「俺は全ての分野において頂点に立つ男だ」
「全てのワームは俺が倒す!!」
演:山本裕典
変身する仮面ライダー
概要
『仮面ライダーカブト』の登場人物の1人。
マスクドライダーシステム第4号である仮面ライダーサソードの資格者。第19話より登場。自称「神に代わって剣を振るう男」。
1985年6月25日生まれの20歳→21歳(なお日付に関しては、劇中で誕生日を迎えた第21話の本放送日である)。
英国の名門貴族ディスカビル家の本家筋である神代家の当主として、執事のじいやと共に大邸宅に住む没落貴族。
名は「かみしろつるぎ」と読む。決して「こうじろけん」と読まないこと。
己に対する自信に満ち溢れており、じいやからは「ぼっちゃま」と呼ばれている。
ディスカビル家に代々伝わる名剣・ディスカリバーを所持しており、変身せずともディスカリバー1本でワーム数体を倒すほどの高い身体能力を秘め、数ヶ国の外国語を喋る(マルチリンガル)教養もある。スポーツも得意で特に球技の腕前はなかなかの物。
貴族特有の上から目線な態度も目立つが、本人の性格は至って純粋で真面目。また、「特権を有する貴族には相応の施しを行わなければならない義務がある」というノブレス・オブリージュを重視しており、契約内容は遵守するし(なので三島からのライダー討伐命令を拒否するシーンがある)、自分が悪いと分かれば謝罪も辞さない。それでいて仲間思いな青年である…それ故に後述する奇行が目立ってしまうのだが。
※なお、ディスカリバーはカブト達が変身して使うようなワーム用の特殊兵装でもなんでもないただの古い西洋剣である。それでもワーム数匹を斬り捨てて折れもしないあたり、名剣の名に恥じない業物ではある模様。
奇行
現代社会の常識とかけ離れた教育を受けて育ってきたからか、「細切れの肉」を「コマーギュレ」という種類の肉と思い込み、スーパーマーケットを「スーパーな店」と勘違いしたり、うどんを知らないなど世間一般の事柄に極めて疎く、第22話では飲食代を純銀製のフォークで支払うといった非常識な事もやっている(金銭的に価値のあるもので支払っているので東映特撮史ではまだマシな方である)。
そして何かと頂点に立ちたがり、「オレは〇〇においても頂点に立つ男だ」が口癖になっている。
その世間離れした言動から、中盤以降ではコメディリリーフにもなっている。
庶民を「ショ・ミーン」、ラーメンを「ラ・メーン」と呼んだり等ヨーロッパっぽい言い回しもよくする他、「じいやが言っていた…」と天道語録ならぬ神代語録を披露することもある(後述。じいやの名言に関しては天道語録にて)。
その奇行の最たるものが、次に二つである。
ショ・ミーンの服装を学ぶべく、なぜだかストライプのシャツに黄色い帽子、背中にはランドセルとどっからどう見ても小学生にしか見えない格好を披露し、空腹のあまり駄菓子を万引きしかけてしまい、リコーダーを片手に駄菓子屋店主に決闘を申し込むも敗北。空腹に押しつぶされそうになってしまう。しかし、先ほど樹花を助けていた為、たこ焼きを恵んでもらい、「タコヤ・キュイジーヌ」と命名したそれを美味しそうに食べていた。
これとは別件で、地獄兄弟に顔面を必殺技で挟み撃ちされてふらふらになった所を回し蹴りで廃車置場に吹っ飛ばされてしまう。その後、懐柔され地獄兄弟三男として加入した際にはシルクハット姿に装いを変更。ステッキを上空に投げるといつの間にかサソードヤイバーに入れ替わるという不可思議なマジックを披露している。なおカッシスワームのフリーズにより、それぞれの必殺技が命中してしまい、「お〜に〜ちゃ〜n」という奇声と共に歩道橋下のゴミ捨て場に落下してしまったので地獄兄弟三男としての活動は非常に短期間であった。
坊ちゃま語録
元の日本語 | ぼっちゃまの発音 |
---|---|
うどん | ウ・ドーン |
加賀美新 | カガーミン |
細切れ | コマーギュレ |
庶民 | ショ・ミーン |
たこ焼き | たこやキュイジーヌ(※1) |
納豆 | ナットゥー |
豆腐 | トゥーフー |
岬祐月 | ミサキーヌ |
ラーメン | ラ・メーン(※2) |
(※1)『仮面ライダー・ザ・ダイナー』でも提供された。
(※2)ネット版『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー -ガチで探せ!君だけのライダー48-』でも弄られた。映司は普通にラーメンを出したのに対して、比奈は食器を入れ替えただけの同じものを出したのでサソードは後者を選んだというシナリオ。
対人関係
本編開始の1年前に姉・神代美香を目の前でスコルピオワームに殺され、それを切っ掛けに自分だけで全てのワームを倒すと誓い、ワーム狩りを始めるようになった。人間に擬態したワームに対しても一切躊躇せず刃を突き立てている。
美香の死は彼の中で大きなトラウマとなっており、殺された現場に咲いていた薔薇も彼女の死を想起させるという理由で嫌悪している。
初期はワーム1体を倒すにつき120万円でZECTと契約していたが、ガタックの登場により契約破棄された。
当初はディスカビル家及び神代家が没落貴族であることを知らずにいたため(じいやが悟らせようとしなかった)、金に糸目を付けずにいたが、陰ながら努力してきたじいやが過労で倒れたことで全ての事実を知る。
以降は世間知らずながらもアルバイトに励み続け、(仕事先で食器を割った結果給料76073円が天引きされ73円になったりしつつも)人並みの幸せを理解していくようになる。
自身の過去もあって、自らの行いで天道樹花に怪我を負わせたことを天道総司に咎められた時は普段の高飛車な態度から一転して素直に謝ったり、弟をワームに殺されている加賀美新を「カ・ガーミン」と呼び、一方的に友と認めている。戦闘ではタッグを組むことも多かった。
また、岬祐月に恋心を抱くようになり、彼女に姉の面影を重ねて「ミサキーヌ」と呼びアピールを続けていた。岬には相手にされないどころか鬱陶しがられており、振られ続けた末ショックで上記の通り「地獄三兄弟」になったこともある。
だが天道の言葉で姉の面影を追っていたことを指摘されてからは、岬自身を愛することを決意する。カッシスワームの猛攻から身を挺して彼女を庇ってからは岬の心情にも変化が起こり、デートの誘いを了承されるまでになった。
正体
姉の敵であるはずのスコルピオワーム。
本来の神代剣は姉が襲われた際に殺されていた(よって、ライダー図鑑でも「神代剣(擬態)」として掲載されている)。
彼の生年や事件の発生した時期を考えると、本物の享年は19~20歳となる。
擬態した際のアクシデントで自分がワームであることを忘れてしまっており、コピーした神代剣の人格のままで、(同族であるはずの)ワームを憎み戦っている。
闘争本能が昂る、サソードのライダースラッシュを発動すること等でワームとしての姿が表面化するが、その際に剣の人格は一時的に消えるため、ワームになっていた間のことを覚えていない。
コミカルなキャラクターとは裏腹にシリアスな設定だが、作中で「本編の神代剣=スコルピオワーム」と判明するのは初登場回の翌回(第20話)であり、正体発覚自体はかなり早い。
何故こんなに発覚が早かったかというと、天道のより身近な人物の正体もワーム(ネイティブ)であり、発覚を遅らせてしまうとそちらと被ってしまうこととなり視聴者側の驚きが薄れてしまうからと思われる。
しかしその事実はじいやにしか知られておらず、彼もまた執事としての忠節のために本人に真実を隠していた。
変貌を見なかった者からは人間と信じられ全く疑われておらず、剣自身も終盤まで自分の正体を知らなかった。
詳細はリンク先を参照。
関連イラスト
関連タグ
じいや(仮面ライダーカブト) 神代美香 岬祐月 天道総司 加賀美新 地獄兄弟
関連・類似キャラクター
- 相川始:正体が怪人でありながら敵怪人と戦っていたサブライダー。当初は主人公と対立していた、愛する女性を守る為に戦う、最終的には怪人の姿で主人公と戦うといった点が共通。
- 呉島貴虎:ノブレス・オブリージュの信念・精神を持つ剣使いの4号ライダー。
- 神代玲花:名字が「神代」の剣で変身する虫がモチーフのサブライダー。当初は主人公と対立していたが、物語が進むにつれて徐々に協力的になると同時にギャグキャラになった。ただし、彼女の読みは「しんだい」。
4号ライダー変身者