ジョーカー!
概要
左翔太郎が所持しているボディメモリで、彼との適合率が最も高いメモリである。
「ジョーカー(JOKER)」は本来「ひょうきん者」「道化師」を意味する英語だが、トランプにおける活躍から「切り札」の比喩として用いられる事が多い(ちなみに切り札の意味があるのは「トランプ」の方である。ついでに日本で言う「トランプ」は英語では「Playing card」または単に「Card」)。
能力
使用者の身体能力や潜在能力を極限まで引き出す性質があり、この特性によって翔太郎の格闘技術や運動能力のポテンシャルを引き出す事ができる。そのため、正攻法の格闘戦ではかなり強い。
専用武器は持たないものの、どのソウルメモリと組み合わせてもそれなりの相性を発揮できる、さながらトランプのワイルドカードのようなメモリである。
また、『風都探偵』では使用者の感情が放つエネルギーにより性能の上限を超えた力を発揮できるという特性が明かされた。
つまり使用者のメンタル次第でカタログスペックが全くアテにならない変動を起こし、通常のメモリではあり得ないジャイアントキリングをやってのけるメモリと言える。
原作本編において、フィリップの急激な成長に翔太郎が付いていけなくなった際、それに根性ひとつで喰らいつき進化を果たしたのも、フィリップとの別れの後に翔太郎が一人で仮面ライダーとして一年間戦い抜けたのも、「使い手の心の強さに応えて力を発揮する」という性質を鑑みれば納得である。
この特性がTV本編放送時から設定されていたのかは不明だが、ここまで挙げてきた本編での描写との符合や説得力のある設定から、ファンからは高い評価を得ている(一応、TVシリーズの第18話では「貴様(ドーパント)みたいな悪党と戦うと、物凄ぇパワーがこの拳にみなぎる!」と発言したことがある)。
『風都探偵』にて翔太郎はこの性質を「時には俺の運命を狂わせ、時に切り札として俺を救う。まさにトランプのJOKERのような二面性を持ったメモリだ」と評している。
万灯も、Wが地球の写し身と呼ぶべき最強の姿を覚醒させ、旧組織を壊滅にまで追い込む事ができたのも、その基本形態がサイクロンジョーカーであったためだと考えており、自分たちの側も「切り札」がないと再び状況を覆されるかもしれないと考えている。
そのためとある場面では(その状況における相性的な都合もあったが)エクストリームメモリよりもジョーカーメモリの方が怖いと言うほど。
なお、サイクロンジョーカーがサイクロンメモリや『memory_of_heroez』で使用したとあるメモリを使ったマキシマムドライブは体が左右に分離しなかったため、ジョーカー系列のマキシマムドライブで体が分離するのはジョーカーメモリの特性だと思われる。
主な変身形態
ダブルドライバー
- 仮面ライダーW サイクロンジョーカー
- 仮面ライダーW ヒートジョーカー
- 仮面ライダーW ルナジョーカー
- 仮面ライダーW ファングジョーカー
- 仮面ライダーW サイクロンジョーカーエクストリーム
- 仮面ライダーW サイクロンジョーカーゴールドエクストリーム
- 仮面ライダーW ジョーカージョーカー
ロストドライバー
T2ジョーカーメモリ
劇場版『AtoZ/運命のガイアメモリ』に登場した、新型メモリ「T2ガイアメモリ」の一本。
エターナルによって旧型ガイアメモリが機能停止状態に陥り、さらにフィリップもNEVERに拐われてしまう中、翔太郎が手にした最後のT2ガイアメモリ。まさに「切り札」。
翔太郎やNEVERが血眼になって探していたのだが、実は既に映画の物語冒頭で事務所の屋根を突き破り、最も適合率の高い翔太郎のデスクのすぐそばへ落下していたのだった。
最終的にはNEVERの手に渡り、エターナルに使用されるも、エターナル撃破に伴い他のメモリ同様メモリブレイクされたと思われる(明確な描写があるのはエターナルメモリのみ)。
今回の映画での動向のせいで、一部からは「ジョーカーメモリ=ヤンデレ」などと認識されるようになってしまった。
T2メモリの中では唯一仮面ライダーという街の守護者の変身に使われ、また現在進行形で活動中の翔太郎に惹かれたことから、今後何かしらの形で再登場もしくは復元される機会がある...かもしれない。
ジョーカーメモリ(ドーパント)
『風都探偵』に登場するときめが持っていたガイアメモリ。
翔太郎が持つ次世代型と異なり、ドーパントの使う化石型である。
当初はイニシャル部分が中破していたため正体不明であったが、検証の為の修復中の間、パズルとの戦闘中に出力が上がった翔太郎のジョーカーメモリと共鳴反応を示したことで判明した。
後に使用例も登場し、使用者の資質や使い方次第では、感情から生み出されたエネルギーそのものをバリアや武器に転用出来ることも判明した。
フィリップによって仮の小型動力炉を埋め込まれた際には従来の3分の1程度の出力しか出せていない状態であったが、ジョーカーメモリの特性がときめの感情エネルギーに呼応し、3分の1の出力を何倍にも増幅させたことで性能面での不利を覆した。
立体化
- DX版
- SURER BEST版
- Ver.20t版
いわゆるDX版の玩具で、それぞれのダブルドライバーに付属していた。基本的には発売された時期の違いのみであり差はない。
- DXファングメモリの初回生産分限定付属
基本的な仕様は上記のDX版と同様で、左翔太郎のボイスが入った特殊なジョーカーメモリ。単体でも翔太郎の声を鳴らせる他、ドライバーと連動させて変身音を慣らした後にも音声が流れる仕様となっている。
- DXサウンドカプセルガイアメモリEX Light&Darkness of 風都に付属
通常のダブル用ジョーカーメモリと、Movie大戦2010に登場したジョーカージョーカー仕様の2種類が付属する。待機音は無いが、LED内蔵で発光ギミックあり。また、内部基盤が見えないような外観になっている。
- DXサウンドカプセルガイアメモリEX2に付属するT2
こちらは仮面ライダージョーカー仕様のT2メモリ。同梱の他のT2メモリがドーパント変身音収録の中、エターナルメモリと共に仮面ライダーへの変身音を鳴らせる仕様になっている。
- フィギュア王プレミアムシリーズ8に付属するT2
初のDX仕様のT2ジョーカーメモリ。変身音はもちろん仮面ライダージョーカー仕様。
なんと26種類のT2ガイアメモリのメモリ名読み上げ音声を全て収録している。さらに付属したシールで好きなT2メモリに見た目を変えることができた(本体カラーは黒なので完全再現できるメモリは極めて限られていたが)。
CSM第一弾のダブルドライバーに付属したジョーカーメモリ。DX版ではややムラがあった音質や左右の変身音のズレを修正し、発光と音質が強化されている。仕様はDX版と全く変わりないが、シール部分にホロが追加されている。
- CSM版のT2
CSMロストドライバーとCSMファングメモリの同時予約特典として貰えたジョーカーメモリ。仕様としてはフィギュア王の物と全く同じで、上記のCSM版と同じくホロシール仕様になっているのが唯一の変更点。
- CSM Ver.1.5版
CSMシリーズ初の単独イベントを記念して発売された、上記CSM版の改良再販版に付属したジョーカーメモリ。機能としてはDX版と変わりないが、表面のシールがより劇中に近づいたホロ仕様のデザインに変更されており、起動スイッチの部分が本編同様銀色で塗装されている。
- CSM Ver.1.5 風都探偵edition版
上記の1.5版にアニメ「風都探偵」のキャストボイスモードが入った仕様のもの。アニメで左翔太郎を演じた細谷佳正氏のボイスが収録されている。見た目としてはVer.1.5と全く同じだが、基盤の色が緑から黒へと変更されている。
それまでのCSM版と比べても圧倒的に音質が良く、必殺技も各ハーフチェンジの物を別個に選択可能。更には仮面ライダージョーカー版の変身音・必殺音を鳴らすこともできる仕様となっている。
更にこの風都探偵ver.からドライバーを戻しメモリを引き抜きボタンを押すことで変身解除時のSEが鳴る様になった。この変身解除音は「仮面ライダーダブル」放映当時の風が吹くような音と「風都探偵」での変身解除音の2パターンを選択出来るようになっている。
- CSM ロストドライバー Ver.1.5版のT2
こちらも旧CSM版からシールが劇中通りに、基盤の色が黒に変更された。
仮面ライダージョーカーへの変身音は劇中仕様の風の効果音が入ったものが収録されており、ボタンも劇中通りに塗装された。T2の全26種類の読み上げ音声も入っており、ゾーンの音声を鳴らしてからマキシマムスロットに装填することで、仮面ライダーエターナルが劇場版で行った「T2メモリを一括でマキシマムドライブする音声」を鳴らすことができる。
また、劇中通りにマキシマムスロットに装填した直後にスイッチを押しても「ジョーカーマキシマムドライブ」の音声が鳴るようになっている。
- 風都探偵 The STAGEのBlu-rayに付属
外観はCSM Ver.1.5 風都探偵editionのものと同一。最初にラベルのシールを自分で貼る仕様になっている。舞台版で左翔太郎を演じた和田雅成氏のボイスが収録されている。
内部の仕様も風都探偵editionと同じく、変身時や必殺技発動前にセリフが鳴り、変身解除のSEも「仮面ライダーダブル」版と「風都探偵」版の2種類が収録されている。
- CSM ジョーカードーパントメモリ
先に発売された「CSMドーパントメモリ 風都探偵セット」と同一使用のもの。
ドーパント使用の変身音と声優の関根明良氏による劇中でのときめのセリフ各16種類に加えて新録したまだアニメ化されていないあのシーンの台詞が収録されている豪華仕様。
ラベルステッカーが2種類付属しており各メモリに共通している「通常仕様ステッカー」と劇中でフィリップに修復された際の「原作再現ステッカー」から選択できる。
「風都探偵」の単行本第14集または23年の「週刊ビッグコミックスピリッツ」23号~30号を購入して付属する応募券を贈る事で購入できる「応募者全員サービス」という形で販売された。
(応募期間は既に終了しています)
関連タグ
スカルメモリ:翔太郎の師匠が変身する仮面ライダーのガイアメモリ。端子を除いてカラーリングはほぼ同じで、T2となると外見の差異はラベルぐらいである。
テラー・ドーパント:相手を恐怖で支配し最悪の場合精神崩壊まで起こさせてしまう名前に違わぬ恐怖のドーパント。感情を力に変えるジョーカーからすれば天敵と言える。
ユートピア・ドーパント:触れた相手から生きる希望(感情や想い、精神力)を吸収するドーパント。その為一見するとテラーと同様にジョーカーの天敵かのように思われるが使用者の感情次第で性能の上限を超える性質が最大限に発揮されたことでそのエネルギーを吸収しきれずダメージを受けるという形で逆転された。また感情を力に変換する点は共通しているもののその感情が自身から湧き上がるものと他者から奪ったものという決定的な違いがある。