「俺の敵はお前らではない! アンデッドだ!まずは一人残らずアンデッドを倒す!」
データ
(出典:『仮面ライダー剣 超全集』p.28、東映公式『仮面ライダー図鑑』より。)
概要
スート・ハートのカテゴリーJに属する、劇中におけるオオカミの始祖である上級アンデッド。普段は新名という名前の青年に変身している。
バトルファイトを制する為にBOARDから盗んだ未完成のライダーマシン「ブラックファング」を完成させようと目論んだ彼はBOARDの生き残りと身分を偽り、アンデッドハンターを名乗っていた。
街の人々を襲いワーウルフに変え、アンデッドハンターとしてそれを退治していた。
その際にオーキッドアンデッドである吉永みゆきを攻撃し追い詰めたが、エレファントアンデッドである大地の縄張りを侵してしまい、狼狽えていた。
その後駆け付けた仮面ライダーブレイド、仮面ライダーギャレン、仮面ライダーレンゲルのうちレンゲルと戦闘するが、大地に相手を押し付けてオーキッドと共に逃亡。
その後、剣崎一真と橘朔也に自身を“アンデッドと戦う人間”だと思い込ませ、ブラックファングの開発に協力させることに成功。
2人のライダーマシンのデータを分析し、ブラックファングを完成させた後、アンデッドハンターの隊員とエンジニア達を殺害してブラックファングを強奪。
その後、新名の姿でブラックファングを取り返したと嘘を吐き、腕を変化させて剣崎に不意打ちを仕掛けるが、橘に阻止される。ネタばらしした後再びブラックファングに乗って逃走。鈴鹿サーキットで行われていたレースへ乱入し、選手たちを蹴散らす。
しかし、レースに参加していたプロレーサー・山口辰也の運転技術を見て習得した「スリップストリーム」とマッハジャガーをブルースペイダーにラウズして発動する「マッハスペイダー」を駆使して追跡するブレイドに追い抜かれ、リザードスラッシュを受けて転倒した後にギャレンの銃撃でブラックファングを破壊される。
最後はブレイドのライトニングブラストとギャレンのバーニングスマッシュを同時に喰らい、ブレイドに封印された。
封印後、フュージョンウルフのカードは剣崎が所持し続けていたが、第33話「狙われた剣崎」にてキングにスピリットを除く全てのラウズカードを奪われ、ジョーカーに戻りまいと苦しむ相川始に讓渡した。
その後、第34話「カテゴリーK」でジョーカーを封印して自身の力にしようとするレンゲルが襲撃してきた際、始はフュージョンウルフを使用する事でウルフアンデッドに変身して応戦。
「本当に強いのは……ヒトの想いだ!」の台詞と共に繰り出したドロップキックでレンゲルを撃退した。
第41話「強くなりたい」における城光/タイガーアンデッドの一万年前のバトルファイトの回想にも登場。ディアーアンデッドやギラファアンデッドと戦っていた。またエレファントアンデッドにドロップキックをお見舞いしていた(現代では大地と対峙した際は怯えていたため、この時の戦闘で痛い目に合わされた様子)。
能力
全身の刃と両手の鋭い爪を武器とし、狼の運動能力を活かした格闘戦を得意とし、爪からウイルス「ウルフーヴィルス」を人間の死体に流し込んで狼人間・ワーウルフに変異させ操る事が出来る。
後述する通り、無機物さえもウイルスで変化させて己の戦力に変えられる。
また人間の姿のまま腕だけ変化させて攻撃する事も出来る。
バイクの操縦技術もかなりの物で、BOARDから奪ったブラックファングを乗り回す。
ブラックファング
全長 | 2090mm |
---|---|
全高 | 1395mm |
全幅 | 800nn |
最高時速 | 420㎞ |
(出典:『UNDEAD GREEN BLOOD』p.44)
BOARDライダーシステム専用の次世代マシンとして開発されていたオフロードバイク。
未完成の物を強奪し、剣崎と橘を利用することで完成させた。
ウイルスを注入することでモンスターマシンに変化し、周囲のバイクを転倒させる緑色の衝撃波や煙幕を発生させる能力を得た。しかし、スリップストリームを纏った状態のマシンならば衝撃波を防ぎつつ接近する事が出来る。
ウルフが載るためファングという名前になり、牙的なフォルムでデザインされた。ホイールにはアンデッドのバックルの意匠がある『UNDEAD GREEN BLOOD』P.44)。
ラウズカード
封印されたラウズカードはハートのJ「フュージョンウルフ」。EP+2400。
カリスラウザーにラウズすることで、使用者をウルフアンデッドの姿に変える。
ラウザーユニットがコネクトされたカリスアローにラウズすることでラウズカード使用限界量であるAP(アタックポイント)を2400P回復することが出来るのだが、こちらは劇中未使用。
劇中ではブレイドによってコモンブランクのカードで封印されたためワイルドベスタであったが、剣崎が始に譲渡し、始が仮面ライダーレンゲルと対峙した際に使用したことでプライムベスタのフュージョンウルフとなった。
余談
放送当時、実は剣公式サイトの解説により本編での正体発覚前に正体が新名であることが判明してしまった。
後の仮面ライダーディケイドでも「ブレイドの世界」における仮面ライダーカリスと四条ハジメで同様の事態が起こってしまっている。
演者の加々美正史氏は爆竜戦隊アバレンジャーのミズホ役でも知られる。
ちなみに第24話〜第25話は鈴鹿サーキットとタイアップしており、珍しく西日本で撮影が行われていた(と言っても劇中の設定だと関東地方なのだろうが)。
鈴鹿とのタイアップ回なのは分かっていたため、後方になびく2本のマフラーがデザインされ、狼から思い出された『銀狼』からさらに銀→ナイフと連想して全身ナイフ装備にしている。狼男いうことで三日月の意匠を胸と頭部にあしらった。右腕のデザインは『剣』視聴者の当時7歳のT君のアイデアによるもの(『UNDEAD GREEN BLOOD』pp.42-43)。
関連タグ
仮面ライダー剣 アンデッド(仮面ライダー剣) 上級アンデッド カテゴリーJ 新名 ワーウルフ
関連・類似項目
ウルフオルフェノク、ウルフイマジン、ガルル、ン・ガミオ・ゼダ…平成一期に登場した狼をモチーフとするライダー怪人。
ウルフ・デッドマン…令和ライダー第3作に登場した狼をモチーフとするライダー怪人。黄金狼男モチーフの幹部怪人かつ人間態が別名で主人公の身内に接近していた類似点もある。
ゴ・バダー・バ、ヘルハウンド(ファントム)、モータスバグスター…バイクを武器とするライダー怪人。
センチピードアンデッド(10) → ウルフアンデッド(J) → オーキッドアンデッド(Q)