ヒビキ(仮面ライダー響鬼)
ひびき
『仮面ライダー響鬼』の主人公。
「ヒビキ」は鬼としてのコードネームであり、本名は「日高仁志」。
1974年12月16日生まれ、30歳→31歳(公式サイトでは31歳表記)。
住所は「〒125-0053 東京都葛飾区柴又6-39-8「たちばな」」で本籍は「岐阜県関市小屋名52-1」。
気さくで飄々とした、親しみやすい性格。年長者としての落ち着きゆえ「頼れる大人」としての側面も併せ持っている。ただし色恋に関してはかなり疎い。
中学時代にいじめられっ子を助けられず、そのまま転校していくのを止められなかったという苦い経験があり、同級生の滝澤みどり(現在は猛士の技術者)はこの経験が彼を鬼の道へ進ませるきっかけになったと推察している。
16歳の時に独学で鬼となってから(鬼は師弟制が一般的なため極めて異色)、今なお現役で魔化魍と戦うベテランで後輩の鬼たちからも頼りにされている。実力も鬼の中ではトップクラス。趣味は鍛えること。しかし、時としてスランプに陥ることもあるらしく、自然が奏でる響きを見に刻んで無心になる事を心掛けているという(三十八之巻)。
「鍛えてますから」が口癖で、「シュッ!」という敬礼のような挨拶(薬指と小指を若干曲げた状態で、手首をスナップを利かせて一回まわしたあと前に軽く振る)をよくする。
また、「かえるの合唱」や「メリーさんのひつじ」を元にして、その時々のことを即興で替え歌にすることも多い。
少年・安達明日夢とは屋久島へ音撃棒の材木を取りに赴いた時に知り合い、彼をツチグモから助けて以降、交流を深めていく。
本来、猛士の活動は一般人には秘匿されているのだが、香須美との相談の末に明日夢に正体を明かすのが自分なりの誠意であるということで決着が着けた(明日夢の素直さはたちばなの面々からウケが良かったこともあってか、これといった懲罰はなかった)。
ちなみにかなりの機械音痴であり、魔化魍の記録には手帳を用いている他、クレジットカードや携帯電話も持っていない(公衆電話は使える)。
携帯に関しては、電話機能は問題なく使用できるが、メールは開くだけでまごついている。そのため彼に連絡するときは猛士のサポーターや知人を介さなければならない(劇中でも苦言を呈されている)。劇中では度々香須実の携帯を借用していた(一方で、『バトライド・ウォー創生』の掛け合いでは中の人が家電好きな事を反映して、ファイズに反応している)。
さらにはペーパードライバーであり、車やバイクの運転がとても下手だった。“ライダー”なのに。
二之巻で車を運転した際はエンストを連発しながら目的地に向かい、十之巻にて仮面ライダー威吹鬼との連携で彼のバイクである竜巻を運転した際は、真っ直ぐ走行することはできても止まることはできず、結果飛び降りるという選択肢に行き着き、バイクを瓦礫に突っ込ませてしまった。
その後バイクに関しては特訓の末に克服、凱火を乗りこなせるようになっている。
作中では特訓シーンの他にも食事シーンが多く、明日夢やトドロキと食事を共にするシーンも見られ、とにかく美味しそうに頬張る…では料理の腕はどうなのかというと、「エプロン姿の似合う男」を自称するが、明日夢が彼の作ったシチューを食べた際には塩味が強いせいか、顔を顰めていた(三十四之巻)。
『劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』に登場する、戦国時代に活躍した先代の響鬼。現代のヒビキとは姿と飄々とした性格がかなり似通っている。
明日夢の兄である猛士を弟子に取っていたが、大雨の山道で猛士が事故に巻き込まれて死亡。これが明日夢に恨まれる原因となり、贖罪のために鬼を引退すべく、トドロキに音叉を預けた。
引退後は鍛冶屋として暮らしていたが、最強の魔化魍オロチの出現に際し、明日夢からの願いもあって戦線に復帰した。
なお、現代のヒビキの祖先かどうかは不明である。
『仮面ライダージオウ』では
『仮面ライダー響鬼』の放送終了から13年後に響鬼編が放送された。
本編終盤では桐矢京介を弟子として迎え入れているが、京介が“響鬼”を襲名できなかったことが明らかとなり、何らかの理由で師弟関係が崩れてしまったことが示唆された。
その後理由が明かされ、どれだけ努力を重ねても響鬼程の優れた鬼にはなれないことを悟った京介の挫折、さらには正式な襲名を前に京介が勝手に“響鬼”を名乗り、鼓屋ツトムという少年を弟子にしてしまっていたこと等があったようだ。
しかし、アナザー響鬼と化した弟子のツトムを元に戻そうと京介が必死に説得を試みた際に、それに応えるかのように響鬼ライドウォッチが生成され、京介に響鬼としての変身能力を与えた。この時の京介の発言から、ライドウォッチの生成にはヒビキ自身の意思がある程度介在しており、京介が響鬼を襲名するに値する人物であると認められたことが示唆されている。
なお、全編を通してヒビキは名前が語られるのみで、演じた細川茂樹の不参加という事情(当時細川は所属事務所との間に様々な軋轢が生じており、まともに芸能生活を送れるような状態ではなかったらしい)もあり彼自身は結局最後まで登場することはなかった。現在どこで何をしているかは劇中では語られておらず不明。
公式HPでは、現役で活動している鬼の名を襲名するとは考えづらいことから、先代の響鬼(=ヒビキ)は既に引退しているとする考察を挙げており、プロデューサーの白倉伸一郎は京介やトドロキたち若手を育てるため、「ちょっと鍛えてくる」と南米あたりに旅立ったきり何年も音信不通という見解を示している。
本編劇中では「仮面ライダー斬鬼が引退後も鬼化する能力自体は喪失していなかった」という描写もあり、いずれにせよ「響鬼の力」自体は依然ヒビキが有しており、ライドウォッチが生成された時点で本人からその力は失われたと思われる。
設定年齢31歳、演じた細川茂樹は当時33→34歳であり、「仮面ライダー」シリーズを通して役・役者共に最年長の主役。
特に平成ライダー・令和ライダーは基本的に演技経験の少ない若手を主演に登用するため、当時から名前が知られていた細川のようなケースは異例である。
浜田雅功からは当時、その年齢を槍玉に挙げられ「おっさんライダー」と呼ばれていた。
なお、後に登場するサブキャラも含めると『仮面ライダードライブ』の本願寺純/仮面ライダー純(公式では擬似ライダー扱い)(演:片岡鶴太郎)と『仮面ライダーゴースト』の仙人/仮面ライダーダークゴースト(演・竹中直人)が当時60歳で最年長タイである。
平成ライダー主人公
ヒルマ・ゲント、赤木信夫:どちらも30代特撮主人公で、かつ演者が高年齢である点も共通。3大特撮で30代主人公が制覇したとも言える(ただし、信夫が登場する『非公認戦隊アキバレンジャー』は、東映によるスーパー戦隊シリーズのセルフパロディ作品なので、正式なスーパー戦隊シリーズ作品ではない)。
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