変身する仮面ライダー
概要
『仮面ライダーリバイス』の登場人物。五十嵐一輝の弟で、五十嵐さくらの兄。20歳。さくらからは、「大兄ちゃん」もしくは「大ちゃん」と呼ばれている。政府特務機関・フェニックス中央方面隊分隊長である。
シャイでプライドが高い性格だが頭脳明晰で運動能力も高い優等生。ただ、このプライドの高さが後に彼を蝕んでいくことになる。
兄達がボロボロに破壊した施設に謝罪しに行くなど、結構な苦労人(なお、被害の後始末はフェニックスが請け負う模様)。
仲直りした後に一輝と共に一風呂浴びる程度には風呂好きだが、一輝とは異なり「先に世界を守る、そうすることで銭湯も守れる」と考えており、銭湯の仕事自体にはノータッチである模様。
ちなみにフェニックスという組織については五十嵐家もご近所さんも信頼しており、大二の仕事についても皆認めている(第1話でも大二の仮面ライダー着任が発表される式典に、五十嵐家・ご近所さん一同でエールを送りに向かうところから物語が始まる)。
この手のキャラクターには珍しい期待の次男である。
実家のしあわせ湯ではなく外部の特務機関フェニックスで働いており、シャイ=内気で恥ずかしがりながら意外と対外的。快活とした性格ながら銭湯に固執する兄の一輝とは対照的である。ただ家族や常連客が悪目立ちして同僚から「あれ五十嵐くんの家族?」と問われた際に思わず「違います」と否定しており、要らぬことで注目を集めるのは流石に嫌な様だ。
また、最終話で私服のセンスが悪いことが発覚している。
仮面ライダーに変身し兄と共に戦うことが公式よりアナウンスされている。
そして第10話で「仮面ライダーライブ」に変身した。
性格は至って保守的であり、被害や犠牲を払ってでも物事を良い方向に持っていこうとするお節介気質の一輝とは真逆。
第3話ではバイスタンプを要求したフリオに対して大人しくスタンプを持って来てから差し出したり、終盤ではギフに対して服従の意を示し「俺が契約するから人々には手を出さないでくれ」と交渉したりと、物事は出来るだけ丸く収めようとする傾向にある。
しかし、世が平和になって欲しいという思いは本物であり、そのために自分を犠牲にしようとすることも多々ある。
カゲロウ
関係性は良好なわけがなく、大二はカゲロウからは「アホ」と呼ばれている。
最初は鏡に映るようにして大二に接触、意識と体を乗っ取り、大二から意識と体の主導権を掌握してからは逆に大二本人が鏡に映るイメージで話している。
第7~9話では大二の身体を乗っ取ったカゲロウが「仮面ライダーエビル」に変身していた。
最終的に互いの存在を掛けた決戦の末、大二に今後と新たな力を託して消滅していった…。
しかし、カゲロウの消滅が彼をより不安定にさせることになる。
そして…。
物語が進むにつれて、先輩である門田ヒロミの影響を受けてか「正義」に対する固執が強くなり、ヒロミの戦線離脱やホーリーライブへの強化に伴うカゲロウの消滅、赤石英雄の暗躍など怒涛の展開が続いている中で「フェニックスをあるべき姿に戻す」という目的に邁進しすぎて若干焦りが生じているように見受けられる。元来の性格を知る者からは首を傾げるほどであり、実際に兄である一輝もその時の彼を少し心配していた。
だが、大二は良くも悪くも生真面目で真っ直ぐすぎる性格であり、自分の心の弱さや負の感情を自分自身で溜め込んでそれを昇華できないという不器用さも併せ持っているため、負の感情がカゲロウを生み出し、その全てがカゲロウに行ってしまったと思われる。
そのカゲロウが消滅してしまったことで己の黒い部分、闇の部分つまりはカゲロウの存在、心のストッパーの役割を果たす存在がいなくなっているため、自身の白い部分、つまり「正義」がこれまで以上に表出してしまう状況になってしまったのは当然のことかと思われる。
公式サイトによると考えを軌道修正できず、『自問自答』ができない状態に陥っていた模様。
一部視聴者からは「カゲロウが消滅した結果、負の感情の吐き出し口がなくなり、蓄積されて頭に血が上りやすくなっているのでは?」と言われている。
実際、第35話ではジョージから「カゲロウを失ったことで、心の中の善悪のバランスが取れなくなっている」と言及されており、家族からの制止も聞かず、演説中の赤石を襲撃する作戦を立案し実行に移すも、悠久の時を生きてきた赤石の老獪さとギフの圧倒的な力を前にその行動を逆に利用され、人々を悪魔らに屈服させるデモンストレーションに利用されてしまった事、ギフの力を前に彼の現状の心の脆さが顕著になった。
自らの悪魔を犠牲にし『正しさ』に固執しながらも強大なる悪の前に完全敗北した大二は、遂に自分で物事を決められなくなってしまい、自身の信念より先に『正しさ』に追い詰められ行動を縛られるに至ってしまった事で、赤石及び彼の唱える「ギフへの服従」に屈服する形で、悪魔から人々を守るために託されたはずの力を 悪魔への隷従のために使う という本末転倒に陥り、ギフの尖兵と化したフェニックスに引き続き身を置き活動することとなる。
また、大二が心の闇の化身であるカゲロウを倒して、手に入れたホーリーライブの力。しかし、ホーリーもといHolyは単に「聖なる、神聖な」という意味だけでなく「厄介な、手に負えない」というマイナスの側面も持つ言葉だった。さらに、ホーリーにはもう一つ意味を表現する事が出来る、それはHoley。和訳をすると「穴の空いた、穴だらけ」で、カゲロウを失い、心にポッカリと穴が空いてしまった大二の心を表し、後述の悲劇をも示唆している。
第37話以降の活躍
第37話では半ば自暴自棄になりながら街に現れる悪魔の処分を行う中、とうとう起きてしまった恐れていた事態に激昂し一輝、さくらと衝突してしまう。
一輝に殴りかかろうとした大二の拳を止めるかのごとく現れたヒロミの説得を受けながらも意思を曲げず、第39話ではウィークエンドに身を寄せる民衆やその希望となるリバイスに苛立ちを転嫁。
途中、ベイルから「俺と手を組まないか?お前の中の悪魔はいなくなり、俺は純平に捨てられた。お互いフリーってわけだ。」と誘われたが、大二は「俺は1人だけでいい。2度と話しかけるな。」と吐き捨て、その場を去った。
その後、ついにギフジュニアを率いてウィークエンドの避難シェルターを強襲する。
「もう服従の道しかない」と避難民の説得を試みるが、リバイスという希望を胸に抱く彼等からの断固とした拒絶を受ける。
「なんでだよ……なんでなんだよ!! 俺は…正しいことをしてるだけなのに……!」
ついにギフジュニアを差し向けて避難民を強制連行しようとするが、アルティメットリバイスが妨害。
必死で止めに入るさくらにも、「俺が変わったんじゃない。兄ちゃんやさくらが変わったんだ」と一蹴してホーリーライブに変身、「世界を守るために邪魔者を排除する」と家族だけでなく兄弟の争いを止めようと乱入した仮面ライダーアギレラにも容赦なく攻撃し、木をなぎ倒す程の一撃でアギレラを吹っ飛ばした。親友を傷つけられたことでブチ切れたさくら/ジャンヌの攻撃すらもろともせず圧倒、「兄ちゃんたちが偽りの希望を与えるから、世界が危機に晒されてるんだ!」と主張しながらアルティメットリバイスとジャンヌを振り払い、一輝達に「ホーリージャスティスフィニッシュ」を放つが、アルティメットバイスが間一髪で防いだことで跳ね返されてもろに食らい、変身解除された。
しかし、駆け寄った一輝たちに銃を向け、撃鉄を起こし…
壮絶な「兄弟喧嘩」の始まり(第40話)
一輝たちに銃を向けて撃鉄を起こし「兄ちゃんは…人類に危機をもたらす存在だ!兄ちゃんさえいなければ…!」と一輝を罵りながら あろうことか発砲しようとした が、さくらに銃を払われ、ビンタを喰らってしまう。
しかし、「なんでどいつもこいつもわからないんだよ!俺の方が正しいのに…!」と吐き捨て頑なに自分の正しさを主張していた。行き過ぎた正義(感)は悪よりも厄介という言葉を皮肉にも彼自身が体現してしまっている。そこに現れたベイルに「少しは冷静になれ。」と咎められ、ベイルとともに姿を消し撤退した。その後、赤石に「自分の兄と戦ったそうじゃないか。」と言われ、「あそこまでバカだとは思いませんでした。」と自らの兄への失望と僅かな侮蔑を込めて返答。赤石に抱きしめられる中自身の孤独さを噛み締めていた。
その後、一輝が兄弟喧嘩を申し込んできた際には、「ギフの脅威となる存在を排除できます。」という理由で兄の申し出に応じた。その後、アララト基地の前でホーリーライブに変身、ベイルとともにアルティメットリバイスと交戦。
戦いの中で、一輝から「どうしてギフに服従するしかないと思うんだ!?」と問いかけられたが、「兄ちゃんだって見たはずだ!ギフの力を!戦うだけ無駄だ!その先に人類の未来はない!」と主張して、アルティメットリバイと空中で揉み合う形になった。しかしアルティメットリバイのスペックには流石に敵わず終始圧倒され、地上へと蹴り落とされた後も「ギフに従えば平和が手に入るってことが分からないのか!?どうして犠牲を出してまで自由を選ぶんだ!?」、「兄ちゃんとは背負ってる物が違うんだよ!!」と言い放ちゼロ距離で「ホーリージャスティスフィニッシュ」を放とうとしたが、「リバイギファードフィニッシュ」をモロに受け、変身解除された。
しかし、駆け寄ろうとした一輝の前に赤石が出現。大二に対して情を抱くようになり、「私の大事な家族に、手を出すな!」と述べる赤石に連れられて姿を消した。
兄妹と対立し、守るべき市民にすらも牙を剥いた彼はどこへ向かっていくのだろうか…
第41話
赤石に救出された後、赤石から「君のおかげで人類は救われようとしている。ありがとう。」という労いの言葉を掛けられたが、それに対して「あなたのためじゃない。俺は自分が正しいと思っている行動をとっているだけです。」と反論。その後も「私は、ただ君を自分の息子のように応援したいんだ。」と言われたが、嫌そうな顔をしてそのまま無視して立ち去っていった(赤石はこの行動に対して「手のかかる子だ!未練を断ち切ってしまわねば!」と苛立ちを露わにし、ベイルに大二以外の五十嵐家の抹殺を命じている)。
その後、赤石とともにギフの激昂を目撃、人類滅亡が目前に迫っていることを悟って、赤石の「大二!君はどうする!?」という問いに対し、「ギフを止めるためにリバイスを止めます!」と宣言した。
その後、赤石とベイルの援護のためアルティメットリバイスをホーリーライブで空中から強襲したが、すぐさまアギレラによる横からの強襲を受け、空中戦を繰り広げる。その中で、花から「あんたバカじゃない!?自分から大切な居場所を手放すなんてね!」と諭されたが、苛立つ大二は「お前に何がわかる!?」と返答。それでもなお、花は「私だからわかるのよ!」とかつての自分たちと同じ過ちを大二が犯さないようにという願いを込めたかのように強く反論、「クイーンビースタンピングデストロイ」を放ったが、即座にアギレラから離れて全て躱して飛び去って行った。
第42話
アギレラの追跡を躱してアギレラを地上に突き落として撃破し、戦闘不能にさせた。直後、変身解除の際に一輝と顔を合わせ、どこか悲しげな顔でその場を去っていった。
その後、アララト基地の長官室にて父・元太からの留守番電話を聞いていたがその最中に赤石から「誰からの電話だ?」と問いかけられ、「あなたには関係ない。」と返答。続けて「息子よ、反抗期なのかな?」と問いかけられた際には「触るな!家族ごっこに付き合うつもりはない。」と嫌がりながら冷たく返答し、その場を去っていった。
その後、元太とベイルの決着の場に姿を現し、赤石が変身したギフデモスからアルティメットリバイスを引き剥がそうとホーリーライブに変身したが、さくらがジャンヌに変身し足止めされてしまう。最初は互角に戦っていたが、ギフデモスがアルティメットリバイスに撃破されたことで隙が生じてしまい、「クジャクスタンピングスマッシュ」(奇しくも以前カゲロウが出てきた時にひっくり返したのと同じ技である)を受け、変身解除された。
その後、さくらからの「パパが命がけで戦ってるのは、大ちゃんに何か伝えたいからなんだよ!」という必死の呼び掛けとベイル/クリムゾンベイルと戦う元太/仮面ライダーデストリームの姿を目撃、自身のこれまでの考えとの間に葛藤が生じ始める。
ベイルとの決着の後、元太は大二の元に駆け寄り、「大二、いい男ってのはな、どんな時でも自分を許せる男だぞ。」と声をかけた。一輝とさくらも「大二、終わったぞ。」、「大ちゃん、一緒に帰ろう。」と声をかけ、共に手を差し伸べた。大二は差し伸べられたその手を取ろうとしたが、その瞬間ギフが突然降臨。ギフのレーザー攻撃を受け吹っ飛ばされてしまう。
第43話
前話での元太の言葉やヒロミの「俺にお前を責める資格はないよ。俺も散々間違ってきた。失敗してもいい、大事なのはその後だ。」、「お前自身が決めろ。」、「待ってるからな。」という言葉で葛藤が生じるものの、カゲロウを自身の手で消したことへの後悔から「アイツのためにも、もう後戻りはできない。」「もう父ちゃんみたいにはできない。」、「何より、アイツとの戦いを否定したくない。」という結論に達し、アララトに出現。ヒロミや仮面ライダーデモンズトルーパー2体が行く手を阻んだもののそれすらも払いのけ、仮面ライダーオーバーデモンズのフルゲノミクスによる「デモンズレクイエム」を喰らい満身創痍となっていた赤石/ギガデモスの元に向かった。赤石は、「大二…。」と言いながら助けを求めて手を伸ばす。
しかし大二は手を取ると見せかけて彼の手を払いのけ、至近距離で「ホーリージャスティスフィニッシュ」を撃ち込んだ。
「あんたじゃ人類を救えない。」と赤石を見限っていたのだ。この発言に、赤石は「そうだ……悪くないぞ、聖なる男よ。また会おう……」 と遺言を残し消滅した。
その後、大二はギフに対して「ギフ!俺と契約しろ。」と衝撃の発言をしていたが果たして…。
第44話以降の活躍(ネタバレ注意)
ギフに契約を求めた大二。その目的は、自分を犠牲にする代わりに自身の大切な家族を含め人類を見逃してもらうためだった。ギフは大二の要求に対し、契約書らしきエネルギー板を出現させて契約を交わそうとするも、間一髪の所でアルティメットバイスが阻止。だが憤りを買ったギフにバイスは拉致されてしまい、大二も一旦その場を立ち去る。
その後、母・幸実に別れを告げにしあわせ湯へ来た際に一輝が激怒、お互いにアルティメットリバイとホーリーライブに変身して激突。
その後再度現れたギフを、戻ってきたバイスと共に抑えるべく一輝は戦いを中断。同時に新たな覚悟を決めて全身全霊を賭け、大二を止めるためやってきたヒロミのデモンズと戦闘になる。かつてホーリーライブはオルテカのデモンズを手も足も出させないまま撃退したが、戻ってきたヒロミのデモンズはやはり強く、互いの必殺技を受けて変身解除。
なおも歩み寄ってきたヒロミは、大二に告げた。
「諦めるな!過去を否定するな!元太さんも、変わったんだ…!失敗したっていい、またやり直せばいいんだ…!」
そして、彼の必死の説得が今度こそ大二の心に刺さり、カゲロウを倒してしまった過去を悔いる本音を吐露。堰を切ったように積もり積もった感情が零れ出す。
「俺だって変わりたいよ!もう、どうしたらいいんだよ…。」
「助けてくれ…!カゲロウ…!」
知らず知らずのうちに求め、口にしたのは、戦った結果を否定したくないはずのもう一人の自分とも言えるカゲロウの名だった。
その時、大二が零した涙がホーリーウイングバイスタンプに落ちて……
変化する前のクロウバイスタンプに近い、黒い模様を纏った翼に染まる。
そして、バイスタンプから抜け出し、どこかで見たような黒い羽を撒いて現れたのは……
「遅えよ、大二。」
「てめぇ、やっと俺が必要だってことに気付いたか。」
思わず助けを求めたカゲロウ、そのものだった。
彼は消滅せず、ホーリーウイングバイスタンプに意識を宿して、曰く「大二が泣き寝入りするのを待っていた」のだった。
手にしたライブガンで群がる敵を撃ちふっ飛ばすと、大二が握ったままのバイスタンプを手に取る。
「お前にしては上出来。気付いただけで十分だ、大二。」
そう言うカゲロウに、立ち上がりながら
「これからは……一緒に戦ってくれるか?」
と、問う大二。
カゲロウは言う。
「お前がだらしなかったら、いつでも乗っ取るからな。」
それはいつものカゲロウらしかったが、声音はどこか優しげだった。
カゲロウはライブガンを返したあと、起動したパーフェクトウイングバイスタンプをツーサイドライバーに押印し、セット。
変身ポーズを取り、二人は叫ぶ。
「「変身!!」」
二人は重なり合い、一つとなって、仮面ライダーエビリティライブへ変身。
その翼は白と黒の両翼となり、マントとして広がった。
そのまま大二とカゲロウは一輝たちに合流。
解放したその強さを今度は五十嵐三兄弟の一人として活かし、ギフを封じたのだった。
戦いのあと、大二は一輝、さくらに謝罪。
大二を通してカゲロウも交え三兄妹は再会を喜び、しっかり抱き合うのだった。
第44話以降
その後、ギフがバイスを媒介に復活し絶体絶命の状況に陥るも、大二はカゲロウとともにギフの空間内への侵入と内外からの同時攻撃を提案。途中、悪魔軍団の猛攻に苦戦するもヒロミからの発破を受け、兄妹と共にギフを撃破した。
その後、ジョージ・狩崎の暴走があったものの、大二は自分なりに彼を止めるために冷静に対処しようとしていた(止めることは叶わななかったが、少し前の大二なら発砲していてもおかしくなかった。これもカゲロウ復活を経た上での成長ともいえる)。
最終話
一輝とバイスの最後の戦いを見届け終わった数ヶ月後、ヒロミ、花、玉置と共に新組織ブルーバードを立ち上げ、復興作業に当たっていた。
「たとえ失敗しても、それを糧にやり直し、自ら幸せになる権利はある」
「過去を背負って、それでも未来へ進んでいこう」
『MOVIEバトルロワイヤル』
「教えてやるよ、人間っていう生き物はな、どうしようもなく諦めが悪いんだよ!」
新しく生まれた弟の幸四郎も含めて一家全員での旅行に参加。
カゲロウに乗っ取られていた8話とは違い、作品内では初めて旅行に参加したことになる。
具体的にはラブコフを「ラブちゃ~ん」と呼んだりさくらと卓球を楽しんだり、親子共々風呂を楽しむ笑顔を見せたりと本編では中々見られなかった笑顔を存分に披露していた。
戦闘面での活躍こそイザンギの圧倒的な攻撃力・耐久力に敵わず芳しくはなかったものの、本編でのオルテカ戦同様、一輝が不在の戦闘では最後まで時間稼ぎを続けて、ギリギリまで持ちこたえるガッツを見せた。
その後、コラスに攫われた幸四郎の悪魔「赤ちゃん悪魔」を取り戻すため、一輝、さくらとともにそのまま「悪魔マラソンゲーム」に参加。ライブに変身した状態のまま自身は桜井景和/仮面ライダータイクーンと交戦したが、一輝と浮世英寿が一時停戦を呼びかけたことで変身を解除し一旦攻撃を止めた。しかし、その直後に仮面ライダーリュウガが出現。リュウガ相手にタイクーンとともに応戦するも苦戦し、あえなくジャマーエリアに触れてしまい脱落。
その後、ギロリがコラスからヴィジョンドライバーを奪還したことでデザイアロワイヤルが消滅したため、他のライダーと共に復活。再びタイクーンとともにリュウガと交戦した。
その後、仮面ライダーナイトが一瞬の隙を突いてリュウガに「飛翔斬」を喰らわせたことでミラーワールドに幽閉されていた龍騎が復活。そのまま龍騎がリュウガと交戦したため、その戦いを見届けた。
『リバイスForward 仮面ライダーライブ&エビル&デモンズ』
「いったい俺は…、何を信じればいいんですか!?」
ブルーバードの若きリーダーとして変わらず街の平和のために邁進しており一般隊員達からも慕われている。だが、突然アリコーンによる少年少女の誘拐事件が発生したため、その対応に追われる。その中で、ヒロミの指名手配やヒロミの悪魔を名乗るムラマサの出現、ツーサイドライバーの破損、カゲロウの裏切りなど数多くの予期せぬ事態が発生。再び自身の在り方について苦悩することになる。
一旦心を落ち着かせるために狩崎の助言もあり実家のしあわせ湯で心身を癒していたが、その際に一輝から「手段は違っていても、目的は一緒なんじゃないか?」とアドバイスを受けたことで、「論理的な根拠がなかったとしても、カゲロウやヒロミさんを信じて自分がやるべき事をやる」という結論に達し、アリコーンに立ち向かうことを改めて決意した。
その後、ヒロミの指名手配が報道された後にヒロミが「作戦はどうなった?」と連絡してきたこと、冒頭の制圧任務後メディカルチェックで市村の元に行っていたヒロミに感じた違和感、狩崎が持ってきたアリコーンの幹部の身元が(事件以前から)死亡済みという事実とさくら達から聞いた話とアジトから得たデータを合わせ、カゲロウが起こした行動の真意と、真の黒幕に辿り着く。留美を救うために行動するヒロミと合流、あえてアリコーン側に着いてムラマサを油断させていたカゲロウが加わると、一輝と狩崎からそれぞれ託されたリバイスドライバー・メガバットバイスタンプを手に新たな姿のライブへと変身。3人でヒューマンミュータント達と交戦し、撃破することができた。
戦いが終わった後は、ヒロミや留美達と共に遊園地で遊んだ。
トランザムザになった染井との戦いでは、染井が人類が脆くて弱いと虐げると、カゲロウが『弱くていいんだよ!こいつみたいにな!』と反論したため、それに対して染井から「認めるのか」と嘲笑されたが、『俺が脆いから、悪魔のカゲロウは生まれた。けどお互いがお互いを補って力は何倍にもなるんだ!』としあわせ湯での一輝との会話を得て見つけたカゲロウとの関係性に対する回答と思いを染井にぶつけた。
『仮面ライダージュウガVS仮面ライダーオルテカ』
予告映像にて五十嵐兄妹共々登場することが確定していた。
劇中では、カゲロウが自身の身体を利用してヒロミとの我慢対決を行った事でのぼせてしまった。
後編でのラストシーンでは再び脱走したオルテカをブルバードと五十嵐兄妹総出で追いかけ回していた。
余談
- 演者の日向氏は大二の妹のさくらを演じる井本彩花氏と同い年である。
- 第28話での一輝の心の中の描写から、一輝はまだ大二のことを子供扱いしている部分があると思われる。
- 『リバイス』における仮面ライダーの変身者では唯一バイクを使用している(第2話)。ただし変身後の姿で乗ったことはなかったが、後に劇場版にてバイクでの戦闘が描かれた。
- デモンズドライバーは当初は大二が使用者に願い出て狩崎と若林に却下されたが、後に皮肉にも大二なら副作用もなく変身できていたことが間接的に判明してしまった(大二はギフの遺伝子を移植された父親から遺伝子を受け継いでいるため)。それでも使用が許可されなかったのは、命が吸われない=ドライバーを覚醒させる生贄としては不的確だったからだろう。
- 本来彼が適正者として選ばれていたリバイスドライバーも人間と悪魔がバディを組み、両者が揃ってこそ力を発揮できるという特色があり、上記の通り大二とカゲロウのどちらもいる状況でこそ心身ともに安定していられるということから、ある意味一輝以上にリバイスに向いていた可能性もある。そして、『リバイスForward』では……。
- 第33話の赤石とのやりとりで大二が発した「俺は怒ってるんですよ!」という台詞が汎用性の高さから改編され、ネタにされている(例:俺は○○したいんですよ!)。
- 第34話頃から苦戦する描写や苦悩する描写が増え始めたため、心配するファンが続出した。シリーズ構成を担当する木下半太は心配するファンからの「大二くんのこと好きですか?」という質問に対して「もちろん、大好きですよ。」と返答している。だが、傍から見たら好きな子をいじめたくなる男子と似たような発想にしか見えなかったため、「歪んだ愛」「その愛、ねじ曲がりすぎでしょ。」「Hanta、really?」と言われてしまっていた。
- なお、このやり取りの中で木下の愛称である「really先生」が誕生した。
- 後に、この展開が(脚本変更など紆余曲折があったものの)既定路線であったことや大二/カゲロウに対する愛、ファンの方々への謝罪と応援メッセージを綴った文章をTwitterに投稿している。この文章から、木下の2人に対する愛は嘘ではなかったことが窺える。
- 後のインタビューで、日向氏は「五十嵐家のみんなと会えない日が続いてて、あの頃は精神的に不安定な時期だった。」と回顧しつつ、「赤石役の橋本じゅんさんと共演することができたので、橋本さんから吸収できたものはとても大きくて良い経験になった。」と語っている。
- なお、「大二いい加減にしろ、戻って来い!」といった視聴者の声はちゃんと日向氏に届いており、日向氏も同じ気持ちだったことをインタビューで明かしている。
- 「フィギュア王No.297」によると、大二がカゲロウとの対決の末(一時的とはいえ)消滅させたことで自身の正義が暴走する展開を描くために、あえてデッドマンを誕生させた宿主であるゲストキャラのその後について描かず、第1話で自身の悪魔であるレックス・デッドマンが撃破された後にヒロミの正義が暴走していく様を伏線としていたらしい。
- なお、大二の暴走する様はヒロミの場合と差別化するためにヒロミ以上に暴走するようにあえて描いており、プロデューサーの望月卓は「『タバコのポイ捨てをした人に銃を向ける』ような『些細な悪事さえ許さない過度な正義』になるようにした。」ようだ。
- 第37話あたりからほぼ闇堕ちのような状態となってしまい、ホーリーライブが天使のように見えることも含めて視聴者からは「堕天使」と称されている。
- しかも、『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』ドン15話にて、雉野つよし/キジブラザーが闇堕ちし、激走鬼に変貌、続くドン16話でも桃谷ジロウ/ドンドラゴクウの闇堕ちが公式から確定しているため、実質第2のスーパー闇堕ちタイムとなってしまった。
- この闇堕ちっぷりを見た一部のファンからは、「一回ドンブラザーズの世界に行ってヒトツ鬼に変貌して分離させられた方が冷静になれそう。」「ドンブラザーズの世界なら絶対ヒトツ鬼になってた。」と言われてしまっている。奇しくもジロウは大二同様「ジロウ=次郎」と名前に2が入っている。
- 第39話の激昂してモニターを叩いて吹っ飛ばすシーンが1周回ってどこぞのタピオカパンさんよろしく一部視聴者の間でネタにされてしまい、「キレてモニターを破壊する五十嵐大二」なるネットミーム動画ができてしまった。
- その動画が作られた影響なのか、Youtubeの検索で「五十嵐大二」「大二」「モニター」のどれかのワードを入れると必ずモニター破壊シーンに関するワードが出てくるようになってしまっている。
- 上記の通り、闇堕ち期間が長かった事から大二が本編のラスボスではないかという意見が多かったが、実際にラスボスポジションになったのは大二の協力者だった。
- 演者が大二とカゲロウでの一人二役であることに加え、変身するライダーが2種類になっているため映画のパンフレットやスタッフロールでの表記が4役ということになっており、視聴者からは「情報量が多すぎる」と話題になったこともある。
- 日向氏は大二を演じるにあたり『マイティ・ソー』シリーズのロキ・ラウフェイソンを参考にしているとの事。
- 日向氏は『姉ちゃんの恋人』や『どうする家康』でも次男の役(後者はあの真田幸村)を演じており、何かと「次男」に縁がある。
関連タグ
俺は怒ってるんですよ! キレてモニターを破壊する五十嵐大二 ハブライブ
関連・類似キャラクター
五十嵐家
2号ライダー変身者