「黙れ。トラッシュの名前など聞く気はない。」
「僕の友達を決めるのは…僕自身です! 父さん!!」
「俺達だけの勲章、か……悪くない!!!」
演:冨森ジャスティン
概要
天ノ川学園高校の3年生。ヒエラルキーはキング。
アメフト部のキャプテンで、ヒエラルキーでは男子生徒の中でトップであるジョックス。
性格はキザないじめっ子で、腕っ節はあるが、やや臆病なところがある。世に言うヘタレである。
このような性格なので仲間になってからもネタ扱いされたり、もっとヘタレ化するかもしれない。
しかし特撮誌では「皆さんご存知のとおり最低最悪なクズ野郎の大文字クンですが、如月君と和解後は体を張ってロボに乗り込んで戦ったりしちゃいますよ!」という記述もある。
演じる富森ジャスティンはインタビューで「大文字の野郎はとにかく嫌な奴ですが、後々盛大に化けますんでご期待くださいな」とも語っているため、一概に批判もできそうに無い。
……というのは昔の話。
現在は仮面ライダー部のパワーダイザー担当。ダイザーでフォーゼと共に戦ったり、周囲へ及びそうな被害を抑えこんだりと、フォーゼの活躍に無くてはならない頼れる先輩である。
そしてここ数作の平成ライダーではお馴染みのネタキャラ枠。画像のように決めポーズを行うと「キュピーン」という効果音が鳴る事が多い。
主な行動
第6話までの大文字隼は、
- 放送初回から部員を引き連れ弦太朗を袋叩きにする(本来スポーツマンとしてはあるまじき行為) 。
- 蔑ろにされた怨みでゾディアーツとなった部員・三浦の人権を完全に無視し、挙げ句襲われた怨みから退部を言い渡す(そもそも三浦をオリオン・ゾディアーツたらしめた元凶はこの男である)。
- ゾディアーツを目の前にして、女や下級生を差し置いて真っ先に逃げ出す(助けられた礼も言わない無礼者)。
- 美羽が失脚の危機に陥ると、新たなクイーン候補筆頭として台頭しだした珠恵にあっさり乗り換えようとする(その点を珠恵に指摘されると「キングの横にいるべきなのはクイーンだ」とはぐらかす)。
- それでいて美羽がクイーンの座に見事返り咲くと周りに合わせて拍手を送り、しれっと元の鞘に納まろうとする始末(あまりにも無節操)。
など、数々の行為から視聴者へのイメージは正直言ってよろしく無かった(それが逆にネタとして昇華されている部分もあったが)。
この結果、大惨事先輩という新しい二つ名を手に入れた。
だが、第7・8話にて、エリート思想に凝り固まった父親の過度な期待に、迷走しながらも歯を食いしばって応えようと苦しんでいたことが判明。彼自身も父への思いは強く、賢吾と言い合いになった際に一切合切の事情を暴露する形になり、結果的に賢吾を黙らせてしまっている。
恵まれたガタイとロケットモジュールにしがみ付く闘魂がありながら、アメフト部ではチームの守護神ラインマンではなく司令塔クォーターバックにいたのも、イマイチ一貫性のない行動ばかりだったのも、全て父親の言いなりで自分の芯が通っていなかったため。
アメフト部での試合方針も父親のアドバイス通りにしており、それが一部の部員の反発を買って否定されたが、彼にとっては父親を否定される事は今までの自分の努力を否定される事と同義であったため思わず暴力を振るってしまい、それが7・8話で補習に参加させられる原因となった(第1話における三浦への仕打ちも父親の言う通りにやっただけであり、本人は罪悪感を感じてはいた。その後第13話で何度か謝罪に向かっていたことが明かされている)。
大文字「俺が楽しんでやっていたとでも思っているのか!」
視聴者「……すみません、思ってました」
父親の期待に応えたいにも拘らず、父親の言う通りにすればするほど人が離れていく現実にずっと苦しんでいたことや、仮面ライダー部で楽しそうにしている美羽や弦太朗たちを内心羨ましがっていたことを、号泣しながら真実と共に吐露したところ、これまた壮絶なもらい泣きと共に共感した弦太朗と一気に和解。
苦戦させられる弦太朗を助けるためダイザーを駆り、スコーピオン・ゾディアーツが手も足も出ないほど追い詰めるパワーファイトとフォーゼとの連携を披露。
おまけにスコーピオンを片手間で押さえつけつつ、エレキステイツゆえロケットモジュールの推進力を得られないフォーゼをハウンド・ゾディアーツ目掛けてぶん投げるという凄まじい補助を見せ視聴者の度肝を抜いた。
更にそのまま父への気負いの象徴であった像を粉微塵に粉砕し、仮面ライダー部に名を連ねた(器物損壊罪の心配もあるにはあるが、ゾディアーツの存在が認知されつつある現状では、彼らの仕業と思われるのが自然だろう。目撃した生徒がいたとしても、JKが弱みを握ることで口止めできると思われる)。
クイーンである風城美羽とも付き合ってはいたが、クイーンフェスの一件以来関係は切れ、仮面ライダー部に入部した後も仲間同士として関係を続けることになった。一応やり直そうと提案はしたがやんわりと美羽に断られている。隼も隼でダメ元で提案したらしく、断られた瞬間に潔く納得していた……かと思いきや?
こうして大文字は演者である冨森ジャスティン氏の言葉通りその本質を取り戻し、頼れる肉体派善玉キャラである第二形態・冨森へと進化を遂げたのである(「ほぼ中の人じゃん」とは言ってはいけない)。
その後は強くて行動力があって空気も読めるという、頼りになる先輩ポジションを確立している。既に彼抜きでは勝てなかったり、多くの犠牲者が出ていただろう局面も存在した程。
なお、美羽とは違い仮面ライダー部に付きっ切りという訳ではないらしく、ラビットハッチでは自前のトレーニング機器を使って鍛錬に励み、アメフト部にもしっかりと顔を出している。
当初、pixivにあげられている彼を取り扱っているイラストは殆どがネタ絵という酷い扱いだった。今までの行動が行動だったので仕方ない。
後半では仮面ライダーメテオの登場により『仮面ライダー部の戦力』と言う立ち位置が陰りを見せ始め、パワーダイザーへの搭乗頻度もめっきり落ちてしまっている(CG費という大人の事情もある)。
パワーダイザーに搭乗しない素の時の彼の戦闘力は、複数で襲いかかってきたダスタードやゴーミン(『スーパーヒーロー大戦』)を一人殴り倒せるくらいである。二人目以降からは大体劣勢になる。
それでも美羽や襲われている生徒を助けるための行動なので、ゾディアーツ出現に逃げ出した1話目と比べると精神的にだいぶ成長しているとは言える。
第21話によると、進学は推薦で決定したとのこと。
卒業後はいつの間にか運転免許を保有しており、オープンカーでゾディアーツを追跡したりしていた。…が肝心なところでガス欠を起こしてゾディアーツに逃げられてしまい、美羽からは怒られる羽目に…
アリエス・ゾディアーツとの戦いでは久々にパワーダイザーに搭乗。
仮面ライダー部を裏切り、弦太朗を殺害する暴挙に走った流星に対し、義憤を抑えきれず、弦太朗の仇討ちと言わんばかりにパワーダイザーで果敢にアリエスとメテオに向かって挑んだ……直後にアリエスの能力で眠らされ、大いびきをかきながらその場にダウンしてしまった。直前までの勇姿はどこへ…?
因みに、父親のことは「父さん」と呼んでいるが母親のことは「ママ」と呼んでいる。隼の母親は第41話で声のみ出演しており、声はヴァルゴ・ゾディアーツ役の田中理恵が演じている。
そんなこんなで結局ほとんど活躍に恵まれないまま迎えた最終回。やはりというかパワーダイザーでの活躍はなし。更に賢吾の手紙においては、他の面々がその活躍やライダー部で築いた関係を踏まえて2、3文メッセージが綴られる中、大文字だけは「会長(美羽)に相応しい男は貴方しかいない」の一文で済まされてしまう。過去の話とはいえ、父親の呪縛の元に生きてきたという共通項があったのだから、その辺も考えてもう少しあっても良かったように思うが……。まあ、本人は「美羽に相応しい」と言われて嬉しそうだったからそれでいいのだろう。
その後のエンディングパートでは一大発起して美羽に指輪を送るが、通りすがった謎の男のつけていた指輪を見た美羽が「あっちの方が綺麗!」と目移り。最後まで報われることの少ない、幸薄いキャラクターであった。
そして5年後では、アメフトに復帰してプロの選手となった。
再び仮面ライダー部の集結した際には、パワーダイザーを駆って頼もしさを見せた。
備考
名前の由来は恐らく仮面ライダー2号である一文字隼人から(一+人→大)。
パワーダイザーのメインパイロットになったのも、元ネタに因んでいるのかもしれない(一文字こと2号は、力の2号の異名を轟かす超パワーファイターである)。
劇場版ではOSTO Legacyから支給された作業服を着ていたが、彼だけ黒いジャケットを羽織っていた(JKや美羽も着崩していたので仲間外れという訳ではないのだが)。
余談ではあるが、仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALでフォーゼからの客演の弦太朗とJKが顔を会わせた際、こめかみの辺りで立てた指を振るお馴染みの大文字先輩ポーズを交わす場面がある(キュピーンのSEは流石に入っていない)が、これは両者の中の人が示し合わせて行ったファンサービスであるとのこと。ファン必見である。(ソース)
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