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ケンタッキーダービー

けんたっきーだーびー

アメリカ合衆国のチャーチルダウンズ競馬場ダートコースで開催されるGⅠ競走。同国の3歳クラシック三冠の第1競走。
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「スポーツの中で最も偉大な2分間」

(The Most Exciting Two Minutes in Sports)


データ編集

コースチャーチルダウンズ競馬場・ダート約2,000m(左回り)
馬齢3歳
重量定量(牡馬・セン馬126ポンド(約57kg)・牝馬121ポンド(約55kg))
1着賞金310万米ドル(約4億5000万円)

概要編集

アメリカ合衆国ケンタッキー州ルイビル市のチャーチルダウンズ競馬場で例年5月上旬に開催され、第2競走のプリークネスステークスと第3競走のベルモントステークスとともに「アメリカクラシック三冠」競走を構成する。

日本欧州諸国の3歳三冠戦とは違ってセン馬も出走が可能。

優勝馬にバラのレイがかけられることから「ランフォーザローゼス(Run for the Roses)」という通称があり、米国内では国際的な大レースでもあるブリーダーズカップをもしのぐ人気とされている、アメリカ最大の競馬の祭典。


観戦の際にも伝統があり、出走馬の本馬場入場の際にはミント・ジュレップ(Mint Julep)を飲み出走直前ルイビル大学のマーチングバンドによってケンタッキーの我が家(My Old Kentucky Home)演奏され、それを観客全員で歌うのが習わしとなっている。


優勝馬はまさに3歳馬の頂点ともありアメリカ競馬を代表する錚々たる面々が並ぶ。国外調教馬の優勝は1971年のキャノネロが唯一。


ROAD TO THE KENTUCKY DERBY編集

2013年からケンタッキーダービーに向かうまでの主な競走にロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービーのポイントが設定され、プレップシーズン(1着10ポイント、2着4ポイント、3着2ポイント、4着1ポイント)、チャンピオンシップシリーズ前半(1着50ポイント、2着20ポイント、3着10ポイント、4着5ポイント)、チャンピオンシップシリーズ後半(1着100ポイント、2着40ポイント、3着20ポイント、4着10ポイント)、最終戦のワイルドカード(1着20ポイント、2着8ポイント、3着4ポイント、4着2ポイント)の各競走で獲得したポイント上位20頭に出走権が与えられる。なお、同ポイントの場合は賞金が高い方が上位となる。また2009年にのみ存在したケンタッキーダービーチャレンジステークスには優先出走権が与えられていた。国外ではUAEダービーもポイント付与レースとなっている(2024年からは欧州部門の対象レースに組み込まれた)。2023年以降、5着にもポイントが入るようになった。


上位20頭に入れなかった馬のうち、複数頭は補欠として入り、期限までに上位馬に出走取消があった場合は、1頭ずつ大外枠で参戦する(この時、馬番は21番、22番...のようになる)。この場合、取り消した馬から外枠の馬は馬番はそのままにゲート番のみが変わる。



2016年にラニが、UAEダービーを制し、日本馬として初めてアメリカクラシック三冠競走の全てのレースを走った。特に、ベルモントステークスでは3着に好走するなど、ラニの挑戦は日本でも注目を集めた。これを受け、チャーチルダウンズ社は日本馬に向けたケンタッキーダービー出走馬選定ポイントシリーズである「JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY」を創設。日本馬が国内のレースだけで出走権を得ることが可能になった。

その後2022年にクラウンプライドがUAEダービーを制し、ケンタッキーダービーに挑戦したことでも一躍注目を集めた。中東からのアメリカ行きが本格的に開拓されたことで、今後も日本馬の参戦が増えてくることが予想される。



近年の優勝馬編集

※平成以降の結果。馬齢は3歳。

性別騎手
1151989サンデーサイレンスP.ヴァレンズエラ
1161990アンブライドルドC.ペレ
1171991ストライクザゴールドC.アントレー
1181992リルイーティーP.デイ
1191993シーヒーローJ.ベイリー
1201994ゴーフォージンC.マッキャロン
1211995サンダーガルチG.スティーヴンス
1221996グラインドストーンJ.ベイリー
1231997シルバーチャームG.スティーヴンス
1241998リアルクワイエットK.デザーモ
1251999カリズマティックC.アントレー
1262000フサイチペガサスK.デザーモ
1272001モナーコスJ.シャヴェス
1282002ウォーエンブレムV.エスピノーザ
1292003ファニーサイドJ.サントス
1302004スマーティジョーンズS.エリオット
1312005ジャコモM.スミス
1322006バーバロE.プラード
1332007ストリートセンスC.ボレル
1342008ビッグブラウンK.デザーモ
1352009マインザットバードC.ボレル
1362010スーパーセイヴァーC.ボレル
1372011アニマルキングダムJ.ヴェラスケス
1382012アイルハヴアナザーM.グティエレス
1392013オーブJ.ロザリオ
1402014カリフォルニアクロームV.エスピノーザ
1412015アメリカンファラオV.エスピノーザ
1422016ナイキストM.グティエレス
1432017オールウェイズドリーミングJ.ヴェラスケス
1442018ジャスティファイM.スミス
1452019カントリーハウスF.プラ
1462020オーセンティックJ.ヴェラスケス
1472021マンダルーンF.ジェルー
1482022リッチストライクS.レオン
1492023メイジJ.カステリャーノ
1502024ミスティックダンB.ヘルナンデスJr.

近年の主な出来事編集

出来事
2018ジャスティファイは3歳デビュー馬としてアポロ以来136年ぶりの優勝、その後米国三冠を達成し引退した。
2019このレースでは初となるJRAでの馬券発売が行われる。1着入線したマキシマムセキュリティが進路妨害で降着となり、2着入線の14人気(単勝66倍)カントリーハウスが優勝。3連単1629万8210円の大波乱となった。日本調教馬マスターフェンサーは当時の最高着順となる6着(7着入線)。
2020この年は新型コロナに伴い開催が9月に変更。優勝したオーセンティックはこの年のエクリプス賞年度代表馬となった。
20211着入線したメディーナスピリットがドーピングにより後日失格となり、2着入線のマンダルーンが繰り上がり優勝となった。これに関連してメディーナスピリットを管理していたB.バファート調教師がKYダービー出禁となった。因みにアメリカ競馬ではドーピング問題が根深く、日本経済新聞の記事にまで取り上げられた
2022枠順確定後にスクラッチが出て繰り上がりとなった現地最低人気のリッチストライクが差し切り、日本発売馬券は単勝ブービー19人気95倍、3連単166万をつける大波乱となった。ゲート番20番からの優勝は史上3頭目。
2023日本調教馬が初の複数頭出走、デルマソトガケが最高着入線の6着。優勝したメイジは史上3頭目の3歳デビューからの戴冠。
2024日本調教馬フォーエバーヤングが鼻+鼻差の3着で同国の最高着順を更新。優勝馬の騎手・調教師はオークスとのW制覇(72年ぶり3組目)。

関連タグ編集

競馬 アメリカ合衆国

重賞 GⅠ ダート

牡馬三冠

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