概要
成長力を競う米国競馬春の祭典・ケンタッキーダービーは2024年でついに150回目の節目を迎えることとなった。
- 今回は1週間前に公開枠順抽選を実施。この関係で出走馬は1週前までにチャーチルダウンズに集まることになった。
- ドーノックは全兄メイジとの兄弟制覇、日本から参戦の2頭は8年ぶり無敗制覇、うちテーオーパスワードは最少キャリア制覇が掛かる。
- 唯一のセン馬・ソサエティマンで参戦するL.デットーリ騎手は米国への拠点移転に伴い、24年ぶりに本レース参戦。
出馬表
※全て3歳。フルゲート20頭
番号 | 馬 | 性別 | 騎手 | 調教師 |
---|---|---|---|---|
1 | ドーノック | 牡 | L.サエス | D.ガーガン |
2 | シエラレオーネ | 牡 | T.ガファリオン | C.ブラウン |
3 | ミスティックダン | 牡 | B.ヘルナンデスJr. | K.マクピーク |
4 | キャッチングフリーダム | 牡 | F.プラ | B.コックス |
5 | カタリティック | 牡 | J.オルティス | S.ジョセフJr. |
6 | ジャストスティール | 牡 | K.アスムッセン | D.ルーカス |
7 | オナーマリー | 牡 | B.カーティス | D.ベックマン |
8 | ジャストアタッチ | 牡 | F.ジェルー | B.コックス |
10 | テーオーパスワード(JPN) | 牡 | 木村和士(CAN) | 高柳大輔(JPN・栗東) |
11 | フォーエバーヤング(JPN) | 牡 | 坂井瑠星(JPN・栗東) | 矢作芳人(JPN・栗東) |
12 | トラックファントム | 牡 | J.ロザリオ | S.アスムッセン |
13 | ウエストサラトガ | 牡 | J.カスタノン | L.デメリット |
14 | エンドレスリー | 牡 | U.リスポリ | M.マッカーシー |
15 | ドメスティックプロダクト | 牡 | I.オルティスJr. | C.ブラウン |
16 | グランドモーザファースト | 牡 | E.ハラミーヨ | V.バルボザJr. |
17 | フィアースネス | 牡 | J.ヴェラスケス | T.プレッチャー |
18 | ストロングホールド | 牡 | A.フレス | P.ダマート |
19 | レジリエンス | 牡 | J.アルバラード | W.モット |
20 | ソサエティマン | セ | L.デットーリ | D.ガーガン |
21 | エピックライド | 牡 | A.ベスキッツァ | J.エニス |
※フルゲート20頭。9番エンシーノは跛行のため枠順確定後にスクラッチ。
前評価
※JRA発売分
人気 | 馬 | オッズ |
---|---|---|
1 | フィアースネス | 3.6 |
2 | フォーエバーヤング | 4.5 |
3 | シエラレオーネ | 5.3 |
4 | ジャストアタッチ | 8.8 |
5 | キャッチングフリーダム | 12.8 |
外枠にいるフィアースネスに対し、シエラレオーネは脚質的に内枠が気がかりとみられていたようだ。
※現地公式サイト
人気 | 馬 |
---|---|
1 | フィアースネス |
2 | シエラレオーネ |
3 | フォーエバーヤング |
4 | キャッチングフリーダム |
5 | ジャストアタッチ |
オッズこそ違うが上位の顔ぶれは大きな違いはない。
結果
馬場状態:良
着順 | 馬 | タイム/着差 |
---|---|---|
1 | ミスティックダン | 2:03:34 |
2 | シエラレオーネ | ハナ |
3 | フォーエバーヤング | ハナ |
4 | キャッチングフリーダム | 1¾ |
5 | テーオーパスワード | 4¾ |
インをついて先に抜け出したミスティックダンに上位人気2頭フォーエバーヤングとシエラレオーネの従兄弟同士が外から馬体をぶつけ合うほどに競り合いながら迫ったが、最後は写真判定の末ミスティックダンが首の上げ下げで制した。なお3頭が写真判定の対象になるのは1947年の第73回大会以来。
1番人気フィアースネスは先団に取りついたが掛かり、雨上がりの湿った馬場も影響してか失速し15着大敗。今年も17番の呪いは健在だった。
- ミスティックダンは重賞2勝目でG1初勝利。ブライアン・ヘルナンデスJr.騎手とケネス・マクピーク調教師はともに本レース初勝利。前日のケンタッキーオークスをソーピードアンナで制したコンビでオークス・ダービーのダブル制覇となった。これは72年ぶり3組目の快挙となる。
- ミスティックダンの父・ゴールデンセンツ産駒はゴーイングトゥベガスの22年ロデオドライブS以来、ダートでは初のG1勝利となった。父は13年に出走して大敗、父の無念を産駒が晴らす形となった。
- 惜しくも敗れたフォーエバーヤングだったが、日本調教馬の最上位着順を更新。テーオーパスワードも5着とそれに次ぐ記録となった。
- 10番人気・単勝31.3倍の伏兵が勝利したため、3連単は19万3880円とやや高めの配当。
- 2着シエラレオーネの鞍上を務めたガファリオン騎手は、最終直線でフォーエバーヤングとの競り合い中に左手が触れたということが原因で日本円にして約39万円の過怠金が課せられた。