フラクタル
ふらくたる
- 幾何学の概念の一種。
- 2011年に放送されたアニメの題名 ⇒ フラクタル-FRACTALE-
理想的には、どれだけ拡大しても目立つ構造が見られ、最小単位にたどり着けないような感じの性質(あるいは無限の入れ子や枝分かれ)。そういった性質を持つ図形をフラクタル図形、そういった性質の構造をフラクタル構造などと言う。コッホ曲線やマンデルブロ集合などが有名。
フラクタル図形の中で最も解り易いタイプは、全体と部分が全く一致しているようなタイプである。コッホ曲線やメンガーのスポンジがこれに当てはまり、この性質を自己相似と言う。
一方、マンデルブロ集合のように、そういう性質を持たず、どこでどんな構造が現れるか予測できないタイプもある。
フラクタル構造は現実の自然界にも見られ、雲や海岸線、小惑星など、狭いところではカリフラワーの一種や、我々の中の血管の枝分かれ、肺の内側の表面構造などが当てはまる。もちろんその場合は構成する分子などのミクロの限界が存在する。
コンピュータグラフィックスの場合も同様に、ドットや分解能の制限が存在する。自己相似的な図形の場合は、自分で自分を呼び出す関数(再帰関数)を利用すると作り易い。
英表記は「Fractal」で、アニメの場合と異なりeは付かない。eの付くもの(Fractale)はフランス語表記との事。
理想的なコッホ曲線は、長さを測ろうとすると無限大となり、面積を測ろうとするとゼロになってしまう。つまり、一次元超二次元未満という、中途半端な次元を持つ。これをフラクタル次元という。
具体的な次元の数は、フラクタル図形によってだいたい異なり、コッホ曲線の場合は底が3で真数が4の対数( log4/log3≒1.261859507 )、メンガーのスポンジの場合はlog20/log3( ≒2.726833027 )となる。
求め方としては、正方形は辺の長さが倍になれば面積は4倍となり、立方体の場合は体積が8倍となるが、ここで長さを底、○積を真数とした対数を考えると、前者は2、後者は3となり、次元と一致している、という性質を利用する方法がある。
コッホ曲線の場合は、4つの一段階小さなコッホ曲線に分割できるが、その小さなコッホ曲線が元のコッホ曲線の1/3スケールとなっている。つまり辺が3倍で大きさが4倍になっているため、ここから求められる。