「あんな汚い奴と一緒にいる君なんて、もういらない」
データ
(身長と体重の出典は『麻宮騎亜 仮面ライダーフォーゼデザインワークス When You Wish upon a Star』(ホビージャパン)P19)
概要
天ノ川学園高校天文学部部長の牧瀬弘樹が変身した下級ゾディアーツ。
(変身者の正体が最初から主人公側に知られているのはフォーゼではこれが初)
スイッチャーは根暗なストーカー。なので直接的な戦闘能力は低く、戦闘では素手のフォーゼに圧倒され、パワーダイザーには手も足も出ない等、戦闘には不向きである。
ダウジングホーンと呼ばれる右手のセンサーを用いることで、調査対象の存在する位置を探知する能力を持つ。この能力は自身が用いる以外に他人が探したい物を強く思い浮かべる事でその人が探したい物を探知する事も可能である。
またダウジングホーンにより物体の物理的な運動方向を捻じ曲げることが出来、その力は対象となる物体の軽重を問わない。これはフォーゼのレーダースイッチでも回避不可能である。対象が生物であれば無理矢理足を動かすことも出来る。
後者の能力は他のゾディアーツ同様、スイッチャーによる能力の進化と思われる。
但しこの能力には「対象に照準を定めねばならない」「能力の源であるダウジングホーンが失われると何も出来なくなる」といった弱点がある。
なお、ゾディアーツで星座名(直訳ではない)が採用された初の例である。
外見
モチーフ星座は羅針盤(らしんばん)座だが、甲虫を思わせる外見をしている。
麻宮騎亜氏曰く、無生物の星座モチーフのゾディアーツには昆虫の意匠を入れているとのことで彼の場合はクワガタがモデルになっているという(出典:『麻宮騎亜 仮面ライダーフォーゼデザインワークス When You Wish upon a Star』(ホビージャパン)P19)。
胸には星座のコアが輝き、体のあちこちにはには羅針盤の羅針図の模様が刻まれており、背中にはドクロの意匠がある。
因みに言うと生物学的に昆虫と定義できる生物がモチーフの星座は蝿座のみであり、節足動物に枠を広げても黄道十二星座にある二つが限度である。
更に一部ファンはその昆虫然とした外見を見て、
『ウヴァさんだ!ウヴァさんが蒼の力を得て再臨なされた!』と騒ぎ立てたとの情報もあるが、ウヴァさんがモチーフというわけではない。
とはいえ、全く関わりがないかと言われればそうではなく、『仮面ライダーフォーゼ スペシャルイベント 天ノ川学園高等学校 春の学園祭スペシャル』ではスコーピオン・ゾディアーツ配下としてウヴァさんと共に学園祭を襲撃してきたが、ライダーロケットパンチ(リミットブレイク)を食らって敗退した。
本編での行動
元々は城島ユウキを天文学部に引き戻そうとする為(それ自体も牧瀬の強引な誘いによるもの)彼女のロッカーや靴箱にラブレターだのプレゼントだのを詰め込んでいた(その時の弘樹の言語から察するに、独善的ではあるものの恋愛的な感情も少々あったのかもしれない)のだが、その行為をユウキがストーカーだと訴えた為に実力行使に出た。ところがユウキが弦太朗と一緒にいる所を目撃し、彼女が悪い奴と付き合っていると勘違いして怒りを露に襲い掛かった。
その後、彼女は自分の不注意でラビットハッチの扉であるロッカーを無くしてしまい、不本意とはいえピクシスの持つ探知能力を見込んで捜索を依頼するが、それはユウキの大事なものを目の前で壊すという牧瀬の計略だった。
その後密かにユウキを探っていた弦太朗達が駆け付けるが、フォーゼのランチャーの弾道を自身の能力でまんまと曲げてロッカーを間接的に破壊。仮面ライダー部に甚大な被害を与えたにもかかわらず「壊したのは君じゃないか」と嘲り、フォーゼからは「貴様という奴は! 性根を叩き直してやる!!」と本気で怒りを買った。
さらには自分を振った学校中の女子生徒達(風城美羽も入っていた)を自身の未来日記の内容通りに「流れ星」にするため、自身の能力でバスに乗せて海に落として皆殺しにしようとしていたことがJKの調査で判明(文字通り流れ星にしようとする。弦太朗をして「犯行計画じゃねえか!」と言わしめた)。
その動機は自分をふった仕返しという、超くだらないものだった。
だが最終的に、ライダー部の連携により殺人計画は阻止され、焦ったピクシス(既にラストワン)はもう一度バスを動かそうと試みるがフォーゼのステルスモジュールを使ったトリッキーな対策により、頼みのダウジングホーンを破壊される(この時「折れちゃったじゃないか~!」とどこかで聞いたような台詞を吐いていた)。
最期は逃走を試みるが背後からエレキステイツのライダー100億ボルトシュートで真っ二つにされて倒された。
本体の目が覚めた後は、バスに乗せられた女子全員に責められ、「この学校の生徒全員と友達(ダチ)になる!」と言い放った弦太朗も流石に嫌気がさしたのか、「まー牧瀬のことは美羽たちに任せればいいか」となんのフォローもなく終わってしまった。
その後は恐らく悪事が露呈して警察に捕まったか、或いは女子達に袋叩きにされて死に値する恐怖と報復を味わったものと思われる。
今までのスイッチャーは比較的同情できる理由があり、それをスコーピオンらに付け込まれるケースが多かったが、彼の場合は逆恨みで殺人を企てる等、同情の余地はない。
ちなみに破壊されたと思われたロッカーはユウキの嘘を真に受けて園田先生の私物と思い込んだ大杉忠太によって別のロッカーにすり替えられていた為無事であった。
派生作品
「MOVIE大戦アルティメイタム」ではコックローチ・ドーパント共々アンダーワールドで暴れ回っていたが仮面ライダーウィザードとポワトリンの介入により尻尾を巻いて逃走し、現実世界に具現化。先に具現化していたライオンクラゲヤミーと合流するとコヨミを襲おうとしたが、仮面ライダーなでしこによりアッサリ蹴散らされた。
「ロストヒーローズ2」ではキャンサー・ゾディアーツの配下として登場し、マウンテン・キューブでヒーロー達の足止めを行なった。射撃耐性持ちで打撃属性が弱点だが、原作を反映して物理攻撃を反射してくるいやらしい敵である。ゴッドフィールド・ダッシュで先手を取るなり、ギンガファイヤーボールを使うと良いだろう。
備考
本作のOP「Switch On!」のカラオケ映像(2番)では12話の戦闘シーンが使用されている。よりにもよってなんでこんな奴を…。
また、ピクシス・ゾディアーツのモチーフである羅針盤(らしんばん)座は元々アルゴ座と呼ばれる大きな船の星座だった。
しかしその大きさから1752年に帆(ほ)座、艫(とも)座、竜骨(りゅうこつ)座、そして羅針盤(らしんばん)座の4つに小分けされた。
小説版で合体ゾディアーツ怪人の一部になったのはこれが理由だろう。
ちなみにアルゴ座のモチーフであるアルゴ船は双子座のモチーフと関係がある。
関連イラスト
関連タグ
バイオレンス・ドーパント:前々作に登場した女性キャラにストーカー行為を行ったライダー怪人繋がり。