「もっとバカになれ……真面目過ぎるんだよお前は…」
演:増沢望
概要
『仮面ライダー剣』第17~19話に登場。
当時の同僚だった橘や広瀬栞からは「桐生さん」と呼ばれている。剣崎一真がBOARDに入った頃には、BOARDから去っていた。
仮面ライダーギャレンの適合者として選ばれたが、適合率を検証する実験において、変身に失敗、オリハルコン・エレメントに弾き飛ばされた結果、右腕を失う程の重傷を負ってしまう。
その後、ギャレンの資格を橘朔也に譲る形となりBOARDを退職。
「一度はライダーに選ばれながら変身する事が出来ず、体の一部を失った」という経験が彼の倫理観を歪ませたのか、いつの頃からか、彼独自の正義によって警察の通信を傍受して犯罪者を殺す処刑人として生きてきた。殺害方法は、義手となった右手で犯罪者の首を掴み、ベルトにあるスイッチを入れて電流を流し感電死させるというもの(処刑時に「貴様に生きてる資格は無い!」と言い放ち、刑を執行している)。
また、義手はかなり丈夫な様で、鉄パイプの振り下ろしを受けても問題無く稼働している。
第17話にて殺人現場を橘に目撃された後、自ら橘の前に現れる。
それは、嘗ての上司である烏丸啓から、深沢小夜子を失った悲しみからギャレンへの変身を拒むようになった橘の力になって欲しいと頼まれたため。
しかし、己がなれなかったギャレンに変身出来るにも拘らず、それを拒む橘に対し、「やはりギャレンには俺がなった方が良かった様だな」と告げ、橘を立ち直らせるどころか、辛辣な態度を取っていた。
その後、スパイダーアンデッドに歪んだ正義感を見初められ、上城睦月が落としたレンゲルバックルを拾い、仮面ライダーレンゲルに変身。リモートによって解放されたアンデッド達を使役し、ブレイドとカリスに嗾ける。カリスを攻め立てた際にスパイダーアンデッドに意志を乗っ取られていたが、橘の静止を受けてその場から去る。
その後、橘にベルトの返却を要求されるが、正義は力を振るう為の言い訳に過ぎなかったと言い拒否。橘にギャレンとして戦えと残してその場を後にした。
その後、4体のアンデッドを操って無差別に多くの人間を襲っていたところ、ギャレンバックルを白井牧場から盗んできた睦月に交換して欲しいと頼まれるが「ギャレンのベルトを持つ資格があるのはこの世で1人、それは俺では無い」と拒否。アンデッドサーチャーに導かれて来たブレイドに戦いを挑む。
戦いの中、駆け付けた橘に対し「どうした、橘。戦え!」という鼓舞とも取れる煽りの言葉をぶつける。
それを聞いた橘は、実験失敗後に病床の桐生を見舞いに来た際にギャレンを託された時のことを思い出す。
頼む…。俺の代わりに戦ってくれ、ギャレンとして!
……お前なら出来る……!
迷いを断ち切った橘は再びギャレンになることを決意。
ギャレンと一騎打ちを行い、バーニングディバイドを喰らい敗北。スパイダーアンデッドに見限られて変身解除後、睦月が変身したレンゲルの操る4体のアンデッドに袋叩きにされて致命傷を負わされてしまう。
ブレイドとギャレンが4体のアンデッドを封印した後、橘に冒頭の台詞を遺し、仮面ライダーになりたかったという本心を呟きながら、橘と剣崎に看取られ息を引き取った……。
桐生の遺言を受けた橘はギラファアンデッドとの戦いで「ジョーカーが残り、世界が滅びる……馬鹿だなお前は……」と呆れとも嘲笑ともつかない捨て台詞を吐かれた時に彼を思い出したのか、苦笑を浮かべていた。
余談
右手が義手、4人目の変身者などの特徴から結城丈二が元ネタと思われる。
関連タグ
門田ヒロミ:組織が開発したライダーシステム1号で変身を試みて失敗し、後に蜘蛛モチーフの4号ライダーへの変身に成功するというまさに「令和の桐生さん」ともいうべき来歴を持つ。スーツ(私服)と制服という差はあるが、白い服を着用し正義を執行する事に強い拘りを持つ点も同じ。その後もライダーとなった後輩に対して精神的な支えになる等、闇堕ちしなかった桐生さんとも言えるかもしれない。