ゲーム概要
スクウェア(現スクウェア・エニックス)製作・販売のゲームボーイアドバンス用SRPG。
ファイナルファンタジーシリーズの一つで言わば外伝的作品。
FFTシリーズの二作目であり、種族の概念とジャッジの大元設定はFF12に引き継がれた。なお、続編のFFTA2と合わせて「FFTAシリーズ」のような呼ばれ方もする。
ただしFF12やFFTA2などの世界観を共有した「イヴァリースアライアンス」シリーズには属していない。そのため他のイヴァリース舞台の作品と世界観などにおいて多少の差異がある。
この作品、過去にあった任天堂からスクウェアが出禁扱いされていたのを、和解を経て初めてスクウェア名義で任天堂のゲーム機で復帰した作品である。
ゲーム紹介
前作のFFTが戦争や策略など重く暗い展開だったが、こちらはGBAという事もあり雰囲気は割りとライトに作られている。本作は主人公マーシュたちが偶然手に入れた古書によって「現実」から「異世界イヴァリース」へ飛ばされるという異世界探訪型の作品である。
マーシュたちは「異世界イヴァリース」での経験を通して成長し、「現実」での様々な困難を乗り越えられるようになっていく。「現実」が存在することもあり、前作よりも文字通り現実味を帯びた展開がなされていく。
ちなみに本作の「異世界イヴァリース」は、「現実」の子供達がプレイしたとされる「ファイナルファンタジー」をベースにしたものとされている。
上記の「ファイナルファンタジー」は、ファイナルファンタジーナンバリングタイトルである「FF12」と近い世界観を持つ事が作中でわかる。
しかし、FFTAが発売された当時はFF12は発売されていなかったため明確に作中には登場しない。前述のイヴァリースアライアンスの事もあり、地名や用語など似ている名前や設定のものも多いが、本作は「基本的には」独立した別世界の話である。
また、FF12とつながりを見せているFFTA2での「現実」は、本作の「現実」の十数年後という設定も存在する。
主要な登場人物
「マーシュ・ラディウユ(Marche Radiuju)」
本作の主人公。消極的で無口であるため引っ越してきたクラスで「転校生」と呼ばれている。
詳細は該当記事へ→マーシュ
「ドネット・ラディウユ(Doned Radiuju)」
マーシュの弟。足が不自由であり車椅子生活を余儀なくされている。ゲームが非常に得意。
「リッツ・マルール(Ritz Malheur)」
マーシュの友達。はっきりした性格の長髪の女の子。先天的に髪の毛が白髪で、普段は染めている。イヴァリースに飛ばされてからは憧れていた赤い髪になった上にゲーム世界での冒険ができることに満足しているが、所属クランは皮肉にも髪の毛が白い事が当たり前のヴィエラ族のものだった。
「ミュート・ランデル(Mewt Randell)」
マーシュの友達。いじめられっ子。母を亡くしており父も酒に溺れてしまっているので一般的な家族に憧れている。イヴァリースではその世界を治めるロイヤルファミリーの世継ぎで、ミュート王子と呼ばれるが、父思いの優しい少年だった片鱗は無く暴君化している。マザコンの傾向あり。
「シド・ランデル(Cid Randell))」
ミュートの父である。妻を亡くした悲しみにより酒に溺れる生活をしている。イヴァリースでは厳格なるロウ(法)を模範的に守るジャッジの総帥・ジャッジマスターと言う理想のヒーローと化しているが悩みは尽きない。
「モンブラン (Montblanc)」
マーシュを「異世界イヴァリース」で助けてくれたモーグリ族の青年。マーシュをサポートしてくれる。やや手先は不器用だが知識は豊富。エンゲージをこなすマーシュに「あきれるくらい良い子クポ」と褒めるなど、欠かせない相棒。
「女王レメディ (Queen Remedi)」
今作の黒幕。ミュートの亡母にしてシドの前妻だった女性だが、イヴァリースでは存命している上に絶対的な権力を持つ女王。
サブキャラ達
エメット
モンブランと共にいるヒュム(人間族)。外見と名前から女の子のようにも見えるがれっきとした男性。バランス型の戦士ジョブ「ソルジャー」についているので、どんなクラスにしても活躍可能。特にシーフの上級職・忍者の強さはバランスブレイカー。
モーニ
モンブランのクランに属するバンガ族の男性。初期クラスは格闘系のホワイトモンクなので素早さが他のバンガよりも有利。そのまま神殿騎士やビショップにチェンジさせても十二分に使えるが、アビリティを充実させるためにはウォリアーとその上級職も欠かせない。
カロリーヌ
モンブランの紹介でマーシュと仲間になったヴィエラ族の女性で、弓使い。ヴィエラの素早さをフル活用できる典型例だが能力的にも平均的なので、前衛も魔導師もいける可能性を秘める。
マッケンロー
マーシュ、モンブランをサポートするン・モゥ族の男性。温和な風貌通り、回復魔法を得意とする白魔導師で、魔法が得意。黒魔導師や魔獣使いを経験させてセージ、錬金術師にすることで戦況を好転させるキーマンになりうる。
世界観
本作には2つの大きな世界が存在する。
「異世界イヴァリース」
本作の主となる世界。「現実」でのゲームの世界と似た世界。
クリスタルによって支えられた世界で、ロウに守られた王国の話。
人間(ヒュム)、モーグリ、バンガ、ヴィエラ、ン・モゥと5種族が存在し、種族ごとになれるジョブが違う。
「クエスト制」が導入してあり、クリアすることで話が進みジョブを育てたりする。
本作では主人公達の「現実」での願いが実現している世界である。
「現実」
主人公達の元いた世界。
人間のみの世界であり、地名に「異世界イヴァリース」と被るところがある。
電気や車などがあり、科学的な技術発展を遂げている。魔法は存在しない。
実際の現代社会のような人間関係の問題なども存在している。
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