「変身!」
『Open Up』
「誰でも、運命と戦うことはできるはずです…!! 違いますか!?」
CV:北条隆博
スーツアクター:岡元次郎
変身者
・上城睦月
概要
伊坂/ピーコックアンデッドがバトルファイトで勝ち残るため、自らの能力であるマインドコントロールによって烏丸啓を初めとする元BOARD研究者を利用し製作させたライダーシステム。ラウズカードのスートはクラブ(♣︎)。
後述する「リモート」の効果で、封印されたアンデッドを解放し、使役して敵を襲わせる戦法を得意とする。伊坂が封印された後も、カードと化したスパイダーアンデッドが変身者の精神に働きかける事で、人間を襲わせたりアンデッドを解放させたりしていた。
変身者
睦月は仮面ライダーシリーズでは初の現役高校生が変身する仮面ライダーでもある。
なお、本作以降においては、『仮面ライダーディケイド』の尾上タクミや『仮面ライダーフォーゼ』の如月弦太朗などが登場している。
睦月の他に元BOARD職員・桐生豪が変身した事がある。
この2人は封印されたスパイダーアンデッド自身が、自分に適合できる人間として選定した人物である。
また、事故ではあったが剣崎一真も一瞬だけレンゲルに変身しかけた事がある。それもレンゲルバックルを装着しない状態で、白井虎太郎が落としたレンゲルバックルから出現したスピリチアエレメントに触れる形で変身したものの、剣崎はレンゲルの力に適合できずに、即座に変身が解除されている(ファンの間では剣崎の融合係数が高すぎて逆に呑み込まれると判断したスパイダーアンデッドが変身を拒否したという説が語られている)。
外見
ボディスーツは緑、アーマーは金色、複眼は紫を基調とする。頭部が蜘蛛とクローバーを模している。
ブレイドやギャレンとは異なり、スーツの名称は「〇〇アーマー」ではなく「レンゲルクロス」。
スペック
身長 | 205cm |
---|---|
体重 | 111kg |
パンチ力 | 300AP(3.0t) |
キック力 | 490AP(4.9t) |
ジャンプ力 | ひと跳び30m |
走力 | 100mを5秒 |
視力 | 「ジェネラルスコープ」で1000倍ズーム機能・透視機能を持つ |
聴力 | 「ソナーピボット」で10km先の針が落ちる音を聞き分ける |
ライダーシステムの中でも1番の新型というだけあって、パンチ力・キック力・走力はノーマルフォームのブレイドとギャレンを上回る。
視力・聴力はブレイドとギャレンの2倍の性能を誇り、聴力に至ってはブレイドキングフォームと同等。
格の違いを示すかのように全身は神秘の超金属「スピリチアエメラルド」製の金色と緑色の装甲で覆われており(ブレイドとギャレンのジャックフォームの金色の装甲は「ディアマンテゴールド」製)、頭部と胸部の装甲である「エメラルドシェル」と「ブレッシングシールド」は不可視のシールドで防護されている。
- カイザーストーン
胸部にあるクローバーを模した3つの丸いパーツ。装着者の闘争心を高める。
- スパイダー・スピリチア
額の部分にある3つの丸いパーツ。装着者に「蜘蛛の意志」を注入する。
- スピリチアリグレット
二の腕部分と太腿部分にあるリング状のパーツ。怒りや憎しみのエネルギーで腕力を高める。
などの危険な機能を搭載しており、普通の高校生だった睦月(トラウマ持ち)が呑み込まれてしまうのも無理からぬ話である。
ちなみに劇場版『MISSING ACE』では、変身に使用する♣︎A「チェンジスパイダー」の絵柄は完全封印した場合の再封印版ではなかったが、特にスパイダーアンデッドに精神を支配されることなく睦月は制御できていた(TV本編の再封印回以前に撮影・公開されたために再封印版の絵柄ではなかっただけで、完全に封印できていた可能性もある)。
アイテム
レンゲルバックル
レンゲルの変身アイテム。
♣︎A「チェンジスパイダー」のカードを装填しバックル中央部を展開すると「OPEN UP」の音声とともに「スピリチア・エレメント」というエネルギースクリーンが出現。自動的に後退するスクリーンを通過することで、身体にレンゲルクロスが生成され変身が完了する。
バックルの形状・変身手順はブレイドやギャレンと異なっており、この形式は劇場版に登場するグレイブ・ラルク・ランスのバックルに引き継がれている。
スパイダーアンデッドが完全封印されるまでは事実上の彼の身体として機能しており、剣崎らの手で保管されていたのにもかかわらず、明らかに瞬間移動したとしか思えない能力で適合者の元に現れている。
醒杖レンゲルラウザー
ラウズカード覚醒機能を持つ錫杖型の専用武器。先端にクローバーを模した3枚の刃が付いており、後端の石突部分でカードをラウズする。
ブレイラウザーやギャレンラウザーのようなカード収納機能(オープントレイ)は無く、カードはカリスと同様にベルト付属のケース「ラウズ・バンク」へ収納する。
初期能力値は6000AP。
ラウズカード
アンデッドが封印されたカード。レンゲルは基本的にクラブのカードを扱う。
詳しい種類はリンク先にて。
技
単体技
使用カード | 技名 | 能力値 | 備考 |
---|---|---|---|
♣︎4 | ライノスラッシュ | 800AP | 突進してレンゲルラウザーで突く。第42話で使用。 |
♣︎6 | ポーラーブリザード | 1200AP | 吹雪を発生させる。 |
♣︎9 | スキッドスモッグ | 2000AP | レンゲルラウザーから煙幕を噴射し敵の視界を奪う。第42話で使用。 |
♣︎10 | テイピアリモート | 2200AP | 他のラウズカードに封印されているアンデッドを解放して操る。バトルファイトの勝者が決まると使用できなくなる。 |
♥4 | ドラゴンフライフロート | 1000AP | 空中を浮遊する。劇場版で使用。 |
コンボ技
基本的攻撃エネルギーは、♣︎6「ブリザードポーラー」による吹雪。
使用カード | 技名 | 能力値 | 備考 |
---|---|---|---|
♣︎3+♣︎4 | スクリューラッシュ | 1400AP | 高速回転するレンゲルラウザーで突く。第39話で使用。ラウザーから技名の音声は鳴らない。 |
♣︎3+♣︎6 | ブリザードゲイル | 1800AP | 突き出した拳から吹雪を噴出して敵を凍らせる。第35話で使用。ゲーム版では、冷気を纏ったコークスクリューパンチを繰り出す。 |
♣︎5+♣︎6 | ブリザードクラッシュ | 2400AP | 足から吹雪を噴出しながら両足で挟み込むように蹴る。 |
♣︎4+♣︎6+♣︎8 | ブリザードベノム | 3800AP | 吹雪を噴出しながらレンゲルラウザーで突き、猛毒を流し込む。 |
♥4+♥5+♥6 | スピニングダンス | 3600AP | カリスの技と同様。玩具の仕様に合わせたのか、技名はラウザーの音声ではなくレンゲルによる自己申告である。 |
フォームチェンジ
ジャックフォーム
ラウズアブゾーバーに♣︎Q「アブゾーブタイガー」を装填し、♣︎J「フュージョンエレファント」をラウズすることでレンゲルがフォームチェンジする強化形態。
TV本編では未登場であったが、雑誌『ホビージャパン」にて連載された「S.I.C HERO SAGA」の一編「SPECIAL EDITION -FOUR CARDS-」で登場。誌上において作例と設定が公開された。
キングフォーム
ラウズアブゾーバーに♣︎Q「アブゾーブタイガー」を装填し、♣︎K「エボリューションタランチュラ」をラウズすることでフォームチェンジする最強形態。
「ブレイド…俺のキングフォームを見ろ…」
TV本編の第42話では、自ら封印された城光/タイガーアンデッドが残したラウズアブゾーバー(城が橘朔也から借りたもの)を使ってキングフォームになろうとしたが、♣︎Kのカードをラウズしたことで嶋昇/タランチュラアンデッドが睦月からスパイダーアンデッドを分離させることに成功し、フォームチェンジは失敗。変身が解除された睦月はタランチュラアンデッドの力を借りて戦い、ブレイドから受け取ったキングラウザーでスパイダーアンデッドを撃破。♣︎Aのカードに完全に封印し、支配から抜け出した。
その後は長らく役者陣やファンの間で話題に上がるのみであったが、2024年2月10日に開催された『仮面ライダー剣 20th Anniversary STAGE&TALK 兵庫公演』のステージにて遂に登場。スーツも製作された。
専用マシン
レンゲルバックルと同時期に開発されたと思われるレンゲルの専用バイク。作中のバイクで最も高い性能を持つ。
搭載されている生体コンピュータには"蜘蛛の意志"が宿っており、変身者の思考とは独立して自律走行可能(ブレイド・ギャレン・カリスのバイクも自律走行可能だが、劇中で実際に描写されたのはグリンクローバーのみ)。
どことなくクローバーキングのオートクローバーに似ている。
テーマ曲
Fracas
VideoHelperのライブラリー音源。流用曲であるため、『剣』関連のCDには収録されていない。
登場して間もない時期のスパイダーアンデッドに支配されていたシーンで多用された。
勇壮たるレンゲル
オリジナル曲でのレンゲルのメインテーマ。
脅威
「勇壮たるレンゲル」のメロディなし。後半、スパイダーアンデッドに支配されていたシーンではこちらが多用された。
『仮面ライダーディケイド』
本編
原典と同様、2人の変身者が登場した。
1人目:「ブレイドの世界」の住人で大企業BOARD社員の黒葉ムツキが変身する。原作と異なりブレイド・ギャレンと同じBOARDが作製し保有するライダーシステムとなっている。剣立カズマや菱形サクヤの後輩だが、社内の地位が2人より上がった事で、2人に尊大な態度をとるようになる。
2人目:「ライダー大戦の世界」で登場。変身前は未登場だったが一緒に登場したカズマが「レンゲル」と呼んでいるので、ムツキとは別人である事がわかる。
『ネット版 仮面ライダーディケイド オールライダー超スピンオフ』
File15『どれだ! 岡元次郎 必殺ダイエット!!』にて岡元次郎がスーツを着ているライダーを当てるクイズの選択肢として登場。
正解はBLACKであり、レンゲルはダミーとして
富永研司氏が担当していた。
『スーパーヒーロー大戦GP』
歴史改変された世界でショッカーライダーの一員として登場。ショッカーの幹部として新たなアンデッドの開発に勤しんでおり、同じくショッカーライダーとなっていたカリスと共に敵として立ち塞がった。レジスタンスライダーとの対決では、カリスと共に仮面ライダーマッハと対決するが、終始翻弄され、敗北することとなった。
後に洗脳が解けたのか、ショッカーライダー達に囲まれ窮地に陥っていた仮面ライダーゼロノスを救っている。
『シティウォーズ』
2021年1月のアップデートでついに参戦。シティウォーズのプレイヤーでもある北条隆博の新規アフレコも実施。A-RUSH発動時には「ウェーイ!!!」と叫ぶなど遊び心溢れるボイスになっている。
通常攻撃はレンゲルラウザーを使った攻撃で、通常形態の全ライダートップクラスのリーチと速さを併せ持つ。必殺技は「ブリザードベノム」。
余談
- 史上初の蜘蛛モチーフのライダーである。
- 仮面ライダーシリーズで蜘蛛がモチーフのキャラクターは蜘蛛男などライダー怪人としては比較的メジャーだが、「仮面ライダー」として登場するのは実は意外と珍しく、他には仮面ライダーキルバスや仮面ライダーデモンズぐらい(劇中未登場も含めるとスパイダークーラーフォームやトラッピングスパイダーも存在する)。
- 強化フォームがなかったため、スーツの配色に金色が使われたジャックフォームに似たカラーリングになっている。そのおかげで比較的容易にデザインが決まったが、演出面で問題が出ている。一応S.I.C.の作例でジャックフォームが立体化され、後に発売された。
- そして、上記の通り2024年2月10日に開催された『仮面ライダー剣 20th Anniversary STAGE&TALK 兵庫公演』のステージで遂にキングフォームを入手した。
関連タグ
上城睦月 桐生豪 黒葉ムツキ レンゲル (0H0) ハブラレンゲル
カテゴリーA スパイダーアンデッド ラウズカード レンゲルラウザー
○号ライダー