「俺は如月弦太朗、天ノ川学園高校の全員と友達になる男だ!」
「なんだか良く分からねぇけど、宇宙キター!」
「カタカナ使えば頭いいと思ってんだろ!」
演:福士蒼汰
変身する仮面ライダー
概要
クラス:2年B組→3年B組
仮面ライダーフォーゼの変身者で、第1話で天ノ川学園高校に転校して来た17歳。
幼馴染の城島ユウキからは「弦ちゃん」と呼ばれている。
クラスメートの歌星賢吾とは登校初日に衝突し「俺とキミが友達になる確率は0だ」と冷たく突き放されるが、逆に意地でも友達になるべく奮起。
後にゾディアーツに遭遇したところを賢吾が駆るパワーダイザーに助けられ、ユウキたちの後をつけたことでラビットハッチに迷い込む。
そして体の弱い賢吾に代わりフォーゼドライバーを使用して「フォーゼ」に変身することとなり、3人で人知れずゾディアーツがらみの事件を解決する『仮面ライダー部』を結成するのだった(賢吾は否定しているが…)。
容姿
胸を拳で2回叩き、その手で力強く前方を指す決めポーズとリーゼントが特徴。
天高に転校してきてからも制服である青いブレザーではなく、80年代の不良をイメージした黒の短ラン&ボンタン(冬場は更にスカジャンが加わる)をずっと着続けている。
劇中ではほぼ常時リーゼントであるが、OPの髪をセットするシーンなどで本来の髪型を確認することが可能。また、頭を擦り上げる仕草を取ることもあり、これは変身前も同様(変身前だと『キュッ』という音が鳴る)。
見た目通りと言うべきか、バトルスタイルも振り構わずのケンカ殺法。
変身前、変身後ともに頭のボリュームがあるせいかよく頭突きをする。
そしてゾディアーツ相手なら、たとえ女性であれ顔面への攻撃もグーパンチも一切躊躇しない。
劇場版ではOSTO Legacyのジャケットを着用していたが、ロケットスイッチスーパーワンとペン、マジックハンド、シールド、ランチャーのワッペンで彩られているのが特徴。背中にはデカデカと友情の文字が刻まれている。
人物
友情に熱く、初対面の相手ともすぐに「ダチ」になろうとする(ダチの対象は年齢や職業を問わない)。
友達になった相手とは互いの拳を数回打ち合わせる「友情の証」を交わす。
また「(物事)は青春の〇〇だ」という風に「青春」というフレーズを好んで使う。
「たとえねじ曲がった奴でも、その部分も含めて受け入れる」を信条としており、友情を利用する打算的な後輩や『キング』の肩書を振りかざして学内で傍若無人に振る舞う独裁者、そして友のためとはいえ、一度は自分を殺した男等、各々から受けたどんな酷い仕打ちも後腐れなく許し、改心すればゾディアーツのスイッチャーや敵の親玉にすら手を差し伸べようとする程の、それこそ宇宙並みと称しても過言でない程の器量を持ち合わせている。
その延長線として、エレキスイッチやファイヤースイッチと言った強力なスイッチの力も受け入れることでその真の能力を引き出すことに成功している。
しかし彼もまだまだ成長中の高校生で完全な聖人君子というわけではなく、敵の悪どい作戦に嵌められて仲間を殺しかけてしまったり、騙されかけたりと完璧とは言い難い。
だが自身が悪いと思えばすんなりと謝るなど、素直かつ情に熱く涙もろい。
殴られたら殴り返す猪突猛進な剛毅さを持ちながら、オリオン・ゾディアーツとのリターンマッチでは一切の躊躇無く賢吾にバックアップを頼み背中を預ける等、意地に振り回されない柔軟さもある。
また、アクエリアス・ゾディアーツのスイッチャーであるエリーヌ須田との互いの覚悟と意地をかけたタイマン勝負には、誰も手出しをしないでくれ!誰もだぞ!と相手の覚悟を受け止めようとしている。
行動も思考も至って型破りだが、性格そのものは曲がったことを嫌う真っ当なものであり、一般常識や礼儀に対して意外と細かいなど、しっかりとした部分も持ち合わせている。
その為、基本的に目上の人間に対しては敬う態度を忘れず、相手が周囲から鬱陶しがられ、自分に対しいちゃもんを付けて絡んでくるメンドくさい先生や自分を”不良”として偏見を向け、露骨に理不尽な態度を向ける先生であっても教師である限り、面と向かって反抗したりする事もなければ、授業態度も至って真面目で、クラスメイト達からは少々変わり者と思われながらもムードメーカーとして親しまれている描写が見受けられる。劇場版やネット版を見るに、番長介のようなワルにも信頼されているようである。
また、広く真摯な交友関係に鍛えられた鋭い人物眼の持ち主でもあり、細かな癖からリンクス・ゾディアーツのスイッチャーを特定し、表面だけの付き合いをしようとした流星も「愛想はいいが笑っていない」と見抜いてみせた。
一方で学校の成績はあまり良くなく、第7~8話で(佐竹の不良嫌いもあって)問題児に行う補習を受けたがあまり効果は無く、第23話で返された学年末テストの成績は4点だった。
第37話の宇宙飛行士選抜試験の筆記テストにおいても得点は合格基準に達しておらず、ボーナス問題に救われ合格する始末。
普段の楽観的且つポジティブシンキングな言動からバカと認識されやすいが、先述したように鋭い洞察力や機転の効きやすさを持っている事から、決して物覚えが悪いというわけではなく単なる勉強嫌いである模様。
実際、その気になれば、それまで全く無経験だった事(ボクシング、釣り、ギターなど)もほんの数分から数時間の練習だけで基礎程度のレベルにまで達する事ができていることから、寧ろ学習能力は人並み以上に高い事が窺える(両親の職業も相応の学力を必要としていたので遺伝だと思われる)。
そして、真摯な性格もあってか見た目によらず意外と異性にモテる(ただし弦太朗本人は無自覚)。
ちなみに好きなラーメンの味は醤油味(第11話)。
逆にオカルトチックな事や虫が苦手で友子が首からぶら下げていたセミの抜け殻(入りの瓶)にビビっていた。
小3の時に両親が交通事故で他界し、以後はバイクチームのメカニックをしていた祖父の如月吾郎に引き取られて全国を転々としていた。
友人を作りたがるのは、両親の存命時に新しい友人を家に連れてくると喜んでもらえたことがきっかけである。
両親は何らかの高度な分野の技術者だったらしい…とされていたが、後にメインライターの中島かずき氏より「税務士と弁護士です」と発表された。
別作品との共演時
また、先輩ライダー達に対しては総じて、彼なりに敬意を払った態度を向けている。特にアマゾンライダーとは『トモダチ』繋がりで良い関係になっている。
中にはそんな弦太朗の敬意を邪険に扱った先輩もいたものの、その時は状況が緊迫していたものだったので、中の人が原典と同じ人であるのなら、平時であれば寧ろ意気投合してダチになっているかもしれない。
他媒体展開では友情への熱さにさらに拍車が掛かっており、ロボットや迫害を受けた過去から旧人類への叛逆に乗り出した超能力者、超ネガティヴな兄弟、果てはイライラしたというだけで人を殺す奴や自我の存在しないライダーや風都史上最悪のテロリストにまで友達の輪を伸ばそうとしている。
しかしながら、彼らの悪行に対してはきちんと異を唱えた上でダチになろうとしているし、XVⅡが攻撃された際には血も涙も無い宇宙鉄人に対して本気で怒りを露わにしているので、我慢に限界がないというわけではない。
他にも、宇宙海賊を一風変わった転校生と解釈してダチになろうとしたり、36番目のスーパー戦隊に宇宙キター!を伝授したり、世界の破壊者や宇宙警察とダチになってヒーロー達の救援に駆けつけたり、未来からやって来たウルトラマンと必殺技を決めたりと、仮面ライダー以外のヒーローとの関係もかなり良好。彼の友情の輪は銀河のように止まるところを知らない。
特に『ロストヒーローズ2』ではパーティメンバーによってサブクエルームでの会話パートやクエスト中での会話パートが変わるシステムであるので様々なヒーローとの掛け合いが楽しめる。
本家では関わりの薄かった太陽の子を先輩と呼んだり、学生ガンダム達と出身校について語り合ったりするシーンもある。
ちなみに友情の証を初めて行った相手は意外にも古の魔法使いだったりする。
基本的には先輩ライダー以外との立場は対等だが、流派東方不敗継承者は物語の途中から先輩判定になる(知り合った当初は呼び捨て)。
なお、ガゾートに関しては「トモダチ」という言葉を発する様を見て最初はトモダチになろうと考えていたようだが、相互理解不可能な生態を知って恐怖するシーンがある(ウインド・キューブにてフォーゼを連れていると発生する)。
そして5年後…
『MOVIE大戦アルティメイタム』では5年後の姿が描かれ、天ノ川学園高校の教師となりグレーのスーツ姿を披露した。
そして劇中と同じく5年後、2017年12月公開の『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』で約5年ぶりに登場。こちらは『MOVIE大戦アルティメイタム』の前日譚に当たる。
宇宙へ飛び立つユウキとそれをサポートする賢吾の2人を見送るためにロシアに滞在していたが、JKからの連絡で財団Xの暗躍を知り帰国。
財団Xの科学者・最上魁星が変身したカイザーリバースの攻撃を受けそうになっていた宝生永夢と万丈龍我を救助し、自身はフォーゼに変身して立ち塞がったダミーのホロスコープス軍団と相対する。
ダミーホロスコープス撃退後は他のレジェンドライダー達とも合流し、財団Xが量産したXガーディアン軍団の殲滅に貢献。
事件解決後、別れの際にビルドこと桐生戦兎と友情のシルシを交わしたのだった。
仮面ライダージオウでは…
第4話ラスト、天ノ川学園高校にて後ろ姿らしき姿が映された。
第5話でのアナザーフォーゼの誕生に伴う歴史改変によりフォーゼではなくなっているが、現代(2018年)でも正史通り天ノ川学園の教師、そして仮面ライダー部顧問となっており、家出した生徒を探すため学校を空けていた。
しかし常磐ソウゴの来訪には備えており、「いつかすっげぇ奴が来るからこれを渡してくれ!」とフォーゼライドウォッチを先代顧問の大杉に預けていた。
福士氏のスケジュールの関係上(当時主演映画3本撮影の真っ只中だった)、今回は後ろ姿のみの登場であり、オリジナルキャストである福士氏は仮面ライダー部室内にあった学生時代(本編放送当時)の写真、及びライブラリ音声での登場となった。
その後、第6話終盤でソウゴがファイズとフォーゼにブランクウォッチを渡しに向かったことから、2011年にてブランクウォッチを受け取った模様。
余談
企画段階では強面で不良寄りのキャラクターであったが、演じることになった福士蒼汰氏に合わせて笑顔の似合う現在の弦太朗のキャラクターへと変更された。
ちなみに名前の由来となった如月(2月)の誕生花はツルニチニチソウで、花言葉は『生涯の友情』だったりする。
まさしく、弦太朗の性格を現した花言葉といえよう。
また、2016年のドラマ『お迎えです。』ではキャラが違うが福士蒼汰が堤円を演じている。しかも宇宙つながり!
関連タグ
仮面ライダーフォーゼ フォーゼ 主人公 歌星賢吾 城島ユウキ
風城美羽 JK(ジェイク) 大文字隼 野座間友子 朔田流星 大杉忠太
仮面ライダー部 宇宙キター! 天ノ川学園高校 園田紗理奈 佐竹剛 速水公平 宇津木遥 我望光明
平成ライダー主人公