「私はあなた、だからあなたが抑えている黒い欲望をかなえてあげたの!」
「もうすぐあなたのもの、ぜ~んぶもらうよ!」
概要
第43話で覚醒した11人目のホロスコープス。
キグナスのように特殊な星座となっており、変身した瞬間にスイッチャーが2つの人格に分裂する特異性を持つ(闇ユウキのページも参考)。
無邪気な子供のような性格で「宇宙流行れ」の落書きや水かけなどの単なるイタズラから風城美羽を突き落とすなどといった危険な行為も遊び半分で行う。
その身体はとても身軽で、アクロバティックな動きで敵を翻弄し、触れれば即爆発する赤いカード「リュンケウス」と、ジェミニの好きなタイミングで爆発させれる青いカード「イーダス」を使い分けて攻撃する。
また、超新星の能力で分身「ジェミニ・ノヴァ」を作り出すことができ、しかも倒されれば大爆発を起こすという能力まで備えている。
反面爆発攻撃以外は特殊能力は持ち合わせていないが、格闘戦はそれなりに実力はある。
双子座はタロットの大アルカナで「恋人」と位置付けている為、それを意識した訳ではなかろうが、元々変身者の城島ユウキが我望を尊敬している影響もあってか、闇ユウキも我望=サジタリウス・ゾディアーツの事を「サジタリウス様」と言って非常に懐いており、我望自身も「一緒に宇宙へ行くパートナー」、「同じ星からの声を聞いた(プレゼンターの声を聴いた)」など意味深な事を口にして、この使徒に他のホロスコープスにも見せない愛着を持っている。
「高校生女子に口説き文句みたいなことを言う理事長」というと何だか危ない香りがしてしまうが、我望の記事にもある通り我望は同じ志を共有できる相手にはとても甘く、あくまで「年下の同志」としてジェミニをかわいがっていたのだと推察できる。
また、双子座と射手座の深い繋がりが反映された結果だという考察もある(後述)。
ライダーシリーズのヒロインが人外、怪人になるのは今までにもあったことだが大抵が物語に重要な要素になるのに対し、ジェミニは2話という少なめの出番や人格が分かれるという点などかなり珍しい。
(短期間という点では仮面ライダービルドで滝川紗羽のストレッチスマッシュ、石動美空のCDロストスマッシュが登場した。)
覚醒前はこじし座のゾディアーツだったようで、スーツもシルエットのみだが、スミロドン・ドーパントの流用。
外見
身長218㎝、体重182㎏。
道化師のような姿をし、身体の中心からチェス盤の様に互い違いに白と黒に色分けされ、首には黄色いマフラーを巻いている。肘部分には手袋のようなオブジェがある。
身体の随所には双子座のコアがちりばめられているが、こちらも右半身は水色、左半身はピンク色に色分けされている。
ホロスコープスのクロークはヴァルゴ・ゾディアーツと同じ形だが色違いの物を使用していた。
身体の色が左右で異なりマフラーを付けている点から、仮面ライダーダブルが裏モチーフにも見える。実際に劇中でもフォーゼを分身体で爆殺しようとする時「これで決まりだ!」とダブルの決め台詞を言っている。
劇中での活躍
※第43・44話以降のネタバレを含む為、記事の閲覧には注意
初戦ではユウキが変身したと思い込み困惑するフォーゼとメテオを相手にカードの能力で翻弄し逃走、後に監視カメラにより闇ユウキである事を見抜いたが闇ユウキは本物の部屋に侵入し再び戦闘、サジタリウスの援護もあり戦いを優位に進め「光」を消し去ろうと意志が強かった為、短時間で超新星を獲得し分身体の大爆発でメテオに重傷を負わせ、超新星を得た事で力が強くなった為、戦いの最中、ユウキの存在が薄くなり、顔が白いデスマスクになってしまう。
ユウキの顔を手に入れたのをいい事に自身を偽って彼女の家に居座り、彼女を更に精神的に追い詰め、あえてジェミニスイッチを本物のユウキに取らせる(これにより、ユウキ(光)が一時的にジェミニ化する)が、逆にそれが偽物を追い詰める結果となってしまう。
というのも「存在」が薄くなりすぎたユウキ(光)は変身してもまともに戦えず、リミットブレイク(クロー、チェーンソー、スパイク、シザースと殺意MAXの組み合わせ)でいとも簡単に倒されたジェミニを不審に思った賢吾が気付いた為に、闇ユウキはユウキ(光)からスイッチを奪い返し逃走する。
真のジェミニを誕生させる「星の儀式」の生贄とする為にユウキ(光)を連れ去りライダー部員と対峙するが、弦太朗が幼い時の大切な約束を思い出したことでユウキが元に戻りその反動から闇ユウキの存在が希薄となり元に戻ってしまい変身。
レオとサジタリウスの援護を受けるが、レオが変身したカプリコーンの音波攻撃が何かの力によって防がれ何かを感じ取ったサジタリウスはレオを連れ撤退、残ったジェミニは分身体の力で倒そうとするが流星から受け取ったメテオストームスイッチで爆破エネルギーを吸収され逆に跳ね返されダメージを負い、コズミックステイツにより宇宙へ運ばれ、ライダー超銀河フィニッシュを受け爆散した。
スイッチは立神に回収される(なお倒された際爆発の中に闇ユウキの仮面の顔が浮かび上がった)。
第46話でジェミニ・ノヴァが再登場し、ホロスコープスの本拠地である赤い部屋に来た弦太朗、流星、ホロスコープスを裏切った速水公平を部屋毎爆殺しようとした。しかし爆発に巻き込まれたのは速水のみ(後に生存が確認)であり、2人は脱出している。
この分身体は恐らくジェミニに変身したレオが生成した個体と思われる。
備考
モチーフとなったふたご座といえば、大神ゼウスの双子の息子、カストルとポルクス兄弟である。
この二人のうち兄カストルは母親と同じ人間だったが、弟ポルクスは父親と同じく神として生まれたという事実が存在する。ゾディアーツでいうとさしずめ普段のユウキがカストル(人間)で闇ユウキがポルクス(神)と言ったところだろう。ユウキの方を消そうとしたのも神話でカストルが亡くなるのと合致する。またこの兄弟は数多くの英雄神を育てたケンタウルスに師事し、師弟揃って巨大な帆船に乗り冒険を繰り広げるという神話も存在する。こうしてみるとかなり前からフラグが立っていた事が分かる。
なお、ジェミニの武器である「イダスとリュンケウス」とは、カストル&ポルックスの従兄弟の名前である。
またジェミニと闇ユウキ役の今野宏美氏は「百獣戦隊ガオレンジャー」以来の特撮出演となる。今野氏は子供の頃から特撮の悪役が大好きで、小学校高学年の頃友人に声優になれば悪役などいろんな役ができるとアニメ雑誌を見せられ、声優になろうと決意したと話しておりこの役で遂に念願の特撮の悪役を演じる事になった。
またこの回では前作のラスボスの神尾佑氏がユウキの父親役としてゲスト出演しており、その影響かユウキの家ではクスクシエよろしく食事の時にその料理の国に合わせてコスプレしたり、我望が「新しい城島ユウキの誕生だ!」と鴻上会長にそっくりな台詞を放っている。
また、ピエロと双子座をモチーフにしたキャラは一年前の一時間前の番組にも登場し、ネットでは『戦犯』と呼ばれている。(しかもジェミニ・ゾディアーツ自体使っている武器がカードという偶然)
さらに、変身者の城島ユウキをローマ字変換し並び替えると「Iam soujikyu」(私は双児宮です)となる(「城島ユウキ」の由来は某伝説のライダーであるためおそらく偶然である)。
ファイナルステージでは「闇の王」なる敵の手により復活、本編は彼女への救済処置的なストーリーとなっている。
第43話での戦闘でメテオストームへの強化変身を許した場合、この時点で完封されていた可能性が高い。前述の通りメテオストームスイッチは爆発エネルギーを吸収する効果を持っているからである。
あれ?フォーゼに使わせる為にこのような展開にしたのでは・・・?
なお、第44話の再戦でフォーゼはメテオのスイッチ2種類とも使用した事になる(メテオスイッチは映画版で使用)。
ジェミニ・ダミー
映画『みんなで宇宙キターッ!』ではインガ・ブリンクの作り上げた複製個体が登場。サジタリウス・ダミー、ヴァルゴ・ダミー、ピスケス・ダミーと共にしぶとく生き残っていたが、突如現れた謎の魔法使いによって纏めて撃破された。