概要
仮面ライダーWの決め台詞。左翔太郎が鳴海荘吉から受け継いだセリフでもある。
翔太郎曰く、「街を泣かせる悪党に、俺達が永遠に投げかけ続けるあの言葉」。
(一度、天然人たらしである雪村姫香(ナイトメア・ドーパントの被害者)に対して呆れながら言ったこともあるが)
フィリップと翔太郎がWに変身した後、左手(ファングジョーカーの場合は右手)の人差し指で相手を指差しながら、2人合わせて言うのがポイント。サイクロンジョーカーエクストリーム時に、指ではなく剣で相手を指して言ったこともある。
また、相手が複数の場合は「お前達」と複数形になる。
ただ、実際に相手の返答を求めての台詞ではなく、一方的に言い放った後返答も待たずに攻撃する事がよくある。劇中で相手がまともに罪の数を答えた事も翔太郎達が相手の罪を数え上げて糾弾した事もない(もっとも、メモリブレイク後に罪を数えることになっている可能性はあるが)。そして後述の荘吉のように、セリフの前に自分の罪を数え上げる事も一切なかった。
『ビギンズナイト』の出来事を経て、Wの2人は街を守るため、そして翔太郎は「自分で勝手な決断をしたこと」、フィリップは「自分で決断せずに生きてきたこと」というそれぞれの己の罪を償うために戦っている。
前述した通り元々は荘吉の決め台詞だが、その誕生秘話は映画『仮面ライダースカル メッセージforダブル』で明らかとなった。
ちなみに「数えた罪の数だけ何かをする」とか「それだけ罪を犯したのだから裁かれて当然」といった趣旨の発言はしていない。あくまで「自分がどんな罪を犯したのか解っているか?」と言っているだけで、法の執行権を持たない探偵らしいと言えばらしい台詞である(警察官である照井竜は相手に裁きを下すような台詞を言う事がある)。
「一つ、俺はいつも傍にいる仲間の心の闇を知らなかった。
二つ、戦う決断が一瞬鈍った。
三つ、そのせいで街を泣かせた。
俺は自分の罪を数えたぜ、マツ…
さあ、お前の罪を……数えろ」
壮吉は、ドーパント達とスカルとなって戦う覚悟を決め、スカルクリスタルから仮面ライダースカルに初めて変身した時からこの台詞を言うようになった。
(ちなみに彼は指差した後、「数えろ」の時に手首を軽く捻って掌を上に向ける)
ちなみに翔太郎も映画『仮面ライダー大戦』で「俺は自分の罪を数えたぜ…」と言っている。……が、カットされてしまったのか何の罪を数えたのかは言っていない。
作中の内容から類推はできるものの、いくつ数えたのか詳細な内容は不明になってしまった。
が、正統続編『風都探偵』にて、翔太郎とフィリップの二人の罪が語られた。
また、後述の関連タグにもあるようにWを模した形態に変身したライダーがこのセリフを言う事も。ただし、皮肉にも該当ライダーのほとんどが後に罪を数える側になってしまった者ばかりである。なお、ジオウの場合は「お前の罪を教えて?」か「お前の罪を教えろ!」、バイスの場合は「お前の罪を償え」と台詞に若干の変化がある。
これに該当しないライダーは、『ガンバライジング』限定ではあるものの仮面ライダーエグゼイド ダブルゲーマーレベル2に変身する宝生永夢ぐらいである(完全な被害者であるが原因側に分類できなくもなく、小説版で明かされた真実も含めれば罪を数える立場に入るかもしれない)。
同じくガンバライジング限定でWアームズに変身した城乃内秀保、ダブルフォームに変身した桐生戦兎も罪を数える側である。
(なお、葛葉紘汰に関しては微妙なラインではある)
常磐ソウゴは未来の姿を踏まえると罪を数える立場に入るに思えたが、実際には他人の罪を数えさせられる「危険」に付きまとわれていた。
『ガンバライジング』でWのプログライズキーを使用した不破諫も無自覚とはいえ罪を犯している。
返答
本編
「罪の無い人生など、スパイスの効かない料理だよ」
ガイアメモリと出会うことで、彼はようやく己の生に意味を見出した。
作中で返答したのは彼が初めてである。
極悪人ながらも自分の行動が悪だと自覚していたことが窺える。
『ライダージェネレーション2』でも、同様の台詞で返答する。
『シティウォーズ』では、「数えようにも、覚えちゃいない」というニュアンスで言ったとのこと。
「教えてやる、俺は負けてはいない! たまたま風が吹いただけだ!!」
『仮面ライダージオウ』においてジオウWアーマーから「君はWに倒されたんだよね?」「さあ、お前の罪を教えろ!」と問われたことに対する返答。「数えろ!」ではなく「教えろ!」と聞かれているので言い回しも変化している。
どこか負け惜しみのように聞こえるが、世界の一つや二つ永遠に破壊できるとされる仮面ライダーエターナルの力を考えれば決して間違いではなく、たまたま吹いた風= 風都の風と街の人々の想いが起こした奇跡がなければ倒せなかった存在なのは事実である。このことから、世界一かっこいい負け惜しみなどと表されることも。
「お前の罪を、数えろだと? 人を愛することが…罪だとでも……」
終盤、非道な行いにでて翔太郎達を追い詰めるが、その行動原理は愛する人への自分なりの献身だった。
しかし彼の場合、その愛した人間が「自身の欲の為なら罪の無い人間ですら平然と傷つけ、それを悪びれる所か嘲笑う程の極悪人」であり、ある意味「愛する事が罪」と言えるのかもしれない。
ただ、この後ユートピアメモリを起動させたため、「人を愛することが罪だとでもゆうトピア」とネタにされることがある。
風都探偵
「フンっ!あいにく忘れっぽくてね!過去の罪など数えようがない!」
未知のファングに変身したWに対し、吐き捨てるように言い放った台詞。いくらかの虚勢も入っているが、変身者はメモリの副作用で物忘れが酷くなっており、自分の悪行を顧みることなく開き直っている。
しかし、この後顔に強烈な飛び蹴りを食らうことになる。
ゲーム版
真面目な返答も、ギャグ交じりの返答もある。
バトライド・ウォー
「技なら2000以上あるけど…」
いや、そういう事じゃない。
『クウガ』本編中に描写された限りでは雄介の罪らしい罪はない。
まず基準を設ける。
翔一らしい返答ではあるが、彼自身は特に罪らしい罪は犯していない。ただ、終盤に姉の雪菜がアギトとして風谷真魚の父を殺害したかもしれない、という事実が発覚した時は既に亡くなっている姉の代わりに罪の意識に苛まれたことも。
「俺は犯罪者じゃねえぞ? 浅倉と間違ってんのか?」
実は(冤罪だが)彼も本編で捕まったことはある。
「数えりゃ、それで何か変わるのかよ」
敵組織が警察だったこともある巧の境遇を考えると非常に重たい発言と言える。
また、彼の場合「戦うことが罪なら…俺が背負ってやる!」と、同じく罪に関する台詞を持っている。
「俺の罪か。悪いが、それを数えるのはあんた達を目覚めさせてからだ!」
無いとも否定しなければ、向き合う潔さを見せる複雑な在り方を見せている。
「罪を数えろ、か…面白い事言うんだな、君たちは」
大人の貫禄を持ちながら、華麗に流す。
「おばあちゃんが言っていた。 正義とは俺自身。俺が正義だ。と… たとえ罪を犯すことになっても、俺は俺の信じた道を往くだけだ」
『ジョジョ』っぽい言い回しである。
「正義とは俺自身。俺が正義だ」は『カブト』本編にも登場した語録である。
「なんだてめえら、時間警察か何かか? 目を覚ましても逮捕とかすんじゃねーぞ!」
時間軸的には『EPISODE YELLOW』の後なのだろうか?
「僕はある意味、生まれた時から罪を背負っているといっていいかもしれない…でも僕は、その罪も背負ったまま生きると決めたんだ! だから、僕はもう迷わない…!」
真面目な台詞だが、「父親の方が罪深い」と言われたりしている。
しかし、「いくつかの世界が滅びようがそこでどれだけ人が死のうが構わない」という意図の発言や思想をしたこともありそれは背負っていくのだろうか…?
「罪を数えろ、か…その台詞、自分に向けられると、けっこう堪えますよね」
彼が言う罪とは恐らくは「手が届くのに手を伸ばさなかった」のことなのかもしれない。
『MOVIE大戦CORE』において、仮面ライダーコアに対して三人で言っていたりする。
「罪、ねぇ… ほら、俺って、罪作りなナイスガイだからさ」
伊達さんらしく軽いジョークを交えた返答。
「俺の罪か…たくさんあるけど、その中でも重いのは、あいつをこの手に掛けたことだろうな…」
この発言からして、未だに引きずっている事が窺える。
「今は後ろ向きに自分の罪を数えている場合じゃないんだ。魔法使いになった、あの日からね…」
「過去に犯した罪のことよりも、今は魔法使いとして人を救っていく」というのはバハムートの件を表しているのかと思われる。
「わかってるぜ!数えてる隙に攻撃しようっていう魂胆だろ? そんな手に乗るかよっ! クーッ、俺って頭イイ!」
安定のおバカである。
因みに門矢士/仮面ライダーディケイドと如月弦太朗/仮面ライダーフォーゼは返答ではなく映画での共闘に基づく発言をしている。
ライダージェネレーション2
「そんなもん、いちいち覚えてられるかよ」/「知りたきゃ、警察に聞け」
前者はダブル、後者はスカルに対して。
克己同様、自身が犯罪者という自覚はあるようだ。
彼らしく自虐気味な返答。
どちらかというと被害者と言えなくもないので、数えさせる方なのかもしれない。
ライダーレボリューション
「人間どもが全ての罪を数えきったらオレの罪を数えてもいいぞ。ははははは!一体、何年、いや、何十年かかるんだろうな!」
人類を脅かす存在なれど、その悪意は元は人間たちのもの、悪意ある人間に虐げられた人造人間の訴えにはフィリップも「言っている事は実に正しいけどね」と納得せざるを得なかった。その罪は果たして何十年単位で数えられる程の物なのだろうか…?
確かに星の数ほどというわけではないだろうが、友人を殺害した件や人体実験とも解釈できるゾディアーツスイッチの件など数え切れないほどの罪を犯しているのは事実であろう。
「そんなものは何一つない」
これまで以上にシンプルかつ自信満々な返答。
一見すると単なる罪を罪と認識していない悪人に見えるが(間違ってはいないけど)、本編での言動を振り返るに、どちらかと言えば、たったひとつの希望の為に自己を正当化しているといった方が正しいか。
「オレに罪があるとすればそれはBLACKに敗れた事だ!」
これは世紀王としての使命を意味しているのか、本人のプライド的な意味なのか、それは彼のみぞ知る…。
特に反応なし。
「それはえっと…まず一つ目は…」/「やめろ相棒!そんなのに付き合ってたら明日になっちまうぞ!」
数ある返答の中でも珍しいコミカルなバージョン。影山が素直に答えていた辺り、いくつか心当たりがあるらしい。
「千恵の…事か?あれは…罪ではない。裁きだ!」
自分を裏切った元恋人を殺したことを思い出しての返答。
しかし、第17話での言動や言い淀んでいる様子を見る限りでは、罪悪感が全くないわけではなく、自己を正当化しようとしている発言であることがわかる(実際に相手にも非はあったので、正当化もやむなしである…殺人を犯した時点で罪である事には変わりはないが)。
グ「それはちょっと時間がかかるなぁ。」/ウ「私に罪など一切ない…」/ゴ「あるとすればたったひとつ…ロイミュードどもの反乱を許し、 肉体を奪われた事だ!」
もはや何も言うまい…。ちなみに、ご丁寧に翔太郎は数え終わるまで待っていた。
トラベラーズ戦記
「罪を重ねることなど、軽いものだ。あの方の崇高なる願いを叶えるためならばな!!」
罪への認識の軽さが故に我望からの扱いも軽かったと言える。
というより、我望と江本は友を手にかけてしまったことを15年以上経過しても後悔している節がある。
皮肉にも天秤座は正義の女神の天秤がモデルとなった星座である。
フォーゼのテーマに沿った哲学的な返答。
派生関連
たくさん指を差されたい人ご用達の検索タグ。またこのポーズを別キャラにさせたイラストにもつく場合があり、よく描かれる対象として東方Projectの四季映姫ヤマザナドゥが多い。設定上閻魔様とされるので、自然とネタになったようだ。
また昨今、上記以外に特定の対象に危害が及んでいるもしくは、実際に危害に遭っている対象が描かれているなどのイラストに付く場合も稀にある。
前者の「特定の対象に危害が及んでいる」場合は、描かれるキャラに対する感情に関連して付くことが多い。
特に後者の「実際に危害に遭っている対象」については、公式攻略本でサンドバッグが推奨されてしまったピンクの可愛いモンスターと、道場主と呼ばれるオレンジの可愛らしいモンスターが描かれたイラストに付くことがある。
詳しく知りたい?覚悟ハヨイカ…!
余談
元ネタはフィリップ・マーロウが主役の小説「大いなる眠り」の映画化作品である「三つ数えろ」と思われる。
フィリップ・マーロウは作中でも荘吉が「俺の大好きな男の中の男」と評し、フィリップの名前の由来となった他、「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ」と台詞を引用している(決してこっちが元祖ではない)。
ちなみに映画の中での「三つ数えろ」は「三つ数える間に女の居場所を言え」や「三つ数える間に外へ出ろ」と脅迫のために3カウント数えるための台詞で、罪の数ではない。
『仮面ライダースカル メッセージforダブル』に鳴海荘吉役の吉川晃司氏が出演を依頼された際、吉川氏は「荘吉が亜樹子に死ぬまで会わなかった理由」と「荘吉が『お前の罪を数えろ』と言うようになった理由」を描いてほしいと要望。
それを受け入れた場合、脚本は大幅な書き直しをすることになるのだが、塚田英明Pは「吉川氏は流石だ」と納得し、映画にて「お前の罪を数えろ」誕生秘話が描かれることになった(ディレクターズカット版オーディオコメンタリーより)。
大のライダーファンで知られる、プロレスラー棚橋弘至(新日本プロレス)が矢野通との抗争時に多用しており、煽りPVでは棚橋のこの台詞に矢野が「テメェで数えろ!」と言い返すという編集が行われている。
関連イラスト
W関連
模写・派生タイプ
関連タグ
仮面ライダーW
仮面ライダーダブル 仮面ライダースカル スカルクリスタル
左翔太郎 フィリップ 鳴海荘吉
呉島光実、深海マコト:映画やネットムービーでダブルを模した形態になった時にこの台詞を言っていた。前者は本編で後々、後者も外伝で罪を数えるべき立場になっていった。
常磐ソウゴ:映画でダブルを模した形態に変身した際、「さぁ、お前の罪を……教えて?」という少しズレた決め台詞を言っている(ちなみにTV本編で変身した際には「教えて」が「教えろ」に変わっていた)。当初は彼もまた、後の未来で最低最悪の魔王となり、自分の罪を教えるべき立場に回る事になる……と思われていたが、実際は他人の罪を数えさせられる立場にあった事が後に判明した。
イーグルゲノム:ダブルをモチーフにした形態で、変身音声に「お前の羽を数えろ!」と入っている。更にバイスも「お前の罪を償え!」と少し違う台詞を言い放っている。
RO635(ドールズフロントライン)…戦闘中のセリフでこれを発言する。そして、見事に罪深い相手を撃破した。また本人は仮面ライダーWをモチーフとしたデザインが盛り込まれているためかなり類似点があるキャラクターである(例:どっちも探偵)。
トレーズ・クシュリナーダ:マジで答えられそうな人(しかも犠牲者の数を律義に数えるお方)。
ゴーストライダー:変身して特殊なバイクに乗るうえ、相手に犯してきた罪の数々を数えさせて破滅させる特技を持つアメコミのヒーロー。
おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?:こちらもマジレスできなかった数えさせるネタ。
お覚悟はよろしくて?:6年後の30分違いの世界の世界に出てくる決め台詞。ポーズが、スカル版の「さぁ、お前の罪を数えろ!」に似ている。
お覚悟決めなさい!:上記番組内の追加戦士版。ポーズがW版の「さぁ、お前の罪を数えろ!」にソックリである。
民王:2015年に放送されたドラマ。『W』でフィリップ役を務めた菅田将暉演じる武藤翔(武藤泰山)がこのセリフを使用している。
3年A組:2019年に放送された、菅田氏主演のドラマ。2回ほどこのセリフをネタにしている。