もしかして?→別の作品(後に別のライダーが出張)のアナザーなヒビキ→グレ響
「ふざけるなぁッ!!」
スーツアクター:塚越靖誠
データ
身長 | 222.0cm |
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体重 | 156.0kg |
特色/力 | 響鬼のような鬼の力(音撃棒/鬼火) |
概要
『仮面ライダージオウ』EP33「2005:いわえ!ひびけ!とどろけ!」から登場するアナザーライダーの1人。
変身者は常磐ソウゴの同級生であり、響鬼(と名乗っていた桐矢京介)の元弟子だった青年・鼓屋ツトム。劇中の描写を見ると、変身している際はツトムとしての理性は失われている様だが、EP34での京介との対話の際に上記の台詞を発していることから、自我はある程度残されている模様。
モデルは仮面ライダー響鬼。
容姿
その姿は響鬼というより彼が対峙した魔化魍に近く、劇場版に登場した火焔大将がイメージに近い。
とはいえ、元々響鬼自体が他のライダーと比べて怪物寄りのデザインであるため、他のアナザーライダーと比べるとあまり歪さを感じさせない姿になっているとの意見も(10年前のある意味響鬼のアナザーライダーとも言える存在と比べても強化形態に見えるデザインにも見える)。
頭部には響鬼には無かったいわゆる「顔」が存在し、さながら日本の古典芸能の面を思わせるデザインである。鬼になり損なった人間の姿とも解釈でき、文字通り響鬼を「仮面ライダー」として解釈した場合のイメージなのだろうか?また後ろには頭髪らしきものがある事が確認できる。
一見目や瞳が存在するように見えるが、実際はよく見ると顔の凹凸や堀の深さ、光の反射によってできる影でそう見えてるだけで、それらしき目が存在しない模様。(アナザー響鬼ウォッチの方には眼や瞳がハッキリ描かれている。)
なお、鋭い牙が特徴的な口元はよく見ると、その中にもう一つ口元が存在しており、さながら響鬼のお面をつけている様にも見える。
これは元の響鬼が炎を吐く際に使用する、普段は隠れている口元のイメージと思われる。
肩に掛けた羽衣や下着から仁王像、両肩の鬼瓦は魔化魍に肩入れした仮面ライダー歌舞鬼がモチーフになっていると思われる。肩甲から棍を引き抜いて戦う様は装甲響鬼からの要素だろうか。
何故仁王像をイメージさせるデザインなのかは未だ謎であるが、響鬼が寺で太鼓の修行をするシーンからの連想、または仏教における羅刹や夜叉などから連想したようにも見える。
なお、これら神話における悪鬼羅刹も仏教では守護神とされており、魔化魍に近しい力を人々の為に使う鬼戦士達にどこか重なる在り方と言える。
アナザーライダー共通の英語表記のライダー名と西暦は縦書きタイトルの『響鬼』という作品を意識してか、胸の中央に縦書きでHIBIKI、西暦は背中の方に同じく縦書きで2019と刻まれており、なかなか特殊なものとなっている。
能力
音撃棒に似た二つの棍に炎を纏わせて戦う。音撃は見せていないが、「鬼幻術 鬼火」や「鬼棒術 烈火剣」のような響鬼と同様の術を披露している。
デザインは鬼の頭をイメージしたオリジナルとは異なり、鬼の金棒をイメージしたデザインとなっている。
また、本家の響鬼が使用している音撃棒には、先端部分に清めの音を発する為の「鬼石」が付いているのだが、アナザー響鬼が使っている棍にはそれが付いていない。
これはアナザー響鬼が清めの力を持たず、ただ壊す事しかできない怪物であるという事を言い表しているのかもしれない。
また、響鬼の鬼火のように口から炎を吐いて攻撃することも可能。
誕生による改変
響鬼ライドウォッチを手に入れようというタイムジャッカー側の目論見もあり、アナザーブレイドやアナザーアギトの時と同様に誕生による改変は特に生じていない模様。
轟鬼の反応から推察するに、姿こそ見られないものの魔化魍も発生し、鬼たちと戦いを繰り広げているものと思われる。
活躍
- EP33『2005:いわえ!ひびけ!とどろけ!』
響鬼の力を奪い取るための囮としてウールはゲームセンターで遊んでいたツトムにアナザーウォッチを埋めてアナザー響鬼を生み出し、ツトムは理性を失って暴れ始めてしまう。
そして外を出歩いていたソウゴとゲイツに襲い掛かり、ソウゴとゲイツは相手の出方を見る為に敢えてアーマータイムを選んで変身し、ジオウ・クウガアーマーとゲイツ・ウィザードアーマーと交戦(ウォズはソウゴの誕生日をどう祝福するかを考えるので手一杯だった)。
そこへ鬼の不始末をつけるためにトドロキ/仮面ライダー轟鬼が参戦し、轟鬼の「音撃斬・雷電激震」を受けるも、何者かが音撃に横槍を入れた隙に逃走した。
その後も響鬼を名乗る桐矢京介を誘い出すために現れ、今度はウールの助力もあり轟鬼を変身解除まで追い込む。
祝福のための修行に夢中のウォズを他所に駆けつけたジオウ・ゲイツと再び対決し、ジオウ・エグゼイドアーマーと連携したゲイツリバイブ剛烈の必殺技を二回受けてもなお持ちこたえる耐久力を見せつけたが、ジオウⅡとゲイツリバイブ疾風の連携には歯が立たず「トゥワイズタイムブレーク」と「百烈タイムバースト」の同時攻撃を受けて変身解除された。
現れたツトムの話を聞こうとソウゴは変身を解いて近づくが、アナザーウォッチは壊れておらず、それをウールが再起動したことで再変身。ソウゴを一蹴してゲイツに襲いかかるが、そこに京介が変身して戦闘に乱入、ゲイツを止めようとする。しかしその姿はソウゴが前に見た「響鬼」とは違っており……。
トドロキ「あいつは響鬼じゃない。響鬼を襲名できなかった……ただの鬼だ」
- EP34『2019:ヘイセイのオニ、レイワのオニ』
アナザー響鬼が京介変身体を変身解除に追い込むも、京介の呼びかけに反応した事で攻撃を中止。京介が響鬼ではない事を知り落胆したウールに連れられ、その場は撤退した。
その後も再度ゲイツと交戦したが京介変身態がそれを阻み、駆け付けたジオウⅡの「覇王斬り」も京介変身体が庇ったことでその隙に再度逃走する。
今度は工場に現れ、作業員を襲っていたところにソウゴ達が駆けつける。
京介はかつての自分には迷いがあり、そこに弟子入りを志願してきたツトムを渋々弟子にした事、しかし自分を師と慕うツトムのおかげで自分は一人前の鬼になれた事を告白し、その上でツトムを救う事を宣言。
するとその覚悟に応えるかのように響鬼ライドウォッチが出現し、京介は遂に響鬼に変身。響鬼とジオウトリニティを同時に相手取る事になり、音撃鼓で動きを封じられたところに音撃と「トリニティタイムブレークバーストエクスプロージョン」を同時に叩き込まれ爆散。アナザーウォッチも砕け散った。
無事に助け出されたツトムは再び京介に弟子入りする事となり、無事に和解。
ソウゴも京介から響鬼ライドウォッチを託されたのだった。
- EP43『2019:ツクヨミ・コンフィデンシャル』
アナザージオウⅡが率いるアナザーライダー軍団の一員として再び出現。一斉にジオウ達に襲い掛かる。
アナザージオウⅡを筆頭にアナザー龍騎、アナザー電王、アナザーゴーストと共にグランドジオウと戦うも、最後はグランドジオウが繰り出したキングギリギリスラッシュでまたしても撃破された。
余談
その他にも、風神やバリ島のお面などもデザインに取り入れたとの事。
- アナザー響鬼が登場したEP33・34はTV本編の平成最後と令和最初の放送回であり、平成で最後に登場し、令和で最初に倒されたライダー怪人となった。
- コレは公式が狙って選抜したらしく、平成が終わる節目に師匠から弟子に継承する話を放送したかったとのこと。
- 対峙したトドロキは、ツクヨミから事情を聞いた時の反応からして魔化魍だと思っていた模様。
- なお、セリフからすると鬼が変貌した魔化魍と思っていた可能性が高い。
- 鬼でありながら道を踏み外した存在としては、『響鬼』本編における仮面ライダー朱鬼や劇場版における仮面ライダー歌舞鬼の要素が見出せる。
- 変身者の「鼓屋ツトム」は『響鬼』二十五~二十七之巻のゲストキャラクター・津村努(つむら つとむ)に由来しているという説がある。
- なお、彼も(両親に反対されたという事情はあれど)「鬼の修行をやめた者」であるため、ネーミング元として的確な人選と言える。
- また、勘違いされやすいが努はヒビキの元弟子ではない。
- アナザーライダーの中では歪さが少ない容姿を持つアナザー響鬼だが、元々アナザーライダーが歪な容姿になるのは「肉体的な要素や仮面ライダーの力を使う覚悟」といった仮面ライダーの因子を持たない人間が無理やり変身するからである。それを踏まえると響鬼は普通の人間が修行の末に鬼への変身能力を身につけるため、このような容姿になったとも考えられる。
- また、見方を変えてみればアナザー響鬼の歪さが少ない容姿はツトムの中に「仮面ライダー」となり得る因子が秘められていること、すなわちツトムは「立派な鬼になる」という夢をいずれ己の力で現実のものにできることを暗喩しているとも言える。
- 彼と戦ったジオウ達のアーマータイムには『響鬼』関連の小ネタがあった。
- クウガアーマー:平成最後の放送に最初の平成ライダーの力が本編初登場。響鬼と同じ髙寺成紀P作品であり、平成よりも更に大昔の時代から人類を守ってきた存在である点などが共通。
- ウィザードアーマー:『響鬼』と同じきだつよし脚本作品。響鬼と同放送時期のスーパー戦隊は魔法使いであった(ゲイツが「鬼には魔法だ」と発言している)。顔デザインが似ている、コンセプトが和洋で真逆、轟鬼の俳優が出演したことがあるなど、共通点・対比点が多い。
- エグゼイドアーマー:響鬼に登場した安達明日夢は医者を目指しており、作中のライダーの形態に音で攻撃するフォームが登場しており、エグゼイド自身はスピンオフ作品「仮面ライダーゲンム」で響鬼と対決している。また、この際に使用したガシャットは太鼓つながりの「太鼓の達人ガシャット」である。
- 轟鬼の変身解除時に裸体にならなかった事に一部視聴者からはツッコミが出ていたが、これも「第3のルール」だろうか?
- 劇中の事件が発生した4月28日は本来設定されていたオーマの日 であり、それに関係してかアナザー響鬼は時系列順で20番目(アナザージオウを含む)に出現したアナザーライダー(『平成ジェネレーションズFOREVER』をパラレルとするならアナザー電王を除く19体目)となる。
- ツトムを演じた野田理人は、後に『ウルトラマンZ』で物語を通しての敵であるカブラギ・シンヤを演じており、仮面ライダーシリーズとウルトラシリーズの両方で悪役を演じることとなった。また、2年後に『超速パラヒーローガンディーン』で本作でソウゴを演じた奥野壮と再共演することになる。
関連タグ
牛鬼(魔化魍):同じく響鬼が悪の力に飲まれたという趣旨の怪人。
アナザー1号:アナザー響鬼と同じく、クラッシャーの中にもう一つの口を持つ。
ピラニアメギド:この怪人も口の中にもう一つの口を持つ。
ヒビキ(仮面ライダー響鬼):オリジナルの仮面ライダー響鬼。
アナザーライダー登場順