを制したJBC2歳優駿馬フォーエバーヤングも、翌2024年にサウジダービー・UAEダービーを連勝した後、ケンタッキーダービーで日本馬史上最先着となる3着に入った。


本競走への優先出走権が付与される地方重賞編集

競走名格付競馬場成績条件
JBC2歳優駿JpnⅢ門別競馬場1着
兵庫ジュニアグランプリJpnⅡ園田競馬場1着
鎌倉記念南関東SⅡ川崎競馬場2着以上
ハイセイコー記念南関東SⅠ大井競馬場1着
平和賞南関東SⅢ船橋競馬場1着

歴代優勝馬編集

西暦(回次)馬名(地方所属)性別騎手
南関東重賞時代1200m
1950年(第1回)サチフサ(大井)大山末治
1400m
西暦(回次)馬名(地方所属)性別騎手
1951年(第2回)シンタカラ(大井)勝又衛
1952年(第3回)ローズバツト(大井)須田茂
1953年(第4回)ネンタカラ(大井)遠間波満行
1954年(第5回)タジマオー(川崎)井上宥蔵
1955年(第6回)カブト(大井)長沢忠夫
1500m
西暦(回次)馬名(地方所属)性別騎手
1956年(第7回)エイシヨウ(大井)須田茂
1957年(第8回)ダイゴホマレ(大井)小筆昌
1958年(第9回)カチススム(大井)内田秋造
1600m
西暦(回次)馬名(地方所属)性別騎手
1959年(第10回)オンスロート(大井)赤間清松
1960年(第11回)ユキロウ(大井)古野重孝
1961年(第12回)セルコール(船橋)須田茂
1962年(第13回)テルチカラ(大井)高岩隆
1963年(第14回)ハロユウ(大井)宮下哲朗
1964年(第15回)タマノニシキ(大井)佐々木竹見
1965年(第16回)ニユーサカエ(大井)小筆昌
1966年(第17回)ヒカルタカイ(大井)竹山隆
1967年(第18回)バトラー(大井)福永二三雄
1968年(第19回)トウシユン(船橋)渥美忠男
1969年(第20回)タマプチー(大井)赤間清松
1970年(第21回)タニノカツヒメ(船橋)宮下紀英
1971年(第22回)ヤシマスウパー(船橋)内野健二
1972年(第23回)チヤイナホープ(船橋)川島正行
1973年(第24回)スピードパーシア(船橋)内野健二
1974年(第25回)シタヤロープ(船橋)佐々木竹見
1975年(第26回)カツフアーム(大井)高橋三郎
1976年(第27回)カシキユネ(浦和)本間茂
1977年(第28回)ヒダカホーリユウ(船橋)岡島茂
1978年(第29回)マイリマンド(大井)高橋三郎
1979年(第30回)スーパーヤマト(船橋)桑島孝春
1980年(第31回)シゲノカマダ(船橋)佐藤隆
1981年(第32回)ヒノデスター(船橋)桑島孝春
1982年(第33回)ヨネタロウ(川崎)本間茂
1983年(第34回)ヨシマサボーイ(船橋)石崎隆之
1984年(第35回)ロングタイシヨー(川崎)佐々木竹見
地方交流競走時代
西暦(回次)馬名(地方所属)性別騎手
1985年(第36回)ミハマシヤーク(川崎)山崎尋美
1986年(第37回)ダイカツラモーヌ(浦和)石崎隆之
1987年(第38回)リユウコウキング(川崎)本間茂
1988年(第39回)ミルユージ(船橋)桑島孝春
1989年(第40回)ハセノトライアン(船橋)石崎隆之
1990年(第41回)ユウユウサンボーイ(川崎)森下博
1991年(第42回)ヤマニンロード(川崎)石崎隆之
1992年(第43回)キタサンテイオー(船橋)石崎隆之
1993年(第44回)キタノジライ(北海道)大城剛
1994年(第45回)ヒカリルーファス(浦和)佐々木竹見
1995年(第46回)ホウシュウサルーン(川崎)石崎隆之
1996年(第47回)オグリダンディ(大井)佐宗応和
GⅡ時代
西暦(回次)馬名(地方所属)性別騎手
1997年(第48回)アグネスワールド武豊
1998年(第49回)アドマイヤマンボ田中勝春
1999年(第50回)アグネスデジタル的場均
2000年(第51回)トーシンブリザード(船橋)石崎隆之
2001年(第52回)プリンシパルリバー(北海道)五十嵐冬樹
GI/JpnI時代
西暦(回次)馬名(地方所属)性別騎手
2002年(第53回)ユートピア河内洋
2003年(第54回)アドマイヤホープ武豊
2004年(第55回)プライドキム池添謙一
2005年(第56回)グレイスティアラ田中勝春
2006年(第57回)フリオーソ(船橋)内田博幸
2007年(第58回)イイデケンシン藤田伸二
2008年(第59回)スーニ内田博幸
2009年(第60回)ラブミーチャン(笠松)濱口楠彦
2010年(第61回)ビッグロマンス田中勝春
2011年(第62回)オーブルチェフ中舘英二
2012年(第63回)サマリーズ藤岡佑介
2013年(第64回)ハッピースプリント(北海道)宮崎光行
2014年(第65回)ディアドムス三浦皇成
2015年(第66回)サウンドスカイ戸崎圭太
2016年(第67回)リエノテソーロ吉田隼人
2017年(第68回)ルヴァンスレーヴM.デムーロ
2018年(第69回)ノーヴァレンダ北村友一
2019年(第70回)ヴァケーション(川崎)吉原寛人
2020年(第71回)アランバローズ(船橋)左海誠二
2021年(第72回)ドライスタウト戸崎圭太
2022年(第73回)デルマソトガケ松若風馬
2023年(第74回)フォーエバーヤング坂井瑠星
2024年(第75回)ミリアットラヴ西村淳也

その他編集

日本競馬と実在競走馬をモデルにして作られたアプリゲームウマ娘プリティーダービー』では、2022年8月の大規模アップデートにより開催される川崎競馬場(ゲーム内では「川崎レース場」の名称)が実装され、本レースも「全日本ジュニア優駿」という名称で実装された。ちなみに名称変更の理由は、ゲーム内では出走条件を馬齢ではなくデビュー時からの年数経過で表しているためで、2歳は「ジュニア級」という区分になっている。


余談として、育成モードのシナリオ目標において当レースに臨んだ結果、対策不足あるいは運要素の事故によってリタイアやリセットを余儀なくされる初心者も少なくない模様。


外部サイト編集

JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY・概要


関連タグ編集

競馬 地方競馬 JpnⅠ 重賞 川崎競馬場

ダート ダートグレード競走

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