概要
「運ぶ」「移動する」的な意味合いを持つ言葉で、英表記は「Vector」。
「ベクトル」という読みはドイツ語の「Vektor」由来で、英語読みは「ベクター」。
ベクトル画像
コンピュータグラフィックスにおける図形・画像の形式のひとつ。
内部表現をベクター形式とし、アプリケーションによっては「ベクトルグラフィック」、ドロー形式、
ドローグラフィックなどとも呼ばれる。
線の起終点の座標(位置)、曲線であればその曲がり方、太さ、色、それら線に囲まれた面の色、
それらの変化のしかたなどを、数値で表すことにより、コンピュータで扱うデータとしたもの。
「ベクター画像」とも呼ばれる。
しばしばピクセル(画素)の集まりで表現する「ラスターイメージ」と対比される。
また、ベクトルデータとも呼ばれる。
幾何学
数学や物理学で扱う「向き」と「大きさ」を持つ抽象代数的な概念。
幾何学的な事柄を代数的に解析するために用いられたりする。
記号としては矢印を付けた形、或いは余分に縦線を追加したような文字で表現される。
具体的に表現する際には、座標と同様に複数の数値を組み合わせたものとして、縦か横に並べて表現される。
組み合わせられている数値の数に応じて「2次元ベクトル」「3次元ベクトル」などと呼ばれる。
対して、通常の単体の数値(方向を持たない数)は「スカラー」と呼ばれる。
1次元ベクトルに相当するものはスカラーである。
一方、ベクトルは行か列が1つの行列に相当する。
スカラー、ベクトル、行列は「テンソル」という概念でまとめられており、ベクトルは1階のテンソルである。
磁場やトルクに関するベクトルは、鏡に映すと通常のベクトルとは逆向きとなり、「疑ベクトル」と呼ばれる。
2次元ベクトルと似たものに複素数が存在。
創作において
大抵の作品において強力な能力として扱われる。
関連タグ
Adobe, Flash, Illustrator, Corel, CorelDRAW, Macromedia, FreeHand
PostScript, AdobePDF, SVG, EPS