結城丈二とは『仮面ライダーV3』の登場人物の一人で、ライダーマンの変身者でもある。
劇場版『仮面ライダーディケイド』にも、リ・イマジネーションされたキャラクターとして登場。所属組織、右腕を失った理由など若干の設定の違いがある。
概要
演 山口暁
物語の終盤に登場した青年。
孤児とも、幼少期に父親を失って母子で窮乏に立たされていたとも言われるが、デストロン首領にその才能を見出され、高等教育を受ける機会を得る。
ゲーム『正義の系譜』では田所博士に引き取られてデストロンに入る前にその下で様々な事を教えられ、デストロンに移った後も連絡し続けていたらしい。また『HEROSAGA』ではデストロンに入った後に母親に高額の仕送りをしていたが母親はデストロンが悪だと気づいてそれを使わずに息子丈二の目を覚まさせようと餓死してしまった。
その後はデストロン技術班の筆頭として働いていた。
京都大学工学部の博士号をもち、IQ200(本郷猛はこの3倍の数値である、ショッカーが欲しがったわけだ)を誇るデストロンの優秀な科学者であったが、その存在が自分の地位を脅かすと危惧したヨロイ元帥により、裏切り者の濡れ衣を着せられ、処刑されることになってしまう。
テレビマガジンの設定では幼少期に両親を交通事故で失い人間の身体の脆さを痛感、それに負けない丈夫な身体を作り上げてみせるという決意から人体の改造に傾倒していったとされる。デストロン加入後は組織の理想を信じていた事から改造手術も平和利用の為だと信じておりテレビマガジンの特写では、劇場版に登場した怪人タイホウバッファローを「ダムの爆破解体を安全に遂行できる人材」として結城が改造をしている。
硫酸のプールで右腕を溶かされてしまったが、部下である研究員達の手によりかろうじて脱出後、彼らの手術により、高性能の義手と仮面を身につけ、デストロンの天敵たる「仮面ライダー」を模したライダーマンとなる。
当初は、ヨロイ元帥に対しての復讐心で戦っていたが、仮面ライダーV3・風見志郎の説得とその生き様に感化され、人間の自由を守る為戦う事を決意する。
また、ヨロイ元帥への憎しみは持つものの、デストロン自体は正義の組織と信じていた事もあって、V3とデストロン首領が対峙した時は、思わず首領を庇ってしまう事もあった。
その後、V3と共にライダーマンとしてデストロンと戦っていたが、東京を狙うプルトンロケットを破壊する為、自らロケットに侵入し、大空に散っていった。
「ライダーマン、結城丈二の最後を見よ!!」
彼の活躍にV3は“仮面ライダー4号”の称号を与え、盟友の死を悼んだ。
しかし、後に奇跡的に生存していた事が次回作である『仮面ライダーX』の劇場版で判明し、この映画で日本に帰国するまではタヒチで戦っていたことが本人の口から語られた。
そしてこれ以降のシリーズにおいてV3と共に後輩達のピンチに駆けつけている。
生存の理由については、1号・2号に救出された等の諸説あるが作中では明らかにされていない。作品によっては記憶喪失になったり、全身改造をしたりしている。
また、ライダーが集合する作品等では多くの主役ライダーと共にライダー4号として、ライダーの一人としてカウントされる事が多い。
『ストロンガー』客演時には何故か風見を「風見先輩」と呼び、敬語で話す等、子分あるいは舎弟になったかのような描き方をされていたが、山口氏の遺作となった10号誕生!仮面ライダー全員集合!!では再びV3本編のような対等の関係に戻っている(ちなみに最初期の設定では風見は昭和25年生まれ、結城は昭和22年生まれで結城の方が3歳年上だった)。
『仮面ライダーEVE』第2巻では立花藤兵衛(萬画版)に招聘され、八面六臂の活躍を見せている……というか、ライダーマンファンは必見です。
『新仮面ライダーSPIRITS』15巻では大学時代の回想シーンが描かれており、環境問題を解決するための「ユートピア原理」を研究していたが、倫理的に問題があったために学会からは「世間知らずの正論」「医学と政治の統一などファシズム」「ありもしない世界の話」などと批判され、当の結城も理解を求めるのではなく理解しない者達に逆ギレする体たらくであった。
その後、一般人に変装したヨロイ元帥にスカウトされてデストロンの科学者となった。
ディケイド版
劇場版「オールライダー対大ショッカー」に登場。演じたのは主題歌を担当するGACKT。
「ディケイドの世界」に登場する大ショッカーの科学者の一人であり、過去に大ショッカーの大首領であった門矢士によって、右腕を奪われている。
その後は、大ショッカーと門矢士への復讐の為に行動していたが、首領の座を奪われ、仲間や家族を失い、死に場所を求める士に対し「命ある限り戦う、それが仮面ライダーだろう。」と奮起を促している。
一応原作のライダーマンとはパラレルの存在(いわゆるリ・イマジネーションライダー)にあたり、最終決戦に駆けつけた昭和版ライダーマンと彼は別人だが、雑誌媒体ではハッキリとライダーマン=結城丈二と紹介されている。
元々はGACKTが特製レザースーツとサングラスを身に着けた姿で新生「ライダーマン」として登場予定だったのだが、スーツの製作期間やスケジュールの関係で見送られ、ブラスターアームのみを身に着けた姿となった。
金田監督によると、脚本段階ではGACKTライダーマンが変身して戦うシーンも考えられており、本来なら昭和ライダーマンの活躍の予定はなかったのだが、上記の関係でGACKTライダーマンが変身しなくなったために、原作版の方にもやはり見せ場が必要だろうということで後から撮り足されたものであるとのこと。
なお、漫画版ではリイマジ結城丈二が終盤に現れるライダーマンと同一人物ということになり、ちゃんと変身シーンを見せている。(通称:仮面ライダーガクト)
また、本作の主題歌でもある、「The Next Decade」のMVでは彼のアナザーストーリーが描かれており、ライダーマンとしての変身こそなかったものの、本編では描かなかったブラスターアームを使ったアクションシーンが描かれており、気になる方は見てみるのもありかも?
『仮面ライダーTHE NEXT』との関連は不明。
容姿
黒髪で首の辺りではねっ毛気味の短髪である。服装は基本ブレザーやスーツ、またはコート姿。
義手である事を隠すためか右手だけ黒い手袋をしている(客演時には両手に手袋をしてるときもあるししてない事も)。
ディケイド版のリ・イマジネーションの方は黒いベストに白いシャツのラフなスタイル。長髪ぎみの黒髪である。
関連タグ
城島ユウキ・・・『仮面ライダーフォーゼ』の登場人物。彼女の名前は「結城丈二」のもじり。他の仮面ライダー部の面々も昭和ライダーの名前をもじったネーミングがされている。
ジョージ・狩崎…名前が同じ令和ライダー第3作の登場人物で、彼も科学者で後にライダーに変身する。
木梨猛・・・(ある意味で)リイマジ結城丈二と色々と共通点を持つ特撮キャラ。
エルノラ・サマヤ:右手が義手でなおかつ科学者にして復讐鬼となった女性。ただしこっちは復讐を娘に託している模様。