「翔ちゃんは変わらないのね、子供の頃から」
データ
身長 | 223.0cm |
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体重 | 198.0kg |
生体コネクタ | 左肩前側 |
頭文字デザイン | 口を開けたティーレックスの横顔(t) |
特色/力 | 巨大な顎部による破砕、衝撃波咆哮、磁場生成、磁力による高速射出攻撃、巨大Tレックス化、地中移動 |
初登場話 | 第1話「Wの検索/探偵は二人で一人」 |
概要
『仮面ライダーW』に登場する怪人。
諷坂板金の社員で元職場であるアパレルメーカー「WINDSCALE」に復讐を企んでいた「ある人物」がミュージアムのメモリ売人から購入したティーレックスメモリで変身したドーパント。
見た目も能力もある程度は「Tレックス」であるが、ある人物の復讐心や職場を壊したいという強い意志を表している能力なのかもしれない。
白目のティラノサウルスの頭部に手足(利き腕なのか左手が爬虫類系で鋭い爪がある)と尻尾を付けたという実にシュールかつ衝撃的で思い切ったインパクトのある見た目をしている。ちなみに手足には血管のような模様がありそれもインパクト強めである。
また、ビッグ・ティーレックスは胴体がスクラップで出来たティラノサウルスの姿になる。
口からの咆哮による衝撃波、噛みつき攻撃、突進攻撃を得意とする。
他にも地中を高速で移動する能力や磁場生成及び「ビッグ・ティーレックス」化する能力も有する。
また、上記の磁場生成の力で磁力でスクラップを身体に集める事で巨大化した姿に強化変身できる。
巨大化時は磁力で身体からスクラップを飛ばして攻撃する事が出来る他、ビルの壁を走って登る事も可能。
但し、メモリの力があまりにも強力過ぎるためか毒素に蝕まれたようで、最後はやはり暴走してしまっている。
もしかしたら、適応率も戸川よりは多少マシ程度しかなかったのかもしれない。
正体
※以下ネタバレ注意!
「なぁんだ、ポーズだけじゃなかったんだ。意外と、血も涙も無い人!」
第1話終盤、戸川/マグマ・ドーパントがダブルにメモリブレイクされた直後を襲撃。そのまま殺害に及び、翔太郎や警察からは「共犯者が口封じ目的で殺害した」と見られていた。
だが、犯人の正体は今回の事件の依頼人であり、翔太郎の幼馴染みでもある「津村真里奈」。
彼女もWIND SCALEでデザイナーとして勤務していたが、(曰く「最低の重役」の手によって)彼氏の戸川同様リストラに遭う。
その復讐を果たすため、戸川と真里奈は血の滲んだようなスカーフを纏うセールスマンからメモリを購入。
当初は戸川との共犯でWIND SCALEを襲撃していた。
しかし戸川はマグマメモリを使いこなせず毒素の影響か早くも暴走。
その為、真里奈は足がつく前に戸川の抹殺を目論み、翔太郎に戸川の口封じ目的で捜索を依頼していたのだった。
なお、翔太郎がスタッグフォンを使った反撃により手持ちの鞄を切り裂かれた際他の荷物よりも真っ先にティーレックスのメモリを掴んでおり、この時点でメモリへの執着が並ではなくなっていたことが窺える。
なお、戸川との関係を翔太郎に「恋人」と言われた際は否定こそしていないが、真里奈自身の口から戸川と恋仲であったとは語られていない。同じ恨みを持つ共犯者であり、実際は恋愛関係になかった可能性も十分にある(寧ろ下記の台詞の通り翔太郎の方に好意があるように見えなくもない)。
彼女がデザインを手掛けた服が事件現場に残っていたことで翔太郎に犯人の目星をつけられてしまい(なおデザインは鳥の羽。真里奈は幼少期に羽飾りのついた麦わら帽子を被っており、彼女好みのモチーフであった模様)、フィリップの検索でティーレックスの変身者であることが判明。
犯人と知られた真里奈は、呼び出してきた翔太郎にリストラされた事情を明かし、「大好きなこの街に似合う帽子や服が作りたかっただけなのに…」と己の願望を吐露して翔太郎に抱きついた。彼の情の深さに漬け込んで見逃して貰う算段だったが、「昔言ったろ。俺はこの街で誰一人泣いてて欲しくねえんだ。お前は、この街そのものを泣かしてる」という翔太郎の言葉に態度を一変。翔太郎の更正を願う説得も聞かず、高笑いしながら本項トップの台詞を発し冷酷な表情に豹変。
ティーレックスに変身して翔太郎に襲いかかる。
「素敵な翔ちゃん。愛してる。だから……『喰って』あげるわ!!」
か弱き女性の仮面を投げ捨て、古くからの友人を前に殺らんと舌なめずりする姿は人間性を失った者のそれであった。
因みにティーレックスの内部には肉壁のようなものに真里奈の顔が生えているというおぞましい構造となっている(変身者は異なるものの、この構造はトライセラトップス・ドーパントに通じる)。
自ら破壊した瓦礫や周囲のパトカー等を巻き込みビッグ・ティーレックスの姿で暴走。ヒートジョーカーに殴り飛ばされた直後に再び逃走し、自動車道からビルを駆け上がり、屋上でハードタービュラーを駆るダブルに瓦礫の弾丸を発射し応戦するが、最終的にはヒートメタルの「メタルブランディング」を受けメモリブレイクされ、真里奈は逮捕された。
なお、劇場版『MOVIE大戦CORE』及びそれを元とした『風都探偵』(及び「仮面ライダースカルの肖像」)の回想シーンには幼少期の翔太郎と真里奈が登場するが、事件に巻き込まれた翔太郎が鳴海荘吉への憧れを抱いたのに対し、真理奈はスパイダー・ドーパントの力に羨望の眼差しを向けており、この時点で既にガイアメモリの力への欲望を抱いていたことが描写されている。
また同作の第88話では、あるドーパントが出現させたティーレックスを見たダブルに、『過去に戦った巨大なティーレックス型の敵』として比較・言及された。
客演
『レッツゴー仮面ライダー』では翔太郎とフィリップを囲むモブ怪人として登場した。
『仮面ライダーウィザード』最終回にビッグ・ティーレックスが登場した。こちらは人間がメモリで変身した訳ではなく、魔宝石の世界の住民が変身した個体と思われる。
余談
第6話の事件後のミニドラマにおける左翔太郎の妄想にも登場している。
スーツは後に親子丼・ドーパントに改造された。その後再びティーレックスに改造されている。
声を演じる飯島氏と第1-2話ゲストの津村真里奈を演じた山内明日女史は平成ライダーシリーズでの出演は今作が初。山内女史はニチアサでは『魔法戦隊マジレンジャー』にて天空聖者ルナジェルを演じていた。
事件のきっかけとなったアパレルメーカー『WINDSCALE』の洋服や帽子は翔太郎やフィリップも着用している。(要するにライダーと敵両方が着用しているブランド。)
現在でもプレミアムバンダイ限定ブランドとして様々な商品が発売されているのだから恐ろしいことである。
関連タグ
特撮 仮面ライダーW 怪人 ライダー怪人 女怪人 ドーパント ティラノサウルス 哀しき悪役
関連・類似項目
- トライセラトップス・ドーパント、ケツァルコアトルス・ドーパント、ブラキオサウルス・ドーパント…同じ恐竜系カテゴリのドーパント。演者が戦隊ヒロインを演じた事がある点が共通。
- インビジブル・ドーパント、イエスタデイ・ドーパント…同じく依頼人として鳴海探偵事務所にやってきた女性ドーパント繋がり。演者が戦隊OGという繋がりもある(イエスタデイの方はなんと同じ作品のOG)。
- トードストール・ドーパント…漫画に媒体を移したダブルの『最初の事件の依頼人』にして、『依頼の裏に潜んでいた』『"T"で始まるメモリ』のドーパント。変身者が男性であること、最終的に変身に失敗したためダブルと交戦せず捕らえられた点で異なる。
- 恐竜グリード、レックス・デッドマン、エックスレックス…ティラノサウルスの怪人である。