「俺の平和に、人類など不要だ!」
データ
(出典:『仮面ライダー剣 超全集』p.40、東映公式「仮面ライダー図鑑」)
概要
『仮面ライダー剣』に登場する怪人・アンデッドの1体。ギラファノコギリクワガタの始祖にあたる。
スート・ダイヤのカテゴリーKに属し、本編では上級アンデッドの中で最後に登場した。
普段は金居(名前を縮めると「鋸」になる)という、眼鏡をかけた青年に変身している。
広瀬義人の手により解放された後、再開したバトルファイトの異常性にいち早く気が付き、しばらくの間身を隠し、その元凶を探っていた。その結果、天王路博史の存在に辿り着き、以降はバトルファイトの動向を見守り、それと同時に彼の傍らに付き、自身に有利な情報の収集にあたっていた。
そして、ケルベロスと同化した天王路が敗れると彼を殺して、ケルベロスのカードを奪う。
解放された当初、とある冬山で仮面ライダーカリスと交戦していた最中、偶然その戦いに巻き込まれた栗原晋の命を奪う結果となった。彼が死の間際に家族である栗原遥香・栗原天音の写真を相川始/カリスに託したことが、始の運命を大きく動かす切っ掛けとなった。
また、城光/タイガーアンデッドの一万年前のバトルファイトの回想にも登場している。ディアーアンデッドやウルフアンデッド、トリロバイトアンデッドと戦っていた。
外見
コーカサスビートルアンデッド同様、純金に近い体色が特徴。そしてカブトムシそのものに近かったコーカサスとは対照的にこちらは人間の顔に近い頭部を持ち、角度によって様々な表情に見える造形も印象的である。左腕にはクワガタの角の生えた赤いドクロ模様が確認できる。
取り外し可能なクワガタムシのオオアゴを模した飾りを腰に装備しており、この飾りは手榴弾として使用できる。
能力・活躍
劇中最後に登場したカテゴリーKに相応しい戦闘能力を発揮。カテゴリーQの中でもトップクラスの実力者・タイガーアンデッドを圧倒する戦いぶりを見せる。
先が二又に分かれ、クワガタのオオアゴ状になった双剣「ヘルター」「スケルター」を出現させ、使用できる。この双剣から放つ光の刃は破壊力抜群で、これまで劇中無敗を誇っていたブレイドのオリハルコンエレメントを破砕する威力を見せた。
ギラファアンデッドはこの攻撃を用いて、仮面ライダーカリスの最強フォームである仮面ライダーワイルドカリスの放ったワイルドサイクロンと正面から撃ち合いを行った。また、頭のオオアゴの間から光線を出すことができる。
他にも仮面ライダーギャレンのギャレンラウザーの弾丸を難なく弾き返す強固なバリアを張る能力も持つ。
しかしさすがに至近距離からの射撃を弾き返すことはできず、能力を過信して不用意にギャレンへと接近したことが災いして多数の銃弾をゼロ距離で撃ち込まれて致命傷を負い、慌てて頭部を殴って抵抗するも力尽き、満身創痍で下記の台詞を吐く。最後はギャレンの捨て身の行動によってラウズカードに封印された。
しかし、これによってジョーカーがバトルファイトの勝利者と見なされ世界のリセットが始まってしまう……。
「ジョーカーが残り、世界は滅びる……バカだなお前は……」
ラウズカード
封印されたラウズカードはダイヤのKで、名称は「エボリューションギラファ」。
「アブゾーブサーペント」が装填されたラウズアブゾーバーにラウズすることでキングフォームへ変身することが可能であると推測されるが、劇中では未使用。
自身が封印された第47話「ギャレン消滅」のエンドカードに選ばれている。
ちなみにpixiv内では、ギャレン・キングフォームの想像イラストが幾つか投稿されている。
また、ギャレンラウザーにラウズした場合はラウズカード使用限界の数値であるAP(アタックポイント)が4000Pチャージされるが、こちらも劇中未使用。
余談だが4000PはカテゴリーKの中では2番目に高く、クラブの「エボリューションタランチュラ」と同等である。
本編以外での登場
『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』
先行登場作品。ブレイド、仮面ライダーレンゲルと仮面ライダーグレイブの戦闘に乱入しグレイブによって封印された。
カテゴリーKではあるものの、グレイブとの戦いで圧倒された上に「何か」に気づいて古代語(アンデッド語)で怯えたような声を上げており、TV版のような強さや人間態の金居としての姿は見せなかった。
『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
大ショッカーに参加した怪人の一体。原典同様にヘルター&スケルターを武器とし、仮面ライダーディエンドを苦しめた。
『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
ショッカー配下のアンデッドの一体として登場。仮面ライダーブレイドと交戦した。
『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX』
湊ミハルの回想に登場。40年後の世界の怪人の一体にギラファアンデッドと思われるシルエットが確認できる。
演じた人物
俳優 | 作品 |
---|---|
窪寺昭 | 『仮面ライダー剣』 |
スーツアクター | 作品 |
押川善文 | 『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』 |
余談
上級アンデッドのため、コーカサスビートルアンデッド同様金色の体色となっている。「ヘルター」「スケルター」(Helter-skelter)は「慌てふためく様子」という意味。デザイナーの韮沢靖はデザインを決めてから近所の子供に名前をリサーチしたため、実際のギラファノコギリクワガタとは角の形が異なる。デザイン画には、「好物は砂糖水です。」と書かれている(『UNDEAD GREEN BLOOD』pp.78-79)。
ギラファ(Giraffa)とは本来キリンを意味する単語であるが、もちろんキリンのアンデッドではない。これはスタッグ(Stag)が牡鹿を意味するのと同様である。
演じた窪寺昭は後に『仮面ライダーキバ』で阿鐘/ウォートホッグファンガイアを演じ、『仮面ライダーオーズ/OOO』で藤田医師を演じている。
関連タグ
仮面ライダー剣 アンデッド(仮面ライダー剣) 上級アンデッド カテゴリーK 金居
仮面ライダーギャレン この距離ならバリアは張れないな! スタッグビートルアンデッド
オウゴンオニクワガタ:実在する全身金色のクワガタムシ。
アビスラッシャー、ソードフィッシュオルフェノク、カイデンバグスター:二刀流剣術を使用するライダー怪人。
サーペントアンデッド(Q) → ギラファアンデッド(K)