「変身」
『Change』
「全てが俺の敵だ!貴様もな!」
CV:森本亮治
スーツアクター:伊藤慎
変身者
・相川始
・四条ハジメ(『仮面ライダーディケイド』)
概要
『仮面ライダー剣』に登場する仮面ライダーの一人。第1話で一瞬登場した後、第2話から本格的に登場している。
喫茶店「ハカランダ」の居候である相川始が腹部に出現したカリスラウザーに♥A「チェンジマンティス」のラウズカードをラウズすることで「CHANGE」の音声と共に変身する。
人間の姿に戻る際は♥2「スピリット」のカードをラウズする。
一般市民から「仮面ライダー」として認識されているのはBOARDが製作したライダーシステムである仮面ライダーギャレンおよび仮面ライダーブレイドと同様だが、それらとは変身のシステムが異なり(変身だけでなく変身解除の際にもラウズカードをラウズする等)、始自身の能力(ネタバレ注意!)で変身している。
BOARD製のライダーシステムは(そのさらに発展型である仮面ライダーレンゲルや新世代ライダーを含め)、その能力をモデルに開発されたものである。
そういった特殊な経緯故か、『剣』本編では変身中は声にエフェクトが掛かっていた。
全仮面ライダー大投票 | 33位(449票) |
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ライドケミートレカ投票 | 6位 |
レジェンドライドケミートレカ投票では平成一期の仮面ライダーの中で唯一のランクインである。
外見
モチーフはハート+カマキリ。
カラーリングはスーツが黒に金のライン、アーマーは銀、ハート型の複眼は赤。
ボディはシャドウクリスタルと呼ばれる金属で作られており、頭部には2本の鋭い触角がある。
その姿は、ベルトの部分以外マンティスアンデッドそのものである(他のアンデッドとデザインの系統が違うのは、マンティスアンデッドがカリスベイルと呼ばれる特殊な装甲を纏っている為)。
放送前に製作されたCGには、ハート型の複眼の中に鋭い2つの目が見えているものも存在しているが、実際のスーツには反映されていない。
しかしスーツの除き穴もそのような形状をしているため、シーンによっては2つの目が見える場面もある。
スペック
身長 | 204cm |
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体重 | 109kg |
パンチ力 | 320AP(3.2t) |
キック力 | 520AP(5.2t) |
ジャンプ力 | ひと跳び45m |
走力 | 100mを4.8秒 |
「オリハルコン〇〇」という金属が材質になっているBOARDのライダーシステムとは異なり、古代鉱石「シャドウクリスタル」で身体の装甲が構成されている。黒い皮膚に相当する「ブラックスキン」には「シャドウタール」という物質も含有しており、45口径マグナムを受けても無傷であり、腕の「スケイルアーマー」は機関銃の攻撃も効かない。おまけに自己修復機能まで有している。
五感も非常に優れており、触角部「ウイングフィーラー」には10km四方のアンデッドの居場所を探知でき、聴力は100万ヘルツの音を聞き分けるほど。
複眼部「インセクト・ファインダー」によって発揮される視力は5km先の米粒を視認できる上、厚さ10mの鉛板も透視でき、劇中でも活用してブレイドたちの戦いを偵察していた。
背中の赤いハートのようなあるいはカマキリの羽にも似た部分は「インセクトアーマー」と呼ばれ、ジャンプ時にエネルギーを放出して高い跳躍力を実現させる為の器官である。
また、口からは超音波を発射する能力があるようだが、劇中では未使用。
アイテム
カリスラウザー
始の意思に呼応して腹部に出現するベルト。カリスへの変身に使用される。
その機能の本質は「ラウズしたカードに封印されているアンデッドの姿・能力をコピーする」というものであり、カリスの姿はマンティスアンデッド、始の姿はヒューマンアンデッドに変身したもの。
♥A「チェンジマンティス」のカードを奪われた際にはドラゴンフライアンデッドやウルフアンデッドに変身した。
カリスアロー
カリスの脳波を受けて出現する弓型の武器。左右のソードボウを展開することで剣としても使える。
カリスラウザーのラウザーユニットを装着することができ、その状態でラウズカードをラウズすることでカードの効果のみを発動できる。
ラウズカード
アンデッドが封印されたカード。カリスはハートスートのカードを扱う。
詳しい種類についてはリンク先にて。
必殺技
ここではカードを複数使用する物について扱う。
カテゴリー | 技名称 | 備考 |
---|---|---|
♥3+♥7 | 名称無し | ツタで相手を捕らえ、強化チョップを放つ。 |
♥3+♥6 | スピニングウェーブ | 竜巻を発生させ、その勢いに合わせて強化チョップを放つ。 |
♥5+♥6 | スピニングアタック | 竜巻で回転しながら上昇し、きりもみ回転キックを放つ。 |
♥4+♥5+♥6 | スピニングダンス | 一度空高く舞い上がり、竜巻で回転しながらきりもみ回転キックを放つスピニングアタックの強化版。 |
専用バイク
シャドーチェイサー
始のバイクがカリスへの変身と同時に変化したもの。
ラウズカード覚醒機能を持つ。作中では♥6「トルネードホーク」のカードをラウズすることで、竜巻を起こしながら突進する「トルネードチェイサー」を使用。
仮面ライダーワイルドカリス
♥K「エボリューションパラドキサ」を使って変身する強化形態。当該項目参照。
客演
『仮面ライダーディケイド』
「ブレイドの世界」の住民で大企業「BOARD」社長・四条ハジメが変身する。
「伝説のライダー」とされているが、原典と異なり変身者は人間。カリスラウザーは変身者の意思に応じて出現するのではなく装着して変身するベルトになっており、歴としたBOARD製ライダーシステムの一つのようである。
さらには、人工的に生み出した「ジョーカー」のカードをカリスラウザーにラウズしてジョーカーに変身するという原典とは逆の変身を行った。
原典にはない緑色の波動を放つ能力を使用している。
『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』
ショッカーによって改変された世界にてショッカーライダーの一員として登場。同じくショッカーライダーとなった仮面ライダーレンゲルと共に敵として立ち塞がった。レジスタンスライダーとの戦闘では、レンゲルとタッグを組み、仮面ライダーマッハと対決するが、レンゲル共々翻弄され敗北した。
後に洗脳が解けたのか、ショッカーライダー達に囲まれ窮地に陥っていた仮面ライダーゼロノスを救っている。
『仮面ライダージオウ』第29~30話
「その子に手を出すな。」
原典と同じく相川始の変身により登場。
第29話では栗原天音が変身したアナザーブレイドを守るべく変身。
常磐ソウゴ/仮面ライダージオウが突然の状況を読み込めなかったとは言え、ジオウ 鎧武アーマーと対決しスピニングダンスでアーマーを解除させてしまう程の強さを見せつけた。
ちなみに、カリスラウザーの出現音は『剣』劇中のものではなく、当時の玩具の起動音になっている。
また、スピニングダンスは映像技術の進歩もあって、当時よりもエフェクトが紫色の竜巻に黒い稲妻が混じる、少し禍々しく派手なものになっている。
なおアナザーブレイド戦で他作品のライダー同様オーバーダメージで変身するという描写ミスがあった。
『仮面ライダーバトル ガンバライジング』
5弾からSR枠で参戦。
カードの収録枚数は少ないが、アビリティは強力なもの多い。
ナイスドライブ5弾で6弾ぶりに再びSRを獲得した。
演じた人物
映像作品
俳優 | 作品 |
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森本亮治 | 『仮面ライダー剣』 |
『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』 | |
『仮面ライダージオウ』 | |
累央 | 『仮面ライダーディケイド』 |
声優 | 作品 |
森本亮治 | 『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』 |
スーツアクター | 作品 |
伊藤慎 | 『仮面ライダー剣』 |
『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』 | |
高田将司 | 『仮面ライダーディケイド』 |
縄田雄哉 | 『仮面ライダージオウ』 |
ゲーム
声優 | 作品 |
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森本亮治 | 『仮面ライダー剣』 |
『仮面ライダー 超クライマックスヒーローズ』 | |
『仮面ライダーバトル ガンバライジング』 | |
『仮面ライダー サモンライド!』 | |
『仮面ライダー ストームヒーローズ』 | |
『オール仮面ライダー ライダーレボリューション』 | |
『仮面ライダー ブットバソウル』 | |
『仮面ライダー シティウォーズ』 |
テーマ曲
強化フォームである仮面ライダーワイルドカリスのテーマ曲については当該記事を参照。
劇伴(TV用録音)
『剣』の4人の仮面ライダーはいずれも専用曲が2曲制作されている。このうち、カリスのみ2曲が同じメロディのアレンジとなっている。
「怒りに震えて、カリス」
前半にカリスの戦闘シーンで多用された。「CSMカリスラウザー&カリスアロー」にも収録されている。
話 | シーン |
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第5話 | カリスがギャレンを振り払い、センチピードアンデッドを攻撃するシーン |
第7話 | カリスがブレイドを攻撃し、伊坂が両者の相討ちを期待するシーン |
第13話 | カリスとギャレンが交戦し、ブレイドがライオンアンデッドのもとに到着するシーン |
第23話 | カリスがイーグルアンデッドの攻撃から神丘令を庇うシーン |
第24話 | 始がカリスに、大地がエレファントアンデッドに変身し、両者が交戦するシーン |
第25話 | カリスがオーキッドアンデッドを破り封印するシーン |
第26話 | 始がカリスに変身して嶋を攻撃し、嶋がタランチュラアンデッドに変化するシーン |
「怒りに震えて、カリス-別」
「怒りに震えて、カリス」のメロディ抜き。
「カリス激情!」
「怒りに震えて、カリス」と同じメロディだが、アップテンポになっている。前半にカリスの戦闘シーンで多用された。「CSMカリスラウザー&カリスアロー」にも収録されている。
話 | シーン |
---|---|
第6話 | カリスがセンチピードアンデッドの抗体を捜すシーン |
第11話 | カリスがジャガーアンデッドを圧倒するシーン |
第12話 | 剣崎がアンデッドのもとへ向かい、カリスとシェルアンデッドが交戦するシーン |
第12話 | 始がカリスに変身し、シェルアンデッドと交戦するシーン |
第26話 | カリスとエレファントアンデッドが交戦するシーン |
第30話 | 始がカリスに変身してサーペントアンデッドと交戦し、ブレイド&ギャレンとトータスアンデッドが交戦するシーン |
第48話 | ジョーカーがカリスに変身し、ダークローチを攻撃するシーン |
HBV | 虎太郎がカリスについて説明するシーン |
劇伴(劇場版用録音)
一部の楽曲は、TV用録音のカリス用劇伴のアレンジとなっている。
「クライマックス I」
「カリス激情!」のアレンジ。
話 | シーン |
---|---|
劇場版 | カリスがアルビローチを撃破するシーン |
「クライマックス III」
「怒りに震えて、カリス」のアレンジだが実際に使用されたのはカリスというよりもジョーカーのシーンである。
作中での立ち位置
主役ライダーの仮面ライダーブレイドに次ぐ作中の2番手ポジションのライダー、後に形成された概念でいうところの2号ライダーがカリスなのか仮面ライダーギャレンなのか当時から論争が絶えない。
基本的に東映はカリス2号論のようであり、OPにおける「相川始/森本亮治」のクレジットが「剣崎一真/椿隆之」に次ぐ二番目であること、カリスのスーツアクターは多数の他作品で2号ライダーを担当している伊藤慎であることなどからそれが窺える。
一方でバンダイはギャレン2号論のようであり、商品展開やゲームの登場は基本的にギャレンの方が優先されている。『仮面ライダージオウ』以降2号ライダーが纏めて扱われる際に『剣』枠は基本的にギャレンとなっているため現在はバンダイの扱いに準じてギャレンを2号、カリスを3号とするファンが多いが、番組関係者がこの扱いに懐疑的な主張をすることもある。
余談
- 史上初のカマキリモチーフのライダーである。
- 後の作品でもカマキリをモチーフに含む仮面ライダーが登場しているが、基本フォームのモチーフがカマキリのライダーは現時点ではカリスのみ。
- モチーフが♡マークなので女性に見えないようデザインするのに苦労したという。それも相まってファンの間では「世界一かっこいいハート」等、今もなお高い評価を受けている。
- 平成ライダーでは1番変身にかかる時間が短い(約3秒)らしい。
- 当初、『剣』に登場する他の仮面ライダーとは設定が異なるカリスのみ、変身する際に「変身」と言わない予定であったが、相川始役の森本亮治が「変身って言いたいです!」と監督の石田秀範に伝え、承諾を得たことで変身の掛け声を入れることとなった。(「CSMカリスラウザー&カリスアロー」発売記念 スペシャルインタビューより)
- デザインの裏モチーフは『アクマイザー3』のザビタン。身体の色や複眼の形状が類似している。
- レンジャーズストライクの「ラウズカード」ではジョーカー、通常カリス、ワイルドカリスの特徴を併せ持つ怪物じみた姿で描かれている。
関連タグ
カリスラウザー カリスアロー スピニングダンス ワイルドカリス
○号ライダー