「たまには、泣かした人間の数、数えてみたらどうだい?」
スペック
身長 | 220cm |
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体重 | 132kg |
生体コネクタ | 左の首筋 |
頭文字デザイン | 糸を吐き出す蜘蛛(S) |
特色/力 | 頑強な糸「スパイダーネット」による拘束、蜘蛛爆弾「ナノスパイダー」による対象の爆破 |
概要
何者かがミュージアムのメモリ売人から購入した「スパイダー(蜘蛛)」の記憶を内包するスパイダーメモリ(ギジメモリとは無関係)を使用して変身したドーパント。
赤と黄色と紫の体色で頭部や肩部に赤黒い巨大なクモが張り付いたような容姿をしている。
バット同様に目の部分は人間時と余り変わらないが、左手が蜘蛛の足のような形状をしている。
頑強な糸「スパイダーネット」による攻撃を持つ。
人の体に特殊な小蜘蛛「ナノスパイダー」を埋め込み、埋めこまれた人間が「一番愛する人間」に触れると愛する者を爆死させる。
しかも爆弾である以上、死ぬのは爆破対象の恋人や家族たちだけで無く、周囲の人間たちも無差別に巻き込んでしまう大量殺戮兵器となっている。
更に、ある人物が死んでも能力が解除されないという酷いオマケ付きである。
備考
「ナノスパイダー」による爆弾の精製能力は原来備わっていた能力では無く、マツの感情にメモリが呼応した事で新たに覚醒した能力である。
風都探偵にてハイドープと呼ばれる、ガイアメモリの影響によって特殊な能力を獲得した者の存在が語られており、彼も小森絵蓮やロベルト志島と共に適合率が高いのに加えてその該当者もしくはそれに近い存在であった可能性が高い。
また、ハイドープの能力はメモリブレイクされて失われない例があるため、そう考えると上記の小蜘蛛が解除されなかった理由に説明がつく。
爆破能力は、逆を言えば触れても死なない人間は『一番愛する人間には該当しない』という事であるが、あくまで『一番』愛する人間には該当しないというだけで、触れた対象に抱く感情を一概に推し量る事はできないという事には留意されたい。
なお、この点はマツ自身も勘違いしており、自分がメリッサに触れても爆発しないので「愛されていない」と嘆いていたが、当のメリッサはマツをかなり気にかけており、マツの変貌に自分が関わっている事に負い目を感じていた為に最後まで庇っていた。
正体
(ネタバレ注意!)
鳴海荘吉の相棒として細かな情報収集や情報整理を行ってサポートする役目をしていた。
だが、人気オペラ歌手メリッサへの恋心と、優柔不断で臆病な性格の自分への憎しみや荘吉へ憧れと羨望を持っていたがいつからかその裏返しのように強いコンプレックスを持つようになったことで、メモリの力に呑まれてしまい犯行に及んだ。
完全犯罪を目論んだものの、脅迫状等で『特徴的な「1」を書く』という書き癖から荘吉に正体を見破られた(他にも喋るときに指を鳴らす癖もある)。
当初は悪徳社長からメリッサを守る為にメモリを使っていたが、その荘吉に対するコンプレックス故に徐々にメモリの力に呑まれていき、遂には町中に小蜘蛛をばら撒いて町中の人間を爆殺する凶行に及んでしまう。
そして荘吉にも埋め込んだ後、メリッサをさらってその場から逃走する。
しかし仮面ライダースカルに変身した荘吉に追い詰められ、最後は「ライダーキック」を受けメモリブレイクされた。
スパイダーメモリの暴走によってメモリブレイクでも助からない状態に陥ってしまい、メモリブレイク後は元の心を取り戻すもマツは最後まで自分を相棒と呼ぶ荘吉に微笑みながら眠るように息を引き取った。
だが、荘吉への感情で能力を使ったからなのかハイドープの能力故なのか、荘吉の腕に埋め込まれた小蜘蛛は解除されないままとなった。
これにより、荘吉は愛する存在である娘の亜樹子(と同じように小蜘蛛を埋め込まれたメリッサ)とは二度と触れ合えなくなり、大阪に帰らず風都を守る探偵として最期を迎えることになった。
なお、上記の鳴海荘吉とマツの変身したドーパントが戦う姿はメリッサのコンサートを見に来ていた左翔太郎と津村満里奈に目撃されている。
翔太郎は生身で怪物に立ち向かう荘吉の姿に感銘を受け彼に弟子入りすることになり仮面ライダーとなった一方、満里奈は10年後にマツのようにドーパントとなり犯罪者となってしまうという同じような未来をたどる。
なお、この時ドーパントに挑んだ警官の中に若き日の刃野刑事の姿が見える。
余談
一般人が変身したドーパントの第1号。
「目は人間のまま」というのはショッカー怪人のオマージュであり、最初の怪人のモチーフが蜘蛛というのも蜘蛛男をイメージしたものである。また、響鬼の童子と姫のような特殊メイクに近いデザインなのもこのため。
またメモリガジェットと同じモチーフの怪人が登場しているのは、スパイダーとバットのみ。
- 本編の時代でいわゆる『風都の女』ばかりが登場するのはスパイダー・ドーパントによって善良な人々がごっそり減り、誰にも愛されないような人々が残るようになってしまったからなどとファンの間ではまことしやかに囁かれている。
- また、能力の対象に恋人(カップル)が入っており、爆死させる点から極々一部では「リアルリア充爆発しろ」とも呼ばれているとか。
但し恋人だけでなく家族等への親愛も対象(劇中をよく見ると蜘蛛に取り憑かれた親に心配そうに駆け寄る子供が確認できる為、年端も行かない子供も犠牲になった事が窺える)。
- 奇しくも荘吉のメモリもマツのメモリのロゴも『S』であり、メリッサと荘吉の別れ際のセリフも相まって、仮面ライダーとドーパントが紙一重の存在である事が改めて強調されている。こうした点も原点回帰なのだろう。
- メリッサを蜘蛛の巣に捕らえるシーンでは風見鶏が糸に絡まっているシーンがある。もうマツは荘吉の相棒だった男ではなく、風都を泣かせる怪物となってしまった事を示唆しているのだろう。
- 劇場版限定怪人としてのドーパントは彼と仲間のバット・ドーパントが最後だが、どちらも戦死しており、TVに登場するドーパント達が人間に戻って逮捕される結末がほとんどであったのに対し、劇場版に初登場したドーパント達は人間に戻る戻らないに関わらず、全て死亡する結末を迎えた事になった。
関連タグ
リア充爆発しろ:物理的な意味で。
アントライオン・ドーパント:カップルを標的にしたドーパント繋がり。こちらも初期型のメモリであり、変身者はメモリブレイクと共に死亡した。