(サラ………サラッ…………サラァッ!!!)
「サラの為なら…俺は…地獄に堕ちてもいい!!」
演/CV:石田隼
スーツアクター:佐藤太輔(RIDER_TIME_ディケイドVSジオウ)
データ
身長 | 190.0cm |
---|---|
体重 | 90.0kg |
特色/力 | 龍騎の使用する武器を模したような手に持った手甲及び剣を使った攻撃/手甲から繰り出す火炎攻撃 |
概要
『仮面ライダージオウ』のスピンオフ作品『RIDER TIME 龍騎』にて登場するアナザーライダーの1人。
変身者は加納達也。
モデルは仮面ライダー龍騎。
TV本編ではEP43でアナザージオウⅡが年号が2019に変わった別個体を召喚している。
そしてTV本編終了後の外伝作品『RIDER TIME ディケイドVSジオウ』にも登場している。
容姿
その姿はアナザーリュウガを鏡越しにしたような外見となっているが、龍騎とリュウガの容姿に微妙な違いがあったように、こちらもいくつかの相違点が存在する。
元の龍騎の容姿を歪めた外見を持ち、それにちなんでカラーリングも赤と銀色を基調としているが、若干くすんだような色合いになっている。
胴体は中華風の鎧のような装甲で覆われた外見で、大きく突き出した両肩の装甲、首の周りは武将を思わせるスカーフを巻いたような造形となっている等、色を除けばアナザーリュウガとほぼ同じデザイン。腰もアナザーリュウガ同様、カードデッキを咥えた鬼の顔のような外見のベルトを巻いているなど、この辺りの造形はアナザーリュウガとそれほど違いはない(よく見ると紋章は仮面ライダーナイトのものである。真司は特別編においてナイトに変身したことがあるので、それの反映だろう)。
しかし頭部の造形に関しては、アナザーリュウガに似てはいるものの、いくつかの細かい相違点が存在している。
最も印象が異なるのは顔面のフェイスシールドの形状であり、アナザーリュウガに比べるとフェイスシールドの目元部分が凶悪な鋭い眼を思わせる形をしており、その下の赤い複眼が剥き出しの状態となっている。ある意味でアナザーリュウガ以上の禍々しさを持つと言えるだろう。
額部分もアナザーリュウガに比べると若干形状が違っている。
そして胸の装甲部分の右側には「RYUKI」、左側には「2002」の年号が描かれており、鏡文字になっていない。
また、金色の意匠の入った造形からして、アナザーリュウガがリュウガサバイブをイメージしていたように、アナザー龍騎には龍騎サバイブの要素が入っているとも考えられる。
能力
武器として右手にドラグセイバーを模した長剣、左手にドラグクローもしくはドラグバイザーを模した手甲を装備しており、武器の持ち手がアナザーリュウガとは逆になっている。
本家同様、手甲からは強力な火炎攻撃を繰り出す事が可能だが、アナザーリュウガのように敵の攻撃を反射する能力は持っていない。
なお、作中に登場したいずれの個体も、オリジナルの龍騎や他の13ライダー達のようにミラーワールドと現実世界を行き来する能力を持っていたのかについては現時点でも不明(リュウガのアナザーライダーであるアナザーリュウガは持っていた)。
誕生による改変
アナザーリュウガ同様、本来の『龍騎』の歴史は神崎士郎と神崎優衣によって改変させられたことで、ライダーバトルが存在しない世界になったが、ライダーバトルの再開によって、本来の『龍騎』の歴史が復活してしまった(詳しい内容は『RIDER TIME 龍騎』の項目及び後述の説明にて)。
本編の活躍
- EP43『2019:ツクヨミ・コンフィデンシャル』
アナザージオウⅡが率いるアナザーライダー軍団の一員として出現。一斉にジオウ達に襲い掛かる。
アナザージオウⅡを筆頭にアナザー響鬼、アナザー電王、アナザーゴーストと共にグランドジオウと戦うも、最後はグランドジオウが繰り出したキングギリギリスラッシュで撃破された。
関連タグ
アナザーリュウガ:仮面ライダージオウのTV本編に登場。上述の通り、スーツはアナザー龍騎を反転させたような姿となっているが、所々に相違点が存在している。
イマジン:11年前の敵怪人で、原典のサブライダーをモチーフとした一部の個体が登場する。
仮面ライダーデストリーム コモドドラゴンゲノミクス:アナザー龍騎の手甲がリペイントされて使われている。
本編外アナザーライダー
アナザークウガ/???→アナザー龍騎→アナザーゼロワン/アナザー1号/???
以下ネタバレ注意
RIDER TIME 龍騎の活躍(ネタバレ注意)
- EPISODE1『Advent Again』
鏡の中の異世界・ミラーワールドで再びライダーバトルが繰り広げられる中、現実世界では達也がアナザー龍騎に変身(変身時はアナザー龍騎ウォッチを自分の手で起動している)。
自身を包囲する警官隊の一斉射撃を物ともせず、警官隊に襲い掛かっていたところに駆けつけたジオウやゲイツと対峙していた。
彼等が現実世界で戦っている中、とある病院では昏睡状態となっている謎の女性・サラが涙を流しながら、達也の名前を呼び続けており……。
- EPISODE2『Another Alternative』
達也とサラが出会った切っ掛けは、お互いの不注意で引き起こされてしまった交通事故であった(達也は車のステレオを弄りながら運転し、サラは歩きスマホをしていた)。その後、達也はサラが入院している病院に毎日見舞いに行っており、何度も会っている内に2人は次第に惹かれ合っていき、やがて恋人同士となる。
しかし、事故で負った怪我の後遺症が原因で、サラは再び昏睡状態に陥ってしまう。絶望の淵に陥った達也、そんな彼の前に何者かが接触し、サラを救う方法を提示する。それは数多の命を奪うおぞましい方法だったのだが、「死にかけているサラを救う」為、達也はアナザーライダーになる契約の誘いに乗り「できるだけ多くの人の命を集める(奪う)ゲーム」を始めてしまったのだった。
閉じられたはずのミラーワールドで再開されたライダーバトルも、鏡の世界のサラが達也の殺人ゲームを止める為に始めたものだった。アナザー龍騎を止めるためには、変身者が死亡し、歴史から失われた「龍騎の力」の復活が必要だったのである。暴走する達也を止める為、彼女はライダーバトルのタイムリミットを1日早め、一刻も早く決着をつけるよう城戸真司達に告げる。
一方、アナザー龍騎は現実世界で未だに殺人ゲームを続けていた。現場に居合わせたソウゴとゲイツはアナザー龍騎を止めようとするも、現時点では龍騎ライドウォッチがない為、彼等にアナザー龍騎を止める方法が存在せず……。
- EPISODE3『Alive A Life』
龍騎ウォッチを持たないジオウとゲイツを苦戦させ、変身解除にまで追い込む。そこへミラーワールドのライダーバトルで生き残り現実世界に帰還した真司が現れ、アナザー龍騎を止める為に龍騎に変身し戦闘を開始。同じ龍騎の力を持つアナザー龍騎を圧倒し説得しようと試みる龍騎だが、アナザー龍騎は追い詰められてもなお諦めようとしない。そんな彼の頭に突如サラの声が響き渡る。
サラ「やめて、達也!」
その声を聴いて動きを止めたアナザー龍騎に対し、変身を解除した真司はサラの行く末を告げた。自分は現実世界に帰還する為にサラから残り少ない命を受け取った事、サラはもうこの世に居ない事、彼女から達也の殺人ゲームを止めるよう頼まれた事、殺人ゲームを始めてしまう前の優しかった達也に戻って欲しかったのだと……。
真司の話を聞いてしまったアナザー龍騎は途端に戦意を喪失し崩れ落ちるが、そこへ達也にアナザーライダーの力を与えたと思われる謎の男が現れ、真司を衝撃波で吹き飛ばした。そしてアナザー龍騎に更なるエネルギーを無理矢理与え、それによりアナザー龍騎は暴走状態へと陥る。
その後、真司と再会した事で龍騎とナイトのライドウォッチを手に入れたソウゴやゲイツと再度対峙。龍騎ライドウォッチの力でソウゴが変身したジオウ・ディケイドアーマー龍騎フォームに圧倒され、最後は必殺技・ファイナルアタックタイムブレークを受けて敗北。変身が解けた達也はその場に力なく倒れ、アナザー龍騎ウォッチも砕け散ったのだった。
余談(ネタバレ注意)
- 達也が劇中で行っていた殺人ゲームは、かつて原典で神崎士郎が行っていた「新しい命による蘇生」をより歪めたものとされる。
- 死人を出してしまうライダーバトルを止める為に龍騎になった真司に対し、愛する人を救う為とはいえ無関係の人々を犠牲にしてまでも願いを叶えようとする達也の行動は、まさに妹の神崎優衣を救おうとしていた神崎士郎の行動その物であり、その点で本家の龍騎とは対照的な存在になっていると言えよう。
- 更に言うと、「犠牲を出してでも昏睡状態の恋人を助けたい」という彼の願いは、ライダーバトルで勝ち残って昏睡状態の恵里を助けようとしていた秋山蓮の願いとも重なっている。
- また、アナザー龍騎のベルトに描かれた紋章はよく見ると龍騎のものではなく、ナイトの物になっている。原典のTVSP版では真司が蓮の代わりにナイトに変身して戦っている。
- また、『龍騎』の北米リメイク作品『KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT』では、初代ドラゴンナイト(KRDK版龍騎)ことアダムの恋人の名前も「サラ」である。
- さらに言うと、アダムも黒幕の甘言に乗せられる形で恋人以外の人達を犠牲にしてしまっており、達也の行いとどこか重なっている部分がある。
- 変身が解除されて倒れたシーンで達也の出番は終了しており、その後の去就は明らかになっていない。
- サラがどのようにしてライダーバトルを開催する力を得たのか、達也を止める為に何故死人を出してまでライダー同士を戦わせなければならなかったのか、そしてミラーワールド内で死亡したライダーが現実世界でどのような扱いを受けたかは不明のままである。
- ライダーバトルが開催された事やミラーワールドが再び開かれた事、龍騎に変身した真司とアナザー龍騎と対峙していた事から、劇中では歴史改変が起こっている節は見られない。
- オリジナルとアナザーが対峙できた事に関しては、鏡像の城戸真司の存在を見るに、アナザー龍騎の鏡像が龍騎だからとも解釈できるが…。
- ソウゴとゲイツは龍騎ウォッチがない為に対抗する術がないかのようなやり取りをしていることから、『RIDER TIME 龍騎』の時系列はジオウⅡ登場以前(具体的にはアナザーリュウガが登場した第21話より前)と考えられるが、ソウゴは本作より以前から真司の事を知っている様子を見せていた。『RIDER TIME 龍騎』の時系列に関しては番組プロデューサーである白倉伸一郎がツイッター上でその答えを提示しており、それによれば「ドラマ的にはEP28後、ソウゴ&ゲイツのバトル方面だけEP21前」との事である。
- また、白倉は「EP29とEP30の間の事件」(海東大樹にウォッチを盗まれてEP30後半までジオウⅡウォッチとゲイツリバイブライドウォッチは白ウォズが持っていたのでジオウⅡ&リバイブを使えなかった)の可能性も示唆している。しかし盗まれたウォッチの中に龍騎ウォッチが含まれていたため、これは有り得ないと思われる。
- おそらく「EP21前半真司と遭遇後→ソウゴがミラーワールドから帰還→episode1→episode2→episode3→22話前半ジオウⅡウォッチ完成」という流れが一番近い感じなのかもしれないが、そうするとアナザーリュウガ及び裏真司に疑問が生じる為、これもまた正確とは言い難いだろう。
- 上記の「ドラマ的にはEP28後」というのを優先し、(海東との一件より前に)「ジオウⅡウォッチとゲイツリバイブウォッチを何らかの理由(紛失など)でやむを得ず使えない状況にあった」等とこじつけることも可能かもしれないが、こうなるとソウゴとゲイツがただのうっかり者になってしまうことになる。ただ、本編でもアナザーキバとの戦闘の際に、ゲイツリバイブやジオウⅡに変身可能であるにも拘らず、ゲイツがソウゴにキバウォッチを使って倒すように催促したり、ソウゴもキバウォッチを使うか躊躇していたので、「ジオウⅡに変身は可能だが、できるだけ対応するウォッチで倒すようにしている」という線もある。
- なお、白倉はこれについて「「なれない」理屈づけをするのは簡単ですが、『RIDER TIME 龍騎』という作品のテンポを壊すので、あえてぶっ飛ばしてます。」とも語っているため、時系列についてはあまり深く考える必要はない、というか、あまり深く考えてはいけないのかもしれない。それこそアナザーライダー第3のルールにつき、馬に蹴られると思っておいたほうがいいのかもしれない。
RIDER TIME ディケイドVSジオウでは(ネタバレ注意)
『RIDER TIME 仮面ライダーディケイド VS ジオウ ディケイド館のデス・ゲーム』にも登場。
変身者は不明(そもそも変身者がいるのかどうかも不明である)。作中の登場人物達からは「モンスター」と呼ばれている。
謎の男によって開催された「王様ゲーム」の敗者を処刑する役目を担っており、捕まえた敗者の生命エネルギーを吸い取る事で殺害する。
なお、この個体の年号はTV本編でアナザージオウⅡが召喚した個体と同じく2019となっている。